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  • 有機土木ライブラリー 1『コモンズの新たな地平──安房大神宮の森から』 高田宏臣・小倉沙央里[著]

    ¥2,200

    ◉全国送料無料 ◉公式Web購入特典:オリジナル栞付き A4判(横組)・並製・56頁 ISBN 978-4-904702-93-2 C2051 本体価格2,000円+税 発行:地球守・有機土木協会  発売:羽鳥書店 印刷・製本:大日本法令印刷 本文デザイン:羽鳥書店 表紙デザイン:村上亜沙美 *英訳併記、オールカラー、図版40点 ▼概要 一般社団法人地球守・有機土木協会が発行するシリーズ「有機土木ライブラリー」の第1弾。2025年6月に、代表理事・高田宏臣と、協会のフェローであり世界の伝統知の研究者である小倉沙央里(マサチューセッツ大学アマースト校ポスドク研究員)が共同発表した国際コモンズ学会カンファレンスでの報告を書籍化したもの。 房総半島最南端の「安房大神宮の森」をもとに、地域の環境上の要となる場所がどのように守られ、これからどのように守りつないでいく必要があるか、土中環境の視点と有機土木の技と知恵を紹介する。 森と海の関係、御神体としての磐座の意義、山の尾根筋から水源をとる仕組み等、古の人の造作や工夫を知り、コモンズ(共有財産)をつなぐ方法を探る。平易な語りに英訳を併記、オールカラー、図版40点。 ▼目次 はじめに 安房大神宮の森──先祖代々受け継がれてきた神聖な場所 太平洋に面した半島先端──人びとや文化の交流地点 土地の豊かさをもたらす海と森──暖流と寒流が交わる地 山の中の巨石「磐座」──豊かな山や森を護る御神体 先人たちが守り育ててきた水の源、いのちの源としての大神宮の森──山の上に水源をつくる智恵 現代の土木と先人たちのかつての土木──土地を潤し、いのちを養う水への視点の違いから 伝統技術に基づいた有機土木──自然の素材(有機物)を利用する 有機土木の実践──かつての視点を現代の土木に活かしてゆく 大神宮の森から学ぶ古の技──コモンズを再生し未来へ渡す あとがき ▼著者紹介 高田宏臣(たかだ ひろおみ) 1969年生まれ。株式会社高田造園設計事務所代表取締役、一般社団法人地球守・有機土木協会代表理事。東京農工大学農学部林学科卒業。国内外での造園・土木設計施工ののち、現在は土中環境の健全化、水と空気の健全な循環の視点から住宅地、里山、奥山、保安林などの環境改善と再生の手法を提案、指導する。大地の通気浸透性に配慮した伝統的な暮らしの知恵や土木造作の意義を広める活動を各地で行っている。著書に、『これからの雑木の庭』、『土中環境──忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技』、『よく分かる土中環境』など。 小倉沙央里 (おぐら さおり) 米マサチューセッツ大学アマースト校のNSF Center for Braiding Indigenous Knowledges and Scienceにおいてポスドク研究員、及び、東北大学 統合日本学センター客員助教。学習院⼤学法学部卒業。米レズリー⼤学⼤学院、カリフォルニア⼤学バークレー校環境デザイン⼤学院終了(修⼠)。ブリティッシュ・コロンビア⼤学(カナダ)にて博⼠号取得。ニコンサロン写真選にて三⽊淳賞奨励賞受賞(2017年)。 2011年より、自然と共生した伝統的な知恵を世界各地の先住民や地域の人々から学ぶ。研究者として、伝統知を次世代につなぐ活動を行うと共に、アートを通して研究からの学びを広く共有し、対話の場を創出している。また、2023年に世界各地で在来作物の種と知恵を守っている人々を繋ぐプロジェクト、Growing Millet Together! を立ち上げ、伝統知と雑穀栽培を未来に繋ぐ活動を行っている。 ▼発行元 一般社団法人 地球守・有機土木協会 https://organiccivilengineering.org/ 2024年設立。代表理事・高田宏臣。有機土木とは、土地環境を傷めずに安定させてきた、伝統的な民間土木の知恵を継承し、自然の自律的な働きと調和するインフラを構築する視点と工法。現代土木の抱えている多くの問題を解決する工法として、社会への周知、職業としての確立、普及・啓発を目指す団体。 ▼関連書籍 安房大神宮の森コモンプロジェクト[編]『大神宮の森へ 1 』2025秋冬 https://www.hatorishoten.co.jp/items/122333650 『大神宮の森へ 1 』と創刊セット販売【送料無料】 https://www.hatorishoten.co.jp/items/122336294 ---------------------------------------------- Reviving the Commons in Japan: Restoring the land-human relationship for a climate-resilient future Hiroomi Takada, Saori Ogura Organic Civil Engineering Assosiation (Foreward) This publication is based on the presentation titled: “Reviving the Commons in Japan: Restoring land-human relationship for climate-resilient future”, presented at the International Association of the Study of the Commons Conference (IASC 2025), hosted by the International Association of the Study of the Commons, at the University of Massachusetts, Amherst, U.S.A., on 16 June 2025, co-presented by Hiroomi Takada (online) and Saori Ogura (in-person). Captions and partial editorial revisions have been added for publishing this work from the original transcript. Hiroomi Takada: Founder & Director of the Organic Civil Engineering Association Founder & Director of Takada Zouen Sekkei Jimusho [Takada Landscape and Construction Company] Saori Ogura: A Transdisciplinary scholar on Traditional Ecological Knowledge Research fellow at the Organic Civil Engineering Association Postdoctoral Research Associate at the NSF Center for Indigenous Knowledges and Science, University of Massachusetts, Amherst Visiting Assistant Professor at the Center for Integrated Japanese Studies, Tohoku University

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  • ■地球守・有機土木協会会員限定 10冊以上購入割引■ 有機土木ライブラリー 1『コモンズの新たな地平──安房大神宮の森から』 高田宏臣・小倉沙央里[著]

    ¥17,600

    【注意事項】 ・地球守・有機土木協会会員(NPO法人地球守も含めた、正会員・賛助会員・メーリングリスト登録会員)限定の割引販売ページです。 ・ご注文の際は、登録のメールアドレスをお使いください。 ・10冊以上購入で20%OFFとなるセット販売です(送料無料)。 ・10冊1セット(税込17,600円)に、オプションで端数を追加して購入冊数を調整してください。 ・50冊以上購入の場合は25%OFFとしますので、希望の方は問合せよりご連絡ください。 ◉公式Web購入特典:オリジナル栞付き A4判(横組)・並製・56頁 ISBN 978-4-904702-93-2 C2051 本体価格2,000円+税 発行:地球守・有機土木協会  発売:羽鳥書店 印刷・製本:大日本法令印刷 本文デザイン:羽鳥書店 表紙デザイン:村上亜沙美 *日英併記、オールカラー、図版40点 ▼概要 一般社団法人地球守・有機土木協会が発行するシリーズ「有機土木ライブラリー」の第1弾。2025年6月に、代表理事・高田宏臣と、協会のフェローであり世界の伝統知の研究者である小倉沙央里(マサチューセッツ大学アマースト校ポスドク研究員)が共同発表した国際コモンズ学会カンファレンスでの報告を書籍化したもの。 房総半島最南端の「安房大神宮の森」をもとに、地域の環境上の要となる場所がどのように守られ、これからどのように守りつないでいく必要があるか、土中環境の視点と有機土木の技と知恵を紹介する。 森と海の関係、御神体としての磐座の意義、山の尾根筋から水源をとる仕組み等、古の人の造作や工夫を知り、コモンズ(共有財産)をつなぐ方法を探る。平易な語りに英訳を併記、オールカラー、図版40点。 ▼目次 はじめに 安房大神宮の森──先祖代々受け継がれてきた神聖な場所 太平洋に面した半島先端──人びとや文化の交流地点 土地の豊かさをもたらす海と森──暖流と寒流が交わる地 山の中の巨石「磐座」──豊かな山や森を護る御神体 先人たちが守り育ててきた水の源、いのちの源としての大神宮の森──山の上に水源をつくる智恵 現代の土木と先人たちのかつての土木──土地を潤し、いのちを養う水への視点の違いから 伝統技術に基づいた有機土木──自然の素材(有機物)を利用する 有機土木の実践──かつての視点を現代の土木に活かしてゆく 大神宮の森から学ぶ古の技──コモンズを再生し未来へ渡す あとがき ▼著者紹介 高田宏臣(たかだ ひろおみ) 1969年生まれ。株式会社高田造園設計事務所代表取締役、一般社団法人地球守・有機土木協会代表理事。東京農工大学農学部林学科卒業。国内外での造園・土木設計施工ののち、現在は土中環境の健全化、水と空気の健全な循環の視点から住宅地、里山、奥山、保安林などの環境改善と再生の手法を提案、指導する。大地の通気浸透性に配慮した伝統的な暮らしの知恵や土木造作の意義を広める活動を各地で行っている。著書に、『これからの雑木の庭』、『土中環境──忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技』、『よく分かる土中環境』など。 小倉沙央里 (おぐら さおり) 米マサチューセッツ大学アマースト校のNSF Center for Braiding Indigenous Knowledges and Scienceにおいてポスドク研究員、及び、東北大学 統合日本学センター客員助教。学習院⼤学法学部卒業。米レズリー⼤学⼤学院、カリフォルニア⼤学バークレー校環境デザイン⼤学院終了(修⼠)。ブリティッシュ・コロンビア⼤学(カナダ)にて博⼠号取得。ニコンサロン写真選にて三⽊淳賞奨励賞受賞(2017年)。 2011年より、自然と共生した伝統的な知恵を世界各地の先住民や地域の人々から学ぶ。研究者として、伝統知を次世代につなぐ活動を行うと共に、アートを通して研究からの学びを広く共有し、対話の場を創出している。また、2023年に世界各地で在来作物の種と知恵を守っている人々を繋ぐプロジェクト、Growing Millet Together! を立ち上げ、伝統知と雑穀栽培を未来に繋ぐ活動を行っている。 ▼発行元 一般社団法人 地球守・有機土木協会 https://organiccivilengineering.org/ 2024年設立。代表理事・高田宏臣。有機土木とは、土地環境を傷めずに安定させてきた、伝統的な民間土木の知恵を継承し、自然の自律的な働きと調和するインフラを構築する視点と工法。現代土木の抱えている多くの問題を解決する工法として、社会への周知、職業としての確立、普及・啓発を目指す団体。 ▼関連書籍 安房大神宮の森コモンプロジェクト[編]『大神宮の森へ 1 』2025秋冬 https://www.hatorishoten.co.jp/items/122333650 ---------------------------------------------- Reviving the Commons in Japan: Restoring the land-human relationship for a climate-resilient future Hiroomi Takada, Saori Ogura Organic Civil Engineering Assosiation (Foreward) This publication is based on the presentation titled: “Reviving the Commons in Japan: Restoring land-human relationship for climate-resilient future”, presented at the International Association of the Study of the Commons Conference (IASC 2025), hosted by the International Association of the Study of the Commons, at the University of Massachusetts, Amherst, U.S.A., on 16 June 2025, co-presented by Hiroomi Takada (online) and Saori Ogura (in-person). Captions and partial editorial revisions have been added for publishing this work from the original transcript. Hiroomi Takada: Founder & Director of the Organic Civil Engineering Association Founder & Director of Takada Zouen Sekkei Jimusho [Takada Landscape and Construction Company] Saori Ogura: A Transdisciplinary scholar on Traditional Ecological Knowledge Research fellow at the Organic Civil Engineering Association Postdoctoral Research Associate at the NSF Center for Indigenous Knowledges and Science, University of Massachusetts, Amherst Visiting Assistant Professor at the Center for Integrated Japanese Studies, Tohoku University

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  • 『大神宮の森へ 1 』 安房大神宮の森コモンプロジェクト[編]

    ¥2,750

    予約商品

    予約受付中 ★2025年12月下旬刊行(Web予約は先行して送付) ★地球守・有機土木協会の会員には機関誌として1冊進呈 ★『大神宮の森へ』Instagram公式アカウント @daijingu_forest_magazine 土地に根ざした暮らしのための雑誌 [2025年秋冬]創刊第1号(年2回発行) ◉公式Web購入特典:オリジナル栞付き A5判(縦組)・並製・168頁 ISBN 978-4-904702-94-9 C0051 本体価格2,500円+税 印刷・製本:大日本法令印刷 ブックデザイン:村上亜沙美 *本体価格の内1,000円は安房大神宮の森コモンプロジェクトの活動支援に充てられます。 ▼概要 房総半島最南端にある55haの「安房大神宮の森」を整備し再生する活動を紹介しながら、古の人の営みの知恵を知り、森や海、土や木や水とともに生きる楽しさと面白さを発掘する。さまざまな分野の執筆者による多彩な文章を収録。 一般社団法人地球守・有機土木協会(代表理事・高田宏臣)の広報誌も兼ね、地域の環境上の要となる場所(コモンズ)の守り方や、継いでいくために大事な「土中環境」の視点と、具体的な方法である「有機土木」も紹介する。 ▼内容構成 以下の5つの章より構成。 安房大神宮の森の整備活動のことや古の暮らしの名残や技の発見、森の未来像を長期的に紹介する「安房大神宮の森へ」、森を介してさまざまな人と場所とをつないでいく「焚き火をかこんで」、土中環境の視点と有機土木の活動とそこから広がる多様なテーマを伝える「生きものとしての土木」、土中環境の視点を通して目に留まった書物から文章を紹介する「書を捨てよ森へゆこう」、房総半島南端の人々の声を聞く「半島の海街から」。 ▼目次 有機土木と「安房大神宮の森コモンプロジェクト」  高田宏臣  安房大神宮の森へ 安房大神宮の森コモンプロジェクトの歩み1  房総半島最南端の森──整備の始動と縄文小屋づくり  高田宏臣 [コラム]沖ノ島の台風被害 〈大神宮の森〉と「生きものとしての土木」  中村桂子 小川誠さんの「稲の多年草化栽培」  高田宏臣 安房の歴史と〈大神宮の森〉  愛沢伸雄 館山まるごと博物館1 逆さ地図の視点で地域を見てみよう  池田恵美子 [コラム]布良という聖地──画家に愛された神話の漁村  池田恵美子 焚き火をかこんで コモンズは人間だけがメンバーではない  中島岳志 ことばの森1 こんもり  佐藤良明 風景から人へ、人から風景へ  小森はるか 想像力  鴻池朋子 生きものとしての土木 土中環境から見た「土葬」  高田宏臣 うんこも死体も土に還そう──有機物を循環させる  伊沢正名×高田宏臣 山岳エリア大規模工事のリスクと潜在水脈の重要性 ──長崎県の高規格道路計画における「土中環境」調査より  高田宏臣 書を捨てよ森にゆこう 書物からの引用アンソロジー マザーツリーからウミガメまで 半島の海街から アルカディアに住む  込山敏郎 [コラム]房州のヒト・コト・モノ1 沖箱  前田宣明 房州に根ざして枝葉を伸ばす1  「きすがうら」のこと──小泉丹と滴水居  前田宣明 [コラム]布良のウミガメ ▼編者紹介 安房大神宮の森コモンプロジェクト 房総半島最南端に位置する55haの「安房大神宮の森」を整備し再生する活動を進めるプロジェクト(2024年発足)。森をコモンズ(共有財産)として未来につないでいくことを目的としている。土中環境の視点から自然を傷めない伝統的な工法を使う「有機土木」を提唱し実践する高田宏臣(一般社団法人地球守・有機土木協会代表理事)が主宰をつとめ、協会や高田造園設計事務所のスタッフをはじめ、地域の内外から多くの協力者が参加し、推進している。サポーターの一員である羽鳥書店編集部の矢吹有鼓が雑誌編集人を担当。 ▼緒言より  太平洋に張り出した千葉県の房総半島最南端、安房国一の宮である安房神社の周辺は古くは大神宮村と呼び、そして今でも館山市大神宮という地名で呼ばれています。2023年末、大神宮の約55ヘクタールの山域を、私は仲間とともに融資を受けて取得しました。奇跡的に一人の所有者によって守られてきた土地が手放され、誰の手にわたるか知れない状態だったのです。大神宮一帯は起伏豊かな森に覆われており、この山域を私たちはいつしか「安房大神宮の森」と呼ぶようになりました。  安房大神宮の森はもともとは安房神社の御神域です。この森は、地域の大切な水源であり、川や海にいたる豊かさの源であり、安房神社に関係する方々を起源として、子孫代々が暮らし、守ってきた山域でした。近年は人の手が入らず台風で荒れたままの状態でしたが、数千年にわたる営みは、山中に埋もれた古道や水路堀や田畑の痕跡、土葬墓跡などから推しはかることができます。  豊かな命の営みを支え続けてきた大神宮の森を守り、未来につなぎたい。そんな思いでこの広大な土地を購入しました。「購入」したと言えども、私たちにはこの土地を「自分たちのものとして所有する」という考えは全くありません。「いっときだけ預かり、育み、そして未来に手渡す」ために、土地取得と同時にこうした環境上大切な地を守りつなぐための新たなコモンの仕組みを模索するべく、「安房大神宮の森コモンプロジェクト」を立ち上げました。(...) ──「有機土木と「安房大神宮の森コモンプロジェクト」」(高田宏臣/一般社団法人 地球守・有機土木協会代表理事) ▼関連書籍 有機土木ライブラリー 1 『コモンズの新たな地平──安房大神宮の森から』 https://www.hatorishoten.co.jp/items/122335317 有機土木ライブラリー 1 と創刊セット販売【送料無料】 https://www.hatorishoten.co.jp/items/122336294

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  • 『大神宮の森へ 1 』+ 有機土木ライブラリー 1 『コモンズの新たな地平──安房大神宮の森から』セット

    ¥4,950

    予約商品

    予約受付中 創刊2冊をセットでご購入いただけます【送料無料】 ◉公式Web購入特典:オリジナル栞付き ◉両方が揃ってからの発送となりますのでご了承ください 『大神宮の森へ 1 』 https://www.hatorishoten.co.jp/items/122333650 有機土木ライブラリー 1 『コモンズの新たな地平──安房大神宮の森から』 https://www.hatorishoten.co.jp/items/122335317

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  • 桃山邑『河原者のけもの道』

    ¥2,420

    ▼書籍概要 B6判変型 並製 400頁 本体価格2,200円+税 ISBN 978-4-904702-91-8 C0074 2023年6月刊行 装幀 近藤ちはる 野戦攻城の幟の下、自らの手で野外に仮設劇場を建て、35年にわたり芝居をつづけてきた水族館劇場の座長、桃山邑最期のメッセージ。エッセイ、台本のほか、自らを赤裸々に語った8時間インタビューも収録する。 [主要内容] こんなふうに芝居の獣道を歩いてきた(インタビュー) 綯交の世界(エッセイ)  おわかれだね/日雇下層労働の変容と山谷玉三郎の死  朱もどろの海の彼方から/ぼくの作劇法―座付き作者の使命  こんな音楽で舞台をいろどってきた 出雲阿國航海記(2022年公演台本) 水族館劇場 上演年表 寄稿:桑田光平・矢吹有鼓・佐藤良明・千代次 ▼著者プロフィール 桃山邑 (ももやま ゆう) 1957年生まれ。現代河原者にして水族館劇場座付作者。若い頃より建築職人として寄せ場を渡り歩く。1980年、曲馬舘最後の旅興行から芝居の獣道へ。1987年、水族館劇場として一座創設。以降35年にわたり寺社境内を漂流しながら人の縁を結んでゆく。2022年10月、銀河の涯へと旅立つ。桃山邑編『水族館劇場のほうへ』(2013年、羽鳥書店)。

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  • 桑田光平・田口仁・吉野良祐[編]『東京時影 1964/202X』

    ¥3,520

    ▼書籍概要 A5判 並製 354頁 本体価格3,200円+税 ISBN 978-4-904702-89-5 C3010 2023年4月刊行 ブックデザイン 大西隆介・沼本明希子(direction Q) パンデミックで揺れ、変貌しつづける東京を歴史の地層から掘り起し、錯綜するイメージを切り取る。表象文化論からの果敢なアプローチ。 東京大学大学院総合文化研究科桑田ゼミにおけるリサーチを基礎に企画し、漫画、音楽、映画、文学、建築、美術──1964 年の東京、コロナ禍と五輪を経た現在の東京、両者を比較する表象分析の論考とエッセイ13 本を収録する。 [主要目次] 宙吊りの時間を記録する  桑田光平 序──「東京と」  田口仁 Part I/動 歩くこと──「人間の尺度」の回復   桑田光平 われら内なる動物たち──寺山修司、ダナ・ハラウェイ、AKI INOMATA  田口仁 Part II/時 Waves From A Seaside City in 1964──サーフィン、GS、City Pop 田口仁 都市のレイヤーを描く──マンガの中の東京、その地下  陰山涼 半醒半睡のシネマトグラフ──映画における東京と眠りの共同体について  高部遼 「壁」景から「窓」景へ──写真表現における東京を見る人の表象をめぐって  西川ゆきえ 無柱のメカニクス/かたちのポピュリズム──フラー・山田守・坪井善勝・丹下健三  吉野良祐 東京肉体拾遺──ボクシング、ミステリー、水  伊澤拓人 失踪者のための回路──都市における失踪表現の変遷  小林紗由里 Part III/標 赤瀬川原平の楕円幻想  桑田光平 ガールたちの無自覚な反乱──源氏鶏太と愛とBG  平居香子 ジオラマ都市のカタストロフ──ゴジラが去ったそのあとに  吉野良祐 Part X/夢 捏造のランデブー──樺美智子と土方巽  平居香子 あとがき  吉野良祐 人名索引/事項索引/図版一覧/執筆者紹介

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  • 鶴見明世・藤村龍生『スピリチュアル・コード──鶴見明世のシャーマン世界』

    ¥2,420

    四六判 並製 220頁(カラー20頁) 本体価格 2,200円+税 ISBN 978-4-904702-87-1 C0010 装幀 白井敬尚(アートワーク:山本理乃) 2022年3月刊行 ▼概要 卓越したタロット・リーダー、稀代のシャーマン、鶴見明世が視るヴィジョン。 知覚器官のようにしてタロットを「読む」力をもち、臨死体験をへて大きく覚醒したシャーマンとして活動する鶴見が、哲学者・藤村龍生との対談を通して、独自のスピリチュアルな次元を初めて語る。 〈スピリチュアル〉──それは、精神的、霊的、神秘的であり、またエネルギー的かつ情報的である。いま危機的な地球を生きる人類が、多元的な時空に存在する一人ひとりの自分を知り、未来を見据えるために、新しいスピリチュアルの扉が開かれる。 ▼主要目次 I 鶴見明世の原点──独学でタロットを学ぶ II 臨死体験、そして四神の世界へ III ヒーリング、世界を舞台として ▼著者紹介 鶴見明世(つるみ あきよ) 1962年生まれ、横浜市出身。タロット・リーダー、シャーマン、ヒーラー、スピリチュアル・アーティスト。2005 年、ドイツ国際ヒーリング協会から日本人で唯一のOutstanding-Healer 認定を受ける。2010年、NPO 法人IAOH-JAPAN 理事長就任。2011 年、ドイツ・スイスインターナショナルホリスティック協会ボードメンバー就任。2020 年、スピリチュアルな事象全般に対応するため、OfficeNIJI(オフィス虹)を設立。明解なリーディング、ハートフルなヒーリングを求めて訪れる人々の数は年間約1 千人、トータルで3 万人を超える。 Office NIJI https://office-niji.com/ 藤村龍生(ふじむら たつお) 1950年生まれ、東京都出身。哲学者・神秘思想研究家

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  • 森まゆみ『路上のポルトレ── 憶いだす人びと』

    ¥2,420

    四六判 上製 336頁 本体価格2,200円+税 ISBN 978-4-904702-83-3 C0095 2020年11月下旬刊行 編集:南陀楼綾繁 カバー画:有元利夫 ブックデザイン:大西隆介(direction Q) ▶︎概要 忘れ得ぬ人の記憶をたなごころですくい、 そっと温めるように書いておきたい── 地域雑誌『谷中・根津・千駄木』から出発し、評伝をはじめ多彩な活動を続けてきた著者が出会った人びとを回想するエッセイ集成。 作家、思想家、詩人、映画監督、芸人、そして市井に生きる人……。およそ100人が織りなす星座のような人間模様。 ▶︎目次 はじめに Ⅰ  こぼれ落ちる記憶 もう一人のモリマユミ ──西井一夫 朝の電話 ──藤田省三ほか アメリカのセイゴさん 羽黒洞のおやじさん ──木村東介 ひらひらした指 震災でおもいだしたこと ──吉村昭 衿子さんの家で ──岸田衿子 センチメンタル・ジャーニー ──目賀田先生 狐につままれた話 本郷の畸人のこと ──品川力 「根津の甚八」伝説  いっそままよのボンカレー ──岡本文弥 大地堂の一筆 ──浅田良助 故郷忘じがたし ──沈壽官 海の切れはし ──森家の人びと 谷中墓地で会った方たち ──萩原延壽ほか 背中を流す バーの止まり木 ──種村季弘 Ⅱ  町で出会った人 木下順二さんのこと 谷中で戦争を語りつぐ会 弥生町の青木誠さん 町の兄い 岩崎寛彌さんのこと 建築史・門前の小僧 ──村松貞次郎ほか 元倉眞琴さんのこと 宇沢弘文先生の最後の言葉 横浜のお兄さん 北澤猛 サイデンステッカー先生の不忍池 解剖坂のKさん ゆっくり知りあう ──小林顕一 高田爬虫類研究所 ──高田栄一 やっぱりオモシロイ平岡正明 集まってきた本たち なくなったお店三つ(泰平軒、鳥ぎん、蛇の目寿司) 母の日によせて ヤマサキという人 ──山﨑範子 Ⅲ  陰になり ひなたになり 粕谷一希さんの支え 鶴見俊輔さんの遺言 温かい手のやわらかさ ──瀬戸内寂聴師 杉浦明平さんに聞く 風太郎大人との至福の時間 ──山田風太郎 『彷書月刊』のあの頃 ──田村治芳ほか すゞやかな文人 ──高田宏 倉本四郎の庭 きっとですよ ──大村彦次郎 信濃追分を愛した人 ──近藤富枝 花のような人 ──木村由花 Ⅳ  出会うことの幸福 上を向いて歩こう ──永六輔 活字遊びと恋の転々 ──岡本文弥 吉原に愛された人 ──吉村平吉 自主独立農民 佐藤忠吉 阪神間のお嬢さま ──脇田晴子 河合隼雄長官の冗談 わたしの知ってる矢川澄子さん 黒岩比佐子さんを惜しむ 旅の仕方を教わった人 ──紅山雪夫 古い友だち 佐藤真 同僚教員の村木良彦さん ゆふいん文化・記録映画祭 ──土本典昭ほか neoneo坐で会った萩野靖乃さん 松井秀喜選手とちょっとだけ立ち話 ジュリーのいた日々 ──沢田研二 樹木希林さんとの接近遭遇 九代目市川團十郎丈のギャラン バングラディシュのマクブールさん 北上へ行ったジョン君 中村哲さんのたたずまい わたしの病気を発見してくれた人 ──原田永之助 おわりに 初出一覧 人名索引 ▶︎著者プロフィール 森まゆみ 1954 年東京生まれ。作家。大学卒業後、PR 会社、出版社を経て、1984 年に仲間と地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊、2009 年の終刊まで編集人を務めた。 歴史的建造物の保存活動にも取り組み、日本建築学会文化賞、サントリー地域文化賞を受賞。 『鷗外の坂』で芸術選奨文部大臣新人賞、『「即興詩人」のイタリア』でJTB 紀行文学大賞、『「青鞜」の冒険』で紫式部文学賞を受賞。他の著書に『彰義隊遺聞』『暗い時代の人々』『子規の音』など。

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  • 乾緑郎『ドライドックNo.8 乾船渠八號』(戯曲集)

    ¥2,420

    ★水族館劇場 花園神社公演(4/10–19)は中止となりました。 四六判 並製 248頁 本体価格2,200円+税 ISBN 978-4-904702-81-9 C0074 2020年4月中旬刊行 装幀:近藤ちはる ▶︎概要 「機巧のイヴ」シリーズなどで新たなSF伝奇小説を開拓する小説家・乾緑郎、初の戯曲集。野外に巨大な仮設劇場を建てる芝居集団〈水族館劇場〉の新宿花園神社公演(2020年4月10日〜19日)のために書下ろされた新作「ドライドックNo.8 乾船渠八號」に、劇作家協会新人戯曲賞最終候補作「ソリテュード」を併録。 有人砲弾、月へ! 造船と紡績でにぎわう架空都市「横濱」。ヴェルヌの「月世界旅行」が史実として持てはやされる港町で、月へ向け、有人砲弾の打ち上げ計画がはじまった。 横濱に建設された巨大なドックに、カンカン虫と呼ばれる下層労働者が船の錆落としのために打ちおろす槌(ハンマー)の音が鳴り響く。月世界旅行にあこがれる少年ワタルと糸繰り工女の虹子。持たざる者たちは、カイウサギの投機ブームに翻弄されながら、陰謀うずまく国家事業にのみこまれてゆく。 ▶︎収録作品 「ドライドックNo.8 乾船渠八號」 「ソリテュード」 ▶︎著者プロフィール 乾 緑郎(いぬい ろくろう) 1971年、東京生まれ。小説家・劇作家。2010年『完全なる首長竜の日』(宝島社)で第9回「このミステリーがすごい!大賞」を、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で第2回朝日時代小説大賞を受賞しデビュー。2013年『忍び秘伝(文庫化タイトル:塞ノ巫女)』で第15回大藪春彦賞候補。近年は作品の英訳版が発売され、中国のSF雑誌にも掲載されるなど、海外での評価も高い。『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)、『見返り検校』(新潮社)『僕たちのアラル』(KADOKAWA)、『ツキノネ』(祥伝社)、『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』(宝島社)など、著書多数。 ▶︎水族館劇場 2020年 新宿花園神社公演 「乾船渠八號 DRY DOCK NO.8」 作 乾緑郎 演出 桃山邑 2020年4月10日〜19日(10日間連続公演)19時より 会場:新宿 花園神社 境内特設野外舞台 http://suizokukangekijou.com/information/

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  • 安藤礼二『迷宮と宇宙』

    ¥3,080

    四六判 上製 320頁 本体価格2,800円+税 ISBN 978-4-904702-80-2 C0090 2019年11月刊行 装幀:白井敬尚形成事務所 ▶︎概要 文芸批評の集大成 現世と幽冥を行き来する者たちの、壮大な文学史 平田篤胤とエドガー・アラン・ポーをめぐる「二つの『死者の書』」から始まり、鏡花、谷崎、土方、乱歩、三島、澁澤へと論が展開する「I 迷宮と宇宙」6編。折口を通底におきながら、賢治と久作を手繰りよせる「II 胎児の夢」2編。最後に、ポーからボードレールに及ぶ1編「III 批評とは何か」で、「解釈」(翻訳)そして「創作」について分析し、批評の世界を切り拓く。 終了イベント 羽鳥書店創業10周年記念&安藤礼二『迷宮と宇宙』刊行記念 「安藤礼二×やなぎみわ トークイベント」 2019/11/18(月)19時より 会場:紀伊國屋ホール https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20190920095000.html ▶︎目次 Ⅰ 迷宮と宇宙  二つの『死者の書』――平田篤胤とエドガー・アラン・ポー  輪舞するオブジェ――泉鏡花『草迷宮』をめぐって  人魚の嘆き――谷崎潤一郎の「母」  肉体の叛乱――土方巽と江戸川乱歩  夢の織物――三島由紀夫『豊饒の海』の起源  未生の卵――澁澤龍彦『高丘親王航海記』の彼方へ Ⅱ 胎児の夢  多様なるものの一元論――ラフカディオ・ハーンと折口信夫  胎児の夢――宮沢賢治と夢野久作 Ⅲ 批評とは何か  批評とは何か――照応と類似 後記/人名索引/文献一覧 ▶︎著者プロフィール 1967年、東京都生まれ。文芸評論家、多摩美術大学美術学部教授。 [主要著書]『神々の闘争 折口信夫論』(講談社)芸術選奨文部科学大臣賞、『近代論 危機の時代のアルシーヴ』(NTT出版)、『光の曼陀羅 日本文学論』(講談社)大江健三郎賞・伊藤整文学賞、『霊獣「死者の書」完結篇』(新潮社)、『場所と産霊近代日本思想史』(講談社)、『たそがれの国』(筑摩書房)、『祝祭の書物 表現のゼロをめぐって』(文藝春秋)、『折口信夫』(講談社)角川財団学芸賞・サントリー学芸賞、『大拙』(講談社)、近刊に『列島祝祭論』(作品社)。

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  • 工藤庸子『女たちの声』

    ¥2,640

    B6判 上製 200頁 本体価格2,400円+税 ISBN 978-4-904702-77-2 C0095 2019年6月刊行 ブックデザイン:小川順子 ▶︎概要 〈言語環境〉に潜む、性差の力学を問う。スタール夫人、ラーエル・ファルンハーゲン、ハンナ・アレント、ボーヴォワール、マルグリット・デュラス、コレット、ヴァージニア・ウルフ──。羽鳥書店HPで連載された「人文学の遠めがね」15編と、書下ろし100枚、「〈声〉と〈書くこと〉をめぐって」を収録。 工藤庸子 字幕監修 映画『コレット』5月17日より全国ロードショー *コレット『シェリ』『シェリの最後』『牝猫』(岩波文庫、工藤庸子訳)が復刊! https://colette-movie.jp/ ▶︎目次 人文学の遠めがね   I ベンジャミン・フランクリンの恋文 その一   II ベンジャミン・フランクリンの恋文 その二(KYのメモ)   III 二本のネクタイ あるいは男女格差について   Ⅳ 性差のゆらぎ   Ⅴ 両性具有──排除的分類ではなく   VI わたしたちの社会的アイデンティティを剥奪しないでください──選択的夫婦別姓   VII 女たちの声   VIII 続・女たちの声──六七年の記憶   IX 「性愛」と「おっぱい」   X  元祖は皇帝ナポレオン?   XI  大江健三郎と女性(一)── contemporaineであるということ   XII  大江健三郎と女性(二)── 政治少年のéjaculation   XIII  大江健三郎と女性(三)──「全小説」とfictionとしての「小説家」   XⅣ 女のエクリチュール   XⅤ ゼラニウムの微かに淫靡な匂い──続・女のエクリチュール 〈声〉と〈書くこと〉をめぐって──デリダ/スタール夫人/アレント   何を、どんなふうに語ればよいのか…… 〈女のエクリチュール〉とは?──デュラスの方へ 〈エクリチュール〉は女?──デリダの〈尖筆〉とフローベールの手紙   サロンの会話とスタール夫人の〈声〉──〈公共圏/親密圏〉の二元論に抗して   (Auto)biography を書く──アレント『ラーエル・ファルンファーゲン』   アレントの〈言論(スピーチ)〉とは?──『人間の条件』 「あとがき」にかえて ▶︎プロフィール 工藤庸子(くどうようこ) フランス文学、ヨーロッパ地域文化研究。東京大学名誉教授。著書に、『ヨーロッパ文明批判序説──植民地・共和国・オリエンタリズム』『近代ヨーロッパ宗教文化論──姦通小説・ナポレオン法典・政教分離』『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ──フランス革命とナポレオン独裁を生きぬいた自由主義の母』(いずれも東京大学出版会)、『政治に口出しする女はお嫌いですか?──スタール夫人の言論vs.ナポレオンの独裁』(勁草書房)。訳書に、『いま読むペロー「昔話」』訳・解説(羽鳥書店)、コレット『シェリ』(岩波文庫)。編著に『論集 蓮實重彥』(羽鳥書店)、共著に『〈淫靡さ〉について』(蓮實重彥、羽鳥書店)。他、多数。 ▶︎担当者より http://www.hatorishoten-articles.com/hatoripress-news/6340884 ▶︎他のオンラインストアでご購入の方 版元ドットコム https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784904702772

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  • 三浦哲哉『『ハッピーアワー』論』

    ¥2,420

    SOLD OUT

    四六判 並製 178頁 本体価格 2,200円+税 ISBN 978-4-904702-70-3 C0074 2018年5月刊行 装幀:小川順子 装画:山本由実 ひたすらな孤立をあえて選択することで、無限に開かれたコミュニケーションを奇跡のように押し拡げてみせた濱口竜介の『ハッピーアワー』の美しさ。その美しさをあえて言葉にしようとする三浦哲哉の『「ハッピーアワー」論』のひたすら無謀な情熱。そのありえない出会いのさきに、濱口の傑作『寝ても覚めても』による無謀さの擁護が、すでに終わりかけている平成日本の目には見えない焦点を、ひそかに、だが鋭く、視界に浮上させている。 ────蓮實重彦(映画評論家) ▼概要 見終えたあと、外の世界がまあたらしく見えてくる。 映画批評家・三浦哲哉による、渾身の『ハッピーアワー』論。 濱口竜介監督の5時間17分におよぶ話題作『ハッピーアワー』(2015年)。その異例ともいえる上映時間にこめられた密度の濃い映画的仕組みを、丁寧かつスリリングに解き明かし、映画史の中に位置づける。書下し。 [主要目次]*詳細目次はページ下を参照 序 第一章 重心 第二章 台詞 第三章 変化 結論 『ハッピーアワー』のあとに見たい映画リスト ▼映画『ハッピーアワー』公式サイト 最新情報はこちらよりご確認ください。上映会情報も。 *上映会 5月12日(土)15時30分〜、26日(土)11時30分〜  会場:ブックハウスカフェ http://hh.fictive.jp/ja/ ▼刊行記念トークイベント 三浦哲哉×濱口竜介「『ハッピーアワー』という幸福な時間」 5月24日(木)19時〜 エスパス・ビブリオ *満員御礼にて終了 http://espacebiblio.superstudio.co.jp/?p=6695 ▼プロフィール 青山学院大学文学部准教授。映画批評・研究、表象文化論。1976年郡山市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程修了。著書に『サスペンス映画史』(みすず書房、2012年)、『映画とは何か──フランス映画思想史』(筑摩選書、2014年)。共著に『ひきずる映画──ポスト・カタストロフ時代の想像力』(フィルムアート社、2011年)、『オーバー・ザ・シネマ 映画「超」討議』(石岡良治との共編著、フィルムアート社、2018年)。訳書に『ジム・ジャームッシュ・インタビューズ──映画監督ジム・ジャームッシュの歴史』(東邦出版、2006年)。 2018年5月17日 初版 印刷・製本 大日本法令印刷 [詳細目次] 序 第一章 重 心 物語の要約 「心理表象主義」を超えて 「重心」 鵜飼のワークショップ サスペンス なぜ倒れるのか テーブルを挟んだ対面状態 純の試練 有馬温泉の四人 芙美の孤立 桜子の揺らめき あかりの模索 第二章 台 詞 「台詞が演者をサポートする」──『東京物語』の原節子 純と「せやな」 桜子と「わからへん」 あかりと「なんやねん」 芙美と「これか」 拓也と「まじか」 良彦と「どうすんねん」 鵜飼と「聞いてもいいですか?」 柚月と「すいません」 『ハッピーアワー』の言語 第三章 変 化 「自己認識」の変化 セルフモニタリング 撮影現場におけるセルフモニタリング=「自己吟味」 朗読会とその打ち上げにおける変化の連鎖 朗読会のアドリブ フィクションの開口部 さまざまな「好き」 公平の変化 交わらなさ 「もう遅い」と「まだ途中」 芙美の変化 結論 『ハッピーアワー』のあとに見たい映画リスト』 註 あとがき

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  • 工藤庸子×蓮實重彦『〈淫靡さ〉について』はとり文庫005

    ¥1,430

    A6判並製(文庫判) 240頁 本体価格 1,300円+税 ISBN 978-4-904702-67-3 C0095 2017年7月刊行 デザイン 原研哉+中村晋平+大橋香菜子 ▼概要 三島由紀夫賞受賞『伯爵夫人』の衝撃から1年──"作者"と、『論集 蓮實重彥』の編者が織りなす対談集。2016年7月と12月に、工藤庸子編『論集 蓮實重彥』(羽鳥書店)と工藤庸子『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』(東京大学出版会)の刊行記念として行われた二つの対談。ともにフランス文学研究の第一線にあり元同僚でもある二人が、女性・フィクション・大学を軸に、近代から現代を縦横に語る。工藤庸子渾身の書下ろし『伯爵夫人』論も収録。 ▼著者 工藤庸子(くどう ようこ) フランス文学者。東京大学名誉教授。『論集 蓮實重彥』(27人の「非嫡出子」による蓮實重彥論)の編者。三部作『ヨーロッパ文明批判序説』『近代ヨーロッパ宗教文化論』『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』(2003, 2013, 2016、いずれも東京大学出版会) 蓮實 重彥(はすみ しげひこ) フランス文学者、文芸批評家、映画批評家、小説家。第26代東京大学総長、同大学名誉教授。 ▼目次 Introduction にかえて──功成り名を遂げた元総長がなぜ? というごく自然な疑問をめぐるKYの独り言  工藤庸子 【対談】『論集 蓮實重彥』についてお話させていただきます 【対談】女性・フィクション・大学──スタール夫人×伯爵夫人 伯爵夫人のために──フィクション・映画・幽霊  工藤庸子 Conclusion にかえて──ちょうどそのときたまたまそこにいてくれたことの淫靡さを言祝ぐ  蓮實重彥

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  • 工藤庸子[編]『論集 蓮實重彦』

    ¥5,940

    A5判 上製 640頁 本体価格 5,400円+税 ISBN 978-4-904702-61-1 C0095 2016年7月刊行 ブックデザイン 原研哉+大橋香菜子 ▼書評・記事 『TARZAN』2016年8月11日号 「グレイストーク書店のレコメン棚トーク」今号の4冊 http://hatoripress.blog.so-net.ne.jp/2016-08-08 ▼概要 束になってかかってみました。 『監督 小津安二郎』、『「ボヴァリー夫人」論』、『伯爵夫人』の著者は何者なのか? 27名の「非嫡出子」による蓮實重彦論。 *特別収録 蓮實重彦「姦婦と佩剣──十九世紀フランス小説『ボヴァリー夫人』を二十一世紀に論じ終えた老齢の批評家の、日本語によるとりとめもないつぶやき」(『新潮』2014年8月号) [目次]  姦婦と佩剣──十九世紀のフランス小説『ボヴァリー夫人』を二十一世紀に論じ終えた老齢の批評家の、日本語によるとりとめもないつぶやき  蓮實重彦 ボヴァリー夫人のことなどお話させていただきます──蓮實重彦先生へ  工藤庸子 『「ボヴァリー夫人」論』では思い切り贅沢をさせていただきました──工藤庸子さんへの返信  蓮實重彦 I 義兄弟の肖像──『帝国の陰謀』とその周辺をめぐって  田中 純(表象文化論) Sign‘O’the Times――『伯爵夫人』を読む  阿部和重(作家) 批評と贅沢──『「ボヴァリー夫人」論』をめぐって  菅谷憲興(フランス文学) 「二次創作」に抗する「二次創作」──蓮實重彦『「ボヴァリー夫人」論』の「序章 読むことのはじまりに向けて」と「I 散文と歴史」を読む  石橋正孝(フランス文学) A comme art, et ...──Aはart(芸術)のA、そして……  橋本知子(フランス文学) 塵の教え──フィクションに関するとりとめない註記  森元庸介(思想史) さらなる「運動の擁護」へ  柳澤田実(哲学・キリスト教思想) 批評家とは誰か──蓮實重彦と中村光夫  中島一夫(文芸批評) 蓮實重彦のイマージュ、反イマージュの蓮實重彦──「魂の唯物論的擁護」とは何か  互 盛央(言語論・思想史) 「昨日」の翌朝に、「アカルイミライ」の約束もなく──蓮實重彦による「文学史」と「映画史」  片岡大右(フランス文学・社会思想史) II 蓮實教授との三時間、日本の列車の車中にて  ペドロ・コスタ(映画監督) 映画からこぼれ落ちそうになる男  三浦哲哉(映画批評) 『監督 小津安二郎』の批評的事件  クリス・フジワラ(映画批評・プログラマー) 犯し犯される関係の破棄──曽根中生・蓮實重彦・日活ロマンポルノ  久山めぐみ(編集者) 見ることを与えられて──蓮實重彦への讃辞  エイドリアン・マーティン(映画研究) メディア化する映画──一九二〇/一九三〇年代から二〇〇〇/二〇一〇年代へ 中路武士(映画論・メディア論) 蓮實について  リチャード・I・スヘンスキ(映画研究)  抽象化に対抗して──蓮實重彦の映画批評  イム・ジェチョル(映画批評) シネマとアメリカ──蓮實重彦のふたつの顔  入江哲朗(アメリカ哲学・思想史・映画批評) III 遭遇と動揺  濱口竜介(映画監督) 胸の高鳴りをおさえながら  三宅 唱(映画監督) 眼差しに導かれて  小森はるか(映像作家) 私は如何にして心配するのをやめて「ハスミ・シゲヒコ」の影響を脱したか  内藤 篤(弁護士・名画座館主) 恩師 蓮實先生  遠山右近(行政官) 不実なる誘いにのって  小川直人(学芸員)  蓮實のおじちゃま  とよた真帆(女優) 『伯爵夫人』とその著者を論じるための権力論素描──編者あとがき  工藤庸子 蓮實重彦 著書目録 *執筆者(50音順) 阿部和重(作家) 石橋正孝(フランス文学/立教大学) イム・ジェチョル(映画批評) 入江哲朗(アメリカ哲学・思想史・映画批評/東京大学大学院) 小川直人(学芸員/せんだいメディアテーク) 片岡大右(フランス文学・社会思想史/東京大学) 工藤庸子(フランス文学) 久山めぐみ(編集者/文遊社) ペドロ・コスタ(映画監督) 小森はるか(映像作家)   菅谷憲興(フランス文学/立教大学) リチャード・I・スヘンスキ(映画研究/バード大学) 互 盛央(言語論・思想史/講談社)            田中 純(表象文化論/東京大学)   遠山右近(行政官) とよた真帆(女優) 内藤 篤(弁護士・名画座館主) 中路武士(映画論・メディア論/鹿児島大学) 中島一夫(文芸批評/近畿大学) 橋本知子(フランス文学/京都女子大学) 濱口竜介(映画監督) クリス・フジワラ(映画批評・プログラマー) エイドリアン・マーティン(映画研究) 三浦哲哉(映画批評/青山学院大学) 三宅 唱(映画監督)   森元庸介(思想史/東京大学) 柳澤田実(哲学・キリスト教思想/関西学院大学) ▼関連書 蓮實重彦 『「ボヴァリー夫人」拾遺』 工藤庸子 訳・解説 『いま読むペロー「昔話」』 田中純 『過去に触れる』 内藤篤『円山町瀬戸際日誌』

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  • 桃山邑[編]『水族館劇場のほうへ』

    ¥6,380

    B5判変型(H224×W182) 上製 452頁(カラー32頁)  本体価格 5,800円+税 ISBN 978-4-904702-41-3 C0074 2013年6月刊行 ブックデザイン 近藤ちはる(UltRA Graphics) 印刷 精興社 製本 牧製本印刷 *公演情報 *トークイベント (終了しました) 大島幹雄×桃山邑「サーカスと藝能」 古書ほうろう 2015年9月18日 http://horo.bz/event/oshimamikio-momoyamayu20150918/ ▼書評・記事 『文学』 2013年7・8月号〈特集:浅草と文学〉(岩波書店) 冒頭に「水族館劇場座主桃山邑に」と掲げた、高山宏先生の寄稿 「「尖端的だわね。」──『浅草紅団』の〈目〉」 が掲載されています 『西日本新聞』2013年8月11日書評 「本を閉じても心はまだ水族館劇場の世界を漂って、まるで、昼と夜が交差する一瞬の逢魔が刻の人さらいにあったよう。切ない懐かしい危うい心模様なのだ。」(評者 姜信子) 『東京新聞』2013年12月29日「2013 私の3冊」 姜信子「今年一番の不穏の書。この世のはずれの河原から逢魔が刻(とき)の幻のようにやってくる野外劇集団「水族館劇場」。その二十五年の道のりはまるで一瞬の夢みたいで、せつなくて、禍々しくて、人をかどわかしたり、ひそかに世界を揺さぶったり」 『本の雑誌』2014年1月特大号「2013年度 私のベスト3」  「この人たちのテント芝居を昔から見ていた。大仕掛けも、いかがわしさも、まるで祭りの見世物小屋のようで、終われば蜃気楼のように消えていく。でも、その人たちと挨拶一つしたことがない。テントはこの世の外のことなのだ。それがまるごと本になった。なんと無粋と思ったが、それでも読めばやはり面白い。一夜、途方もない物語を聞くようであった」(内堀弘) ▼概要 此の世の外へこぼれてゆけ ! ! 巨大な特設テント劇場で催される吃驚カーニヴァル 来たよで戸が鳴る 出てみりゃ風だよ 現代河原者の徒党による21世紀の明宿集! 水族館劇場は「スペクタクル」と「テアトロン」の、まさしく原義、原点に帰るべき劇団である。 ──学魔・高山宏 1987年の旗揚げ以来、野外劇・テント芝居をつづけてきた「水族館劇場」という名の芝居集団。みずから建てる巨大なテント劇場で繰りひろげる独自の世界は、年を追うごとに新たな観客をよびよせ、注目度を増している。水族館劇場の何が人を魅了するのか。一般の演劇とは一線を画した集団の、全貌と思想を明らかにする。 [主要内容] 水族館劇場旗揚げ25年、“いま”そして“これから” ・座長・桃山邑による書き下し、水族館劇場精神史「野戦攻城の旗」 ・表も裏も全公開、ブックパノラマ台本『NADJA 夜と骰子とドグラマグラ』 ・女優・千代次が語り下す、野外劇・テント芝居40年、寄せ場興行17年の軌跡 ・冬の寄せ場へ、路上芝居ユニット〈さすらい姉妹〉の『谷間の百合』台本 ・“水の劇場”をいろどりささえる、棟梁・舞台監督・美術の裏方座談会  ・早稲田演劇博物館、九州大学総合研究博物館での舞台・宣伝美術展を紙上再現 ・終わりなき旅へ誘う、高山宏・毛利嘉孝・津田三朗・梅山いつき特別寄稿 ・400点以上の写真で解き明かす、大仕掛けを自在にあやつる芝居集団の全貌 ▼劇団プロフィール 水族館劇場 1987年に桃山邑らによって結成された野外劇集団。中世河原者の系譜にみずからを位置づけて全国に神出鬼没。役者や裏方も鳶、踊り子、放浪芸人など、あらゆる階層から集結する。自分たちで 高さ13メートルにおよぶ巨大な仮設劇場(ごや)を建設。劇団の代名詞とも言える25トンにも及ぶ本水を使った演出、大掛かりな舞台装置、馬や白梟など動物も使って、既存の劇場では見ることのできない祝祭パノラマを現出。天幕は張るが、一度として同じ形の劇場をつくらない。いっぽうで寄せ場といわれる、現代社会の最下層労働者が蝟集する街にも進駐。〈さすらい姉妹〉として冬の路上で投げ銭芝居を上演。現代演劇の本流から大きく逸脱した傾奇者(かぶきもの)の精神が、四半世紀を経て注目をあつめている。2009年、企画展示「やぶれ船で流浪する水夫たち──水族館劇場20年の航跡」が早稲田大学坪内博士記念演劇博物館で、2012年には「場をつくる──大水族館劇場展」が九州大学総合研究博物館で開催された。 水族館劇場 公式HP http://www.suizokukangekijou.com/ ●編者プロフィール 桃山 邑(ももやま ゆう) 1958年生まれ。現代河原者にして水族館劇場座付作者。若い頃より建築職人として寄せ場を渡り歩く。1980年、曲馬舘最後の旅興行から芝居の獣道へ。驪團(りだん)を経て1987年に水族館劇場として、あたらしく一座創設。へっぽこ役者三人で大八車を引いて筑豊炭鉱街へむかう。東京に戻って劇場機構を拡大しながら、寺社境内を漂流してゆく。水族館劇場をいちど限りのメラヴィリアとして見物衆に堪能してもらうために危険な仕掛けをつぎつぎに考案、役者の反発を買いながら現在にいたる。不思議な縁でむすばれた、さまざまな世直しの一味とも連携をつづける。その試行がどこにたどりつくのか誰も知らない。

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  • 鴻池朋子『どうぶつのことば──根源的暴力をこえて』

    ¥3,740

    A5判 上製 384頁 本体価格 3,400円+税 ISBN 978-4-904702-63-5 C0070 2016年9月刊行 ブックデザイン 小川順子 *展覧会情報 神奈川県民ホールギャラリー 鴻池朋子展「根源的暴力」 2015年10月24日~11月28日  http://www.kanakengallery.com/detail?id=33712 群馬県立近代美術館 鴻池朋子展「根源的暴力vol.2 あたらしいほね」 2016年7月9日〜8月28日 http://mmag.pref.gunma.jp/kakoten/h28/h28exh02.htm 新潟県立万代島美術館 鴻池朋子展「皮と針と糸と」 2016年12月17日~ 2017年2月12日 http://banbi.pref.niigata.lg.jp/exhibition/%E9%B4%BB%E6%B1%A0%E6%9C%8B%E5%AD%90%E5%B1%95/ ▼書評・記事 共同通信/各紙 2016年10月16日 美術家が記す回復の記録(評者:椹木野衣) 「本書は、東日本大震災を経て、それまでの型にはまった自分の表現にまったくリアリティーを持てなくなった著者が、次第に作ることを回復していく現在進行形の記録である。その際、重要な導きの糸となったのが、動物という存在だった。‥‥」 『朝日新聞』 2016年10月30日 現代社会揺さぶるアートの力(評者:大竹昭子) http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2016103000003.html 『朝日新聞』 2017年3月9日 折々のことば 689(鷲田清一) 本書からの一節が引かれています。 http://www.asahi.com/articles/ASK383VWFK38UCVL004.html   ▼概要 人間の思索のみに閉じるアートに、皮膚の森から啼き声があがる── アーティスト・鴻池朋子が、東日本大震災をきっかけに芸術の始まりに立ち戻り、人間がものをつくることを問い直す。さまざまな専門家との対話と、書き下ろしを収録。 対話の旅 矢野智司(教育人間学)、石倉敏明(芸術人類学)、吉川耕太郎(考古学)、村井まや子(比較文学、おとぎ話研究)、福住廉(美術評論家) [目次]  風が語った昔話  描くことも食べることも I あたらしい声  人間と動物の境界に出現するアート  矢野智司   動物絵本という謎──いつも動物がでてくる不思議   生命を開く動物絵本──子どもが動物になる   アートが開く生命のへの途──洞窟から都市空間へ   世界を区切る境界線の生まれるところ──始原へ  「人間の向こう側」へ  石倉敏明   「新しい地図」を描く試み   ひっくり返された世界像  つくれないアーティスト  鴻池朋子  トークセッション  矢野智司×石倉敏明×鴻池朋子   交換の原理を突破する   食べる食べられる関係   地球の穴とパブリックアートの役割   土の下の大きなウサギ   都市の起源にある暴力 II ダイアログの旅  「贈与」と「交換」  矢野智司×鴻池朋子   複数のドア   私とは何者か?と、問わない私とは何か   私の言葉は私のつくった言葉ではない   書き残さない人   物が異質な何かに変わる瞬間   生々しすぎるもの   賢治と似たような人々   「最初の先生」は何度も生まれてくる   森のなかの一軒家   既存を揺さぶるもの   世界の掴み方   贈与によって開かれる異類婚  初めてつくるもの  吉川耕太郎×鴻池朋子   始めてつくるもの──石器の出現   組み合わせる魔法   考古学が不得意である「心」   分類しないことで見えてくるもの   生きものが見渡せる町   狩猟──動物の擬人化   針と皮鞣し   切り離す男性、つなぐ女性   目に見えない文化  同じものではいられない 村井まや子×鴻池朋子   歴史的分類以外の分類──ポテトスープのつくり方   異類婚の花嫁衣装を縫う   使えるものは何でも使う   出現してきた父性   本当に恐ろしいものに出会うために   同じものではいられない──変身   見てはいけないものを見る   おとぎ話の一読者であること   wonder を引き出す   wonder を共有する  夜の山を歩く子  福住廉×鴻池朋子   誰にでもできるもの   そこに私はいませんよ   そこにこそ何かがある   夜の山を歩く子   美術と無関係であるとは言わせない   起こっている途中 III どうぶつのことば  想像力  動物、猟  動物の言葉を借りにいく   旅にでる   「東北を開く神話」の声   地球の穴とパブリックアート   「美術館ロッジ」   飛ぶ小屋   氷結する絵  物語るテーブルランナー   自分の体験をオーブンで焼く   人間以外の声  地球の断面図   狼の下半身   地球はふたたび凍りはじめる   狼頭巾をかぶる少女  ある三匹の語り   東北の博物館職員の語り   ある人類学者の語り   ある女性の語り  皮緞帳をくぐり ▼プロフィール 鴻池 朋子(こうのいけ ともこ) 1960年秋田市生まれ。東京芸術大学日本画専攻卒業後、玩具と雑貨の企画、デザインの仕事に携わり、その後絵画、彫刻、アニメーション、絵本などの手法を駆使したインスタレーションで現代の神話を描き続ける。近年では、海外でのグループ展の他、ワークショップも国内外で多数開催。秋田では「東北を開く神話展」、人間と野生の境にある秋田県森吉山避難小屋での「美術館ロッジ」、歴史には記されない現代の民俗を記録する「物語るテーブルランナー」などの継続的なプロジェクトを行い、一方で、開発と地形の問題からパブリックアートの制作を続ける。 *著作 『インタートラベラー 死者と遊ぶ人』(羽鳥書店、2009年) 『焚書 World of Wonder 』(羽鳥書店、2011年) 『根源的暴力』 (羽鳥書店、2015年) 鴻池朋子 公式HP http://tomoko-konoike.com/ VOLCANOISE http://www.volcanoise.com/

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  • 田中純『過去に触れる──歴史経験・写真・サスペンス』

    ¥5,500

    A5判 並製 620頁 本体価格 5,000円+税 ISBN 978-4-904702-60-4 C3010 2016年4月刊行 ブックデザイン 原研哉+大橋香菜子 ▼書評・記事 『美術手帖』2016年7月号 『図書新聞』2016年7月23日号 上半期読書アンケート http://hatoripress.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22 『ハヤカワ ミステリ マガジン』2016年9月号「ミステリ サイド ウエイ」 『Book Club Kai News Letter』2016 summer (VOl. 102) ▼概要 「名のないもの」たちの記憶と秘密。 歴史的想像力が極度の緊張を持って過去に向かうとき、いまだ決定されていない未来がたちあがる。 歴史経験の現場で、思考の襞をたどる── 堀田善衞、宮沢賢治、橋川文三、松重美人、畠山直哉、牛腸茂雄、多木浩二、ヨーハン・ホイジンガ、アビ・ヴァールブルク、ジルベール・クラヴェル、ダニエル・リベスキンド、W・G・ゼーバルト、ヴァルター・ベンヤミン、ロラン・バルト、ジョルジュ・ディディ=ユベルマン 「過去に触れる」という「歴史経験」を探究するエッセイ集成。とりわけ写真を通した過去との接触という出来事に着目して、小説家、詩人、思想家、建築家、美術史家、文学者、写真家たちの具体的な歴史経験から「過去に触れる」瞬間を描きだす。また、その経験を伝達する歴史叙述のあり方を「サスペンス」の原理のうちに見出し、本書の探究もまた、サスペンスの様相を呈したスリリングな展開をみせる。「過去に触れる」旅の果てに見えてくる、歴史および写真における「希望」とは何か。書下しを含めた19本のエッセイでつむぐ。図版127点収録。 [主要目次] はじめに 序 危機の時間、二〇一一年三月  第1章 歴史の無気味さ──堀田善衞『方丈記私記』  第2章 鳥のさえずり──震災と宮沢賢治ボット  第3章 渚にて──「トポフィリ──夢想の空間」展に寄せて  第4章 希望の寓意──「パンドラの匣」と「歴史の天使」 I 歴史の経験  第1章 過去に触れる──歴史経験の諸相  第2章 アーシアを探して──アーカイヴの旅  第3章 半存在という種族──橋川文三と「歴史」  第4章 いまだ生まれざるものの痕跡──ダニエル・リベスキンドとユダヤ的伝統の経験 II 極限状況下の写真  第1章 剥ぎ取られたイメージ──アウシュヴィッツ=ビルケナウ訪問記  第2章 歴史の症候──ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『イメージ、それでもなお』  第3章 イメージのパラタクシス──一九四五年八月六日広島、松重美人の写真 III 歴史叙述のサスペンス  第1章 迷い蛾の光跡──W・G・ゼーバルトの散文作品における博物誌・写真・復元  第2章 歴史素としての写真──ロラン・バルトにおける写真と歴史  第3章 歴史小説の抗争──『HHhH』対『慈しみの女神たち』  第4章 サスペンスの構造と歴史叙述──『チェンジリング』『僕だけがいない街』『ドラ・ブリュデール』  第5章 歴史という盲目の旅──畠山直哉『気仙川』を読む IV 歴史叙述者たちの身振り  第1章 歴史の現像──ヴァルター・ベンヤミンにおける写真のメタモルフォーゼ  第2章 記憶の色──ヴァルター・ベンヤミンと牛腸茂雄の身振りを通して  第3章 「歴史の場(ヒストリカル・フィールド)」の航海者──「写真家」多木浩二 結論 歴史における希望のための十のテーゼ 註/跋/書誌・フィルモグラフィ/図版一覧/人名索引/事項索引 ▼プロフィール   田中 純 (たなか じゅん) 1960年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授・表象文化論(思想史・イメージ分析)。 [主要著書] 『都市表象分析I』(INAX出版、2000) 『ミース・ファン・デル・ローエの戦場』(彰国社、2000) 『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』『死者たちの都市へ』(青土社、2001、2004、サントリー学芸賞受賞) 『都市の詩学──場所の記憶と徴候』(東京大学出版会、2007、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞) 『政治の美学──権力と表象』(東京大学出版会、2008、毎日出版文化賞受賞) 『イメージの自然史──天使から貝殻まで』(羽鳥書店、2010) 『建築のエロティシズム 世紀転換期ウィーンにおける装飾の運命』(平凡社新書、2011) 『冥府の建築家 ジルベール・クラヴェル伝』(みすず書房、2012) 『イメージの自然史──天使から貝殻まで』(羽鳥書店、2010) 公式ブログ Blog (Before- & Afterimages) http://news.before-and-afterimages.jp/index.html *『過去に触れる』関連書籍リスト 選書・田中純 http://before-and-afterimages.jp/news2009/2016/04/post-227.html

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  • 姜信子『はじまりはじまりはじまり』

    ¥2,640

    四六判 上製 80頁(オールカラー) 本体価格 2,400円+税 ISBN 978-4-904702-55-0 C0095 2015年9月刊行 ブックデザイン 大西隆介(direction Q) *刊行記念 原画展示&トークイベント 2015年9月1日(火)~9月10日(木)  トークイベント 9/9(水) 19:00~  出演:姜信子 司会:跡上史郎 ゲスト:渡部八太夫 熊本 橙書店 http://www.zakkacafe-orange.com/top/ 2015年9月22日(火・祝)~10/3(土)  オープニングパーティー 9/22(火・祝) 18:00~   トークイベント 10/2(金) 19:00~  出演: 姜信子 ゲスト: 山福朱実、屋敷妙子、早川純子、塩川いづみ 東京築地 ふげん社 http://fugensha.jp/   ▼書評・記事 『東京新聞』夕刊 2015年10月24日  「神話を思わせる三つの物語が、美しい挿絵とともに収録されている。中の一作「うたのはじまり」には、ある詩と、その制作にまつわるエピソードが盛り込まれた。詩は3・11後に開かれた「足りない活字のためのことば展」に著者が寄せたもの。被災した印刷工場の床に散らばり廃棄されそうになっていた「文字の足りない活字」を使って作った。詩の成り立ちが、物語の中の神話と結び付く。」 ▼概要 〈はじまり〉を生きる者たちの歌 済州島から、サハリン、台湾、八重山へ── 路傍の声に耳傾け、旅人がめぐる3つの〈はじまり〉 姜信子が書下し、4人の画家が描く〈はじまり〉の物語 [画]山福朱実、屋敷妙子、早川純子、塩川いづみ 「あいのはじまり」 石が語る神話ソルムンデハルマン 「うたのはじまり」 文字をなくしたウイルタとブヌンの民 「たびのはじまり」 永遠の旅人まゆんがなし ▼プロフィール 姜信子(きょう のぶこ) 1961年横浜市生まれ。詩人・作家。86年、「ごく普通の在日韓国人」でノンフィクション朝日ジャーナル賞受賞。主著に『かたつむりの歩き方』『私の越境レッスン』『うたのおくりもの』(以上、朝日新聞社)、『日韓音楽ノート』『ノレ・ノスタルギーヤ』『ナミイ! 八重山のおばあの歌物語』『イリオモテ』(以上、岩波書店)、『棄郷ノート』(作品社)、『安住しない私たちの文化』(晶文社)、『今日、私は出発する ハンセン病と結び合う旅・異郷の生』(解放出版社)、『はじまれ 犀の角問わず語り』(サウダージ・ブックス+港の人)ほか。翻訳に李清俊『あなたたちの天国』(みすず書房)、共著に『追放の高麗人』(アン・ビクトルと、石風社)、『旅する対話』(ザーラ・イマーエウと、春風社)、編集に『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集』(みすず書房)等。近著に『生きとし生ける空白の物語』(港の人)、『声 千年先に届くほどに』(ぷねうま舎)。路傍の声に耳傾けて読む書く歌う旅をする日々。

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  • 蓮實重彦『「ボヴァリー夫人」拾遺』

    ¥2,860

    四六判 上製 312頁 本体価格 2,600円+税 ISBN 978-4-904702-49-9 C0095 2014年12月刊行 ブックデザイン 原研哉+大橋香菜子 印刷 精興社 製本 牧製本印刷 ▼概要 文学批評の金字塔『「ボヴァリー夫人」論』の刊行前後の講演および著者による『ボヴァリー夫人』の要約を収める。 [目次] フローベールの『ボヴァリー夫人』──フィクションのテクスト的現実について 「かのように」のフィクション概念に関する批判的な考察──『ボヴァリー夫人』を例として フローベールの『ボヴァリー夫人』をめぐって──珊瑚樹と晴雨計の置かれた天井の低い部屋について とことん『「ボヴァリー夫人」論』を語る──リゾンからヨンヴィルまで 【鼎談】“生まれたばかりの散文”と向き合う  蓮實重彦×工藤庸子×菅谷憲興 【鼎談】「シャルル・ボヴァリーは私だ」  蓮實重彦×渡部直己×菅谷憲興 『ボヴァリー夫人』には、いかなる事態がどのように推移しているか──要約というには長すぎるテクスト要約の試み 初出一覧/あとがき/書誌 ▼プロフィール 蓮實 重彦(はすみ しげひこ) 1936年東京生まれ。 60年東京大学文学部仏文科卒。 大学院進学後、フランス政府給費生としてパリ大学に留学。 フローベール『ボヴァリー夫人』に関する論文で 65年に同大学文学人文科学部から博士号取得。 東京大学教養学部講師、助教授を経て、88年に教授。 93年から95年まで教養学部長、95年から97年まで副学長を歴任。 97年4月から2001年3月まで東京大学26代総長。現在は名誉教授。 『凡庸な芸術家の肖像──マクシム・デュ・カン論』(88年、青土社、近く講談社文芸文庫より再刊予定)で88年度芸術選奨文部大臣賞受賞、『監督 小津安二郎』(83年、筑摩書房)の仏訳Yasujiro Ozuはフランス映画批評家連盟文芸賞受賞。2014年6月に、原稿用紙2000枚の書下ろし『『ボヴァリー夫人』論』を刊行(筑摩書房)。その他著作多数。 文芸批評家・映画評論家としての貢献は海外でも高く評価され、97年にパリ第8大学から名誉博士号取得、99年フランス政府の「芸術文化勲章」受賞。

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  • 工藤庸子[訳・解説]『いま読むペロー「昔話」』

    ¥2,200

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    B6判 上製 218頁 本体価格 2,000円+税 ISBN 978-4-904702-42-0 C0097 2013年10月刊行 装画 鴻池朋子 ブックデザイン 小川順子 印刷 精興社 製本 牧製本印刷 *刊行記念トークイベント  (終了しました) 工藤庸子(仏文学者)×鴻池朋子(現代アーティスト)トークショー 「ペロー『昔話』:太古の夢想の森へ」 [日時]2013年11月22日(金) 19:00~21:00(18:30開場) [会場]エスパス・ビブリオ ▼書評・記事 『朝日新聞』2014年1月12日書評 「童話にあるようなモラルがここにはない。読む者は「突き放される」。しかし、このように突き放されるところに「文学のふるさと」があるのだ、という。/以来、私はペローの昔話が気になりいつか調べてみようと思っていたが、その機会がなかった。新訳と詳細な解説が付された本書は、そのような疑問に答えてくれるものであった」(評・柄谷行人) http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2014011400003.html ▼概要 文芸サロンで解き放たれる太古の夢想── 赤ずきんに「赤い」頭巾をかぶせ、猫に「長靴」をはかせた、17世紀フランスの宮廷作家シャルル・ペローとは何者か? 世界中で読み継がれてきたペローの『昔話』は、もともと大人向けの読み物として貴族の文芸サロンで誕生した。民間伝承と宮廷文化との出会いから生まれた物語の背景をふまえ仏文学者・工藤庸子が新たに訳す。充実の解説付。 [目次] マドモワゼルに捧ぐ 眠れる森の美女 赤頭巾 青ひげ 猫の大将 または長靴をはいた猫 仙女たち サンドリヨン または小さなガラスの靴 巻き毛のリケ 親指小僧 訳者解説 ペロー『昔話』と三つの謎 訳者あとがき ▼訳者プロフィール 工藤庸子(くどう ようこ) 1944年生まれ。東京大学名誉教授。専門はフランス文学、ヨーロッパ地域文化研究。 [主な著書] 『プルーストからコレットへ──いかにして風俗小説を読むか』(中公新書、1991年) 『小説というオブリガート──ミラン・クンデラを読む』(東京大学出版会、1996年) 『恋愛小説のレトリック──『ボヴァリー夫人』を読む』(東京大学出版会、1998年) 『フランス恋愛小説論』(岩波新書、1998年) 『ヨーロッパ文明批判序説──植民地・共和国・オリエンタリズム』(東京大学出版会、2003年) 『宗教vs.国家──フランス〈政教分離〉と市民の誕生』(講談社現代新書、2007年) 『近代ヨーロッパ宗教文化論──姦通小説・ナポレオン法典・政教分離』(東京大学出版会、2013年) 『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ──フランス革命とナポレオン独裁を生きぬいた自由主義の母』(東京大学出版会、2016年) 『論集 蓮實重彦』(編著、羽鳥書店、2016年) [主な訳書] アンリ・トロワイヤ『女帝エカテリーナ』(中央公論社、1980年)  フロベール書簡選集『ボヴァリー夫人の手紙』(筑摩書房、1986年) バルガス・リョサ『果てしなき饗宴』(筑摩書房、1988年) コレット『牝猫』(岩波文庫、1988年) ミシェル・フーコー『幻想の図書館』(哲学書房、1991年) ミシェル・ビュトール『ディアベリ変奏曲との対話』(筑摩書房、1996年) プロスペール・メリメ『カルメン』(新書館、1997年) ピエール・ロティ『アジヤデ』(新書館、2000年) コレット『わたしの修業時代』(ちくま文庫、2006年)  バルザック『ランジェ公爵夫人』(集英社、2008年) コレット『シェリ』(左右社、2010年) マルグリット・デュラス『ヒロシマ・モナムール』(河出書房新社、2014年)

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  • 松浦寿輝『波打ち際に生きる』

    ¥2,420

    四六判 上製 168頁 本体価格 2,200円+税 ISBN 978-4-904702-40-6 C1095 2013年5月刊行 ブックデザイン 原研哉+大橋香菜子 印刷 精興社 製本 牧製本印刷 ▼書評・記事 『読売新聞』 2013年6月2日書評 「「波打ち際に生きる──研究と創作のはざまで」と題する講演では、研究よ創作、教師と学生など様々な「波打ち際」のような場所で仕事をしてきた著者の東日本大震災後の思いもかたられている」。 『毎日新聞』 2013年6月30日書評 「詩人であり小説家であり批評家である著者は昨年3月、定年まで7年を残して東京大学の教壇を去った。その際におこなった「退官記念講演」と「最終講義」をまとめた本だが、柔軟かつ強靭な知的刺激に満ちている」。 ▼概要 詩人・小説家・批評家・研究者 松浦寿輝は、どのようにして成ったか 東京大学で教鞭をとりながら、詩人・小説家・批評家として活躍してきた著者の「東京大学退官記念講演」(2012年1月16日)と「東京大学最終講義」(2012年4月26日)を一冊にまとめる。巻末には、著者のコメント付き著作一覧を収録。 東京大学退官記念講演 「波打ち際に生きる──研究と創作のはざまで」 「波打ち際の心もとなさ」という感覚を手がかりに、これまでの仕事の流れを振り返り、貫いてきたものを考える。 最終講義 「Murdering the Time──時間と近代」 近代以降の重要なテクストに時間の主題がどのように現れているかを分析し、「時間システム」の拘束とそこからの解放の欲求という葛藤の構図を炙り出す。 松浦寿輝著作一覧──著者自身によるコメント ▼プロフィール 松浦寿輝(まつうら・ひさき) 1954年東京生まれ。作家、詩人。1988年に詩集『冬の本』で高見順賞、95年に評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、2000年に小説『花腐し』で芥川賞、05年に小説『半島』で読売文学賞を受賞するなど、縦横の活躍を続けている。東京大学名誉教授。

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  • 小林康夫『こころのアポリア──幸福と死のあいだで』

    ¥3,520

    四六判 並製 432頁 本体価格 3,200円+税 ISBN 978-4-904702-39-0 C1010 2013年4月刊行 ブックデザイン 原研哉+大橋香菜子 印刷 精興社 製本 牧製本印刷 ▼書評・記事 『信濃毎日新聞』2013年6月23日、『南日本新聞』『大阪日日新聞』等 「「こころ」と題したテキストでは、世阿弥「檜垣」の老女が取り上げられる。白川の水をくみ続けながら、水の理に逆らって昔の火の理に帰ろうとする元・白拍子の両義的なこころの場を描く。(中略)32編の論考を収録」。 ▼概要 イデアの人 小林康夫の思惟のタペストリー 32のエッセー・小論を、辞書的項目を掲げてまとめる ここ十数年のあいだに、それぞれまったく異なる機会に書かれた32本。 「幸福」と「死」の両極のあいだで、そのときどきの生と思考の痕跡を記す。 「〈屑〉という本質的に断片である〈非-作品〉を取り集めることによって『無の光』が差し込むべき場をつくるという発想を惹起した。そうしたら、そのような非-統一性の場として、(もちろん矛盾の表現だが)不完全な「辞書」の空間のうちに自分が書き散らした〈生の破片〉、〈屑〉としてのテクストすべて投げ込もうか、という乱暴な計画が勃発した」(「あとがき」より) [目次] Ⅰ 幸福の器  1 幸福────モーツァルト『魔笛』  2 レペルトワール────存在を焼く火 Ⅱ こころのアポリア  3 こころ────世阿弥『檜垣』  4 スコレー/エネルゲイア────坂部恵の〈風〉 Ⅲ からだの真実  5 身体────われわれがそれであるもの  6 触覚なき接触────グレン・グールドと電気掃除器  7 手────ロラン・バルトの〈不器用さ〉  8 味気なさ────ロラン・バルト『中国旅行ノート』  9 a Cup of Humanity────岡倉天心『The Book of Tea』 10 秘密────「プライバシーの境界線」 11 逸脱────ヴァルター・ベンヤミンの「摂取同化」 Ⅳ 世界という庭で  12 物質的流動────モネの〈庭〉   13 アナーキズム────吉田喜重「美の美(モネ)」  14 空虚────ミシェル・フーコー『マネ論』  15 庭/織物────フランソワ・ルーアンのタブロー  16 青の神秘────Viktor & Rolf の「青」展 Ⅴ イマージュ/文字  17 イマージュ────宮川淳『鏡・空間・イマージュ』   18 顔────こんなにもあからさまで、こんなにも秘密の神秘  19 純粋な場所────佐伯祐三のパリの壁  20 見えるものと見えないもの────「白と黒」展  21 原-書────雪舟《破墨山水図》の方へ  Ⅵ 声のダイモーン  22 遠隔作用────ニーチェ/ハイデガー/デリダの〈耳〉  23 ダイモーン────モデルニテにおける詩の根拠  24 呼びかけ────吉増剛造『オシリス、石の神』  25 名────吉増剛造『The Other Voice』  26 現-(da-)────吉増剛造『表紙』  27 エロイ、エロイ、レマ、サバクタニ────大貫隆『イエスの経験』  28 religio────詩とreligio  Ⅶ 終わりなき終わり  29 終わりなきもの────ショパン「ソナタ変ロ短調」  30 恐るべき否定性────「存在は苦である」  31 芸術の終わり────モロッコ海岸のレイヨウ(デュラス)  32 光────地中海の光を浴びて  あとがき 人名索引 ▼プロフィール 小林康夫(こばやし やすお) 1950年東京都生まれ。東京大学名誉教授、青山学院大学大学院総合文化政策学研究科特任教授。表象文化論、現代哲学。 著書に、『起源と根源──カフカ・ベンヤミン・ハイデガー』(1991年)、『表象の光学』(2003年)、『歴史のディコンストラクション──共生の希望へ向かって』(2010年)、『存在のカタストロフィー──〈空虚を断じて譲らない〉ために』(2012年)(以上、未來社)、『光のオペラ』(筑摩書房、1994年)、『出来事としての文学──時間錯誤の構造』(講談社学術文庫、2000年)、『青の美術史』(平凡社ライブラリー、2003年)など多数。

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  • 小野智美『女川一中生の句 あの日から』(はとり文庫004)

    ¥1,100

    ★現在、重版製作中です。 重版に伴い、3月中旬より本体価格を900円から1,000円に改定させていただきます。 A6判 並製 160頁 本体価格 1000円+税 ISBN 978-4-904702-36-9 C0030 2012年7月刊行 ブックデザイン 原研哉+中村晋平+大橋香菜子 印刷・製本 サンエムカラー ▼書評・記事 『本の雑誌』 2013年7月号 久田かおりさんが「会いたいけど会えない小説ガイド」で紹介してくださいました。「フタをして忘れようとしていた心の痛みを17文字に込めて吐き出した彼らの明日の幸せを祈らずにはいられない。(中略)ただ、ただ、一人でも多くの人に、この一冊を届けたい、そう思う」。 http://www.webdoku.jp/honshi/2013/7-130603174000.html ▼概要 景色が一変した故郷、女川町 五七五にこめる中学生たちの想い 津波が町を襲ったあの日から──2011年5月と11月に、宮城県女川第一中学校で俳句の授業が行われた。家族、自宅、地域の仲間、故郷の景色を失った生徒たちが、自分を見つめ、指折り詠んだ五七五。記者として編者は、友や教師や周囲を思いやり支えあう彼らの姿、心の軌跡を丹念にたどる。 記者である編者は、生徒たち一人ひとりと対話を重ね、彼らの俳句を紹介する記事を執筆した。2012 年1 月13 日~4 月13 日に朝日新聞宮城版に連載された記事の全文、および女川一中の担当教諭の寄稿、記事の後日談などの書き下ろし文章も収録。 [目次] はしがき (生徒たち22名の句の紹介)*当サイトではお名前をふせています 俳句で鍛え上げられた言葉 佐藤敏郎教諭「十五の心 国語科つぶやき通信」 大内俊吾校長の式辞 阿部航児さんの答辞 世界を駆けめぐった 最後の教材「レモン哀歌」 父と娘の15カ月 2度目の春 共振共鳴した日々を刻む すべては五七五の中に 佐藤敏郎 編者あとがき ▼編者プロフィール 小野智美(おの さとみ) 朝日新聞記者。1965年名古屋市生まれ。88年、早稲田大学第一文学部を卒業後、朝日新聞社に入社。静岡支局、長野支局、政治部、アエラ編集部などを経て、2005年に新潟総局、07年に佐渡支局。08年から東京本社。2011年9月から仙台総局。宮城県女川町などを担当。東松島市在住。著書に『50とよばれたトキ──飼育員たちとの日々』(羽鳥書店、2012年)。 *プロフィールは刊行当時(2020年現在、東京本社勤務)

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  • 小野智美『50とよばれたトキ──飼育員たちとの日々』

    ¥2,090

    四六判 並製 208頁(カラー口絵8頁) 本体価格 1,900円+税 ISBN 978-4-904702-33-8 C0095 2012年5月刊行 ブックデザイン 有山達也+中島美佳(アリヤマデザインストア) 装画・挿画 がんも大二 印刷 精興社 製本 牧製本印刷 ▼書評・記事 佐渡のトキの話題や、トキに関わる取り組み、地域づくりなどを紹介するサイト「佐渡トキの話題」に『50とよばれたトキ』が紹介されました。 http://sado-toki-no-wadai.cocolog-nifty.com/sadozo/2012/07/post-ef40.html 『季刊ritokei(リトケイ)』2016年秋号(NO.18)「島Books & Cluture~Topics 島をより深く味わう1冊」 ▼概要 帽子に救われたトキ 真っ白なおしりから、光る卵がこぼれおちた。   帽子の中へすとん──「うわっ」 新米飼育員がとっさに受けとめた卵から生まれた50は、戦後の佐渡島で人の手によって育てられる五十番目のトキ。50とその家族、佐渡トキ保護センターの人々との、にぎやかでせつない毎日をつづる。 きれい好きで、おくびょうで、きちょうめんで、けなげなトキ。顔は真っ黒から灰色、レモン色、オレンジ色、そして赤色へ。羽は真っ白だったり、灰色に染まったり、朱鷺色に輝いたり。──知られてこなかったトキの多彩な姿を描く [目次] 50とその家族 佐渡トキ保護センターの案内図 佐渡トキ保護センターの紹介 はじめに──帽子で救われた卵 1章 初めての卵 飼育員になる/獣医師に会う/握手をかわす/弟子と師匠/キンに会う/卵を助ける 2章 名のない子 呼吸する卵/卵が動いた/さかごの卵/ヒナの誕生/えさを作る/失敗をこえて 3章 巣立ちの日 洗面器で日光浴/やさしいオス/ヒナたちの成長/ホオアカトキの子/八羽で引越し/わが家 4章 50の結婚 ドジョウだいすき/キンの小指/別れの朝/運命のリング/たたかう親/お見合いの日 5章 母になる日 こだわりの巣作り/初めての子育て/川の字/危機一髪/ストレス/ヒナの骨折 6章 共に歩んだ きずな/卵の法則/山の訓練所/冬の事故/大事な子/娘の旅立ち おわりに──飛ばせない飼育員 解説 保護の歴史/里のくらし/道拓いた人/導いたトキ/えさの開発 あとがき 登場人物の紹介 ▼プロフィール 小野 智美(おの さとみ) 朝日新聞記者。1965年名古屋市生まれ。88年、早稲田大学第一文学部を卒業後、朝日新聞社に入社。静岡支局、長野支局、政治部、アエラ編集部などを経て、2005年に新潟総局、07年に佐渡支局。08年から東京本社。09年9月に人事セクション採用担当課長。2011年9月から仙台総局。宮城県女川町などを担当。東松島市在住。 装画・挿画 がんも大二(がんも だいに) http://ganmodaini.com/website/ganmodaini.html 愛知県生まれ。絵本 『パトさん』(羽鳥書店、2011年)

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