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松平徳仁『東アジア立憲民主主義とそのパラドックス──比較憲法の独立時代』
¥6,600
A5判 上製 336頁 本体価格6,000円+税 ISBN 978-4-904702-85-7 C3032 2021年3月中旬刊行 ブックデザイン:鈴木一誌+吉見友希 *訂正 本書の内容につきまして訂正がありましたのでお知らせいたします。ご迷惑をおかけしますが、ご参照いただけますようお願いいたします。 『東アジア立憲民主主義とそのパラドックス』 正誤表(2021年2月25日) https://www.hatorishoten-articles.com/uploads/9/7/4/1/97413020/teisei_higashiasia_20210225.pdf ▶︎概要 セカイ系立憲主義から東アジアの憲法状況を展望する。ジャック・ランシエール、エドワード・ヤン、「セカイ系」アニメから比較憲法と表象文化の接点を見いだす、境界領域を超えるしぶとく力強い憲法論。 ▶︎目次 まえがき 比較文明的視野をもった新たな憲法論 島薗進 序章 「儒者の困惑」──問題・主義・イメージ 第1部 文化的パラドックス──立憲主義、ナショナルかつコロニアルな 第1章 立憲主義による植民地主義──その償還責任 第2章 「仁義なき戦い」の憲法学──東アジアにおける「権威主義対立憲主義」の深層 第3章 憲法というゴールデン・ドリーム──「日本の衝撃」と、中華民国憲法でつなぐ中国と台湾 第4章 ワイマール憲法学で中国を読む──シュ・ダウリンの実践 第5章 押しつけ憲法による人民自決?──李登輝の「特殊二国論」 第2部 制度的パラドックス──「セカイ系立憲主義」の展開 第6章 立憲主義の濫用を防ぐ「憲法工学」 第7章 原子力緊急事態で考える国家理性と避難 第8章 自粛と日本型共同体主義 第9章 民主憲政のはざまで──市場国家と安保国家に抗して 第10 章 「集団的自衛権」をめぐる憲法政治と国際政治 第11 章 戦力・軍事裁判・立憲主義──台湾を素材として 第3部 「セカイ系立憲主義」の動揺──アメリカの憲法政治 第12 章 国家理性、憲法感情と司法審査──二〇一二年の医療保険制度改革法連邦最高裁判決 第13 章 権力者の自己言及──オバマとトランプ 第14 章 国家像をめぐる法廷闘争──入国禁止令違憲訴訟 あとがき/人名索引 ▶︎著者プロフィール 松平徳仁(まつだいら とくじん) 神奈川大学法学部教授。憲法学、比較憲法学専攻。1969年、台湾・台北市生まれ。1998年、東京大学法学部卒業。ワシントン大学ロースクール修了(法学修士)、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。共著に『憲法の尊厳』(日本評論社、2017)、翻訳にサンフォード・レヴィンソン「立憲民主主義国にとってストレスの多い時期」法時1150号(2020)など。
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長谷部恭男『憲法学の虫眼鏡』
¥3,080
四六判 上製 312頁 本体価格2,800円+税 ISBN 978-4-904702-79-6 C1032 2019年11月刊行 ブックデザイン:原研哉+稲垣小雪 ▶︎概要 自由な思惟のエッセンス 2017年1月から2019年3月まで羽鳥書店Webで連載された「憲法学の虫眼鏡」(第一部に収録)を中心に、書下ろしを含め、『UP』連載「法の森から」など35篇を収録した最新エッセイ集。憲法学者のヴィヴィッドな思索に触れる。 ▶︎目次 はしがき 第一部 憲法学の虫眼鏡 1 森林法違憲判決 2 法律の誠実な執行 3 カール・シュミット『政治的ロマン主義』 4 ThickかThinか 5 緊急事態に予めどこまで備えるべきなのか 6 有権解釈とは何なのか 7 八月革命の「革命」性 8 内閣による自由な解散権? 9 陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない 10 英語で原稿を書く 11 プロイセン憲法争議 12 「ユダヤ的国家」万歳 13 適切な距離のとり方について 14 最悪の政治体制、民主主義 15 意思と理由 16 ポワッソンのパラドックス 17 法人は実在するか? それを問うことに意味はあるか? 18 統治権力の自己目的化と濫用 19 クリスティン・コースガードの手続的正義 20 相互授権の可能性? 第二部 法の森から 1 ルソーのloiは法律か? 2 戦う合衆国大統領 3 フランソワ・ミッテラン暗殺未遂事件 4 英米型刑事司法の生成 5 フォークランド諸島 一九八二年五月二五日 6 巡洋艦ベルグラーノ撃沈 一九八二年五月二日 7 バーリンの見た日本 8 国際紛争を解決する手段としての戦争 9 アメリカがフィリピンで学んだこと 第三部 比較できないこと 1 比較できないこと 2 サリンジャーと出会う 3 人としていかに生きるか──カズオ・イシグロの世界 4 自己欺瞞と偽善の間──「狂気の皇帝」カリグラ 5 奥平康弘『萬世一系の研究(上)』解説 6 変えるべきか変えざるべきか ▶︎著者プロフィール 長谷部恭男 (はせべやすお) 1956年広島生まれ。早稲田大学大学院法務研究科教授。 [主要著書]『権力への懐疑──憲法学のメタ理論』(日本評論社、1991)、『憲法学のフロンティア』(岩波書店、1999)、『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書、2004)、『憲法とは何か』(岩波新書、2006)、『Interactive憲法』 『続・Interactive憲法』(有斐閣、2006、2011)、『憲法の境界』(羽鳥書店、2009)、『憲法入門』(羽鳥書店、2010)、『憲法のimagination』(羽鳥書店、2010)、『憲法の理性 増補新装版』(東京大学出版会、2016)、『憲法の論理』(有斐閣、2017)、『比較不能な価値の迷路──リベラル・デモクラシーの憲法理論 増補新装版』(東京大学出版会、2018)、『憲法 第七版』(新世社、2018)、『憲法の良識──「国のかたち」を壊さない仕組み』(朝日新書、2018)
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岡口基一『裁判官は劣化しているのか』
¥1,980
四六判 並製 168頁 本体1,800円+税 ISBN 978-4-904702-74-1 ブックデザイン:小川順子 装画:鈴木ゴウ ▶︎パブリシティ 『週刊プレイボーイ』2019年3月18日(no.13)「"本"人襲撃 BOOK」 『週刊文春』2019年4月25日号 評者:唐澤貴洋(弁護士) 「少数者の権利が多数決の専横から守られる社会であるために、司法制度がどうあるべきか、我々は考えていく必要があるはずだ。著者の情報発信が今必要とされている。」 https://bunshun.jp/articles/-/11561 『週刊ポスト』2019年4月26日号 評者:岩瀬達哉(ノンフィクション作家) 「岡口基一判事が綴る裁判所の統制と萎縮」 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190420-00000015-pseven-life 『ハイローヤー』2019年6月号 ブックレビュー 「日本の裁判所について、この上なく真面目に論じた本である」「法曹を目指す者としては、要件事実の入門書としても読める」 『月刊税理』2019年5月号 ブックレビュー 『AERA』2019年5月20日号 評者:野上由人(リブロ) 「裁判官教育制度の問題点をするどく指摘」 『月刊税理』2019年6月号 岡口基一「ゼロからマスターする要件事実」第42回「裁判官は劣化しているのか」 『法学セミナー』2019年7月号 新刊ガイド 「司法を愛するがゆえのダメ出し」 ▶︎レビュー https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10214068935542044&set=a.4454305320370&type=3 http://www.fben.jp/bookcolumn/2019/03/post_5717.html https://ameblo.jp/ivorygrin/entry-12444212490.html ▶︎概要 裁判所の内部で何が起こっているのか? 現役判事による異色のエッセイ。裁判官の「智」を支えるシステムを、自らの経験をもとに解説。国民が知るべき裁判所・裁判官の世界を分かりやすく紹介する。 ▶︎目次 プロローグ 1章 思い出話を通じて昔の裁判所を知ろう 寺子屋と要件事実マニュアル/25年前の裁判所/対照的であった東京地裁と1人支部/ホームページと要件事実マニュアル/刑事裁判官から家事裁判官へ/人気サイトの閉鎖の理由/基督において一つになる 2章 昔の裁判官の「智」を支えたシステムを知ろう 請求権の物語/主張しなければ負けというルール/学界と実務界との間にある「ものすごく深い溝」/「智」の結集/ガラパゴス要件事実/司法研修所の要件事実/要件事実教育 3章 裁判官を劣化させる要因を知ろう 裁判官の劣化が疑われている/飲みニケーションの消滅/旧様式判決から新様式判決へ/「要件事実」教育/議論が苦手なコピペ裁判官/ハマキョウレックス判決の衝撃/ようやく動き出した裁判所当局 4章 裁判官を劣化させない方策を考えよう 全てを背負わされた裁判長/何も教わっていない裁判官もいる/司法修習中に勉強しておくしかない/司法の本質論・役割論を裁判官に理解させる あとがき ▶︎著者プロフィール 岡口基一(おかぐち きいち) 1966年生まれ。1990年東京大学法学部卒業。東京地方裁判所知的財産権部特例判事補、福岡地方裁判所行橋支部判事を経て、現在、東京高等裁判所判事。 著書に、『要件事実入門』(創耕舎、2014年)、『民事訴訟マニュアル──書式のポイントと実務 第2版(上下)』(ぎょうせい、2015年)、『要件事実問題集[第4版]』(商事法務、2016年)、『要件事実マニュアル 第5版 全5巻』(ぎょうせい、2016-2017年) 、『裁判官! 当職そこが知りたかったのです。──民事訴訟がはかどる本』(中村真との共著、学陽書房、2017年)、『要件事実入門(初級者編) 第2版』(創耕舎、2018年)。
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藤倉皓一郎・小杉丈夫[編] 『衆議のかたち2──アメリカ連邦最高裁判所判例研究(2005〜2013)』
¥6,820
A5判・上製・376頁 本体価格 6,200円+税 ISBN 978-4-904702-66-6 C3032 2017年7月刊行 日本の法律家が新しい判例の意義を問う、アメリカ法研究の最前線。 英米法研究者・法曹からなる岡原記念英米法研究会によるアメリカ連邦最高裁判所の判例評釈集。第1巻(東京大学出版会刊)はレーンクイスト・コートの後半約10年間の最高裁判例を扱ったが、第2巻はロバーツ・コートの8年間が対象。アメリカ社会の激しい動きに対応した、医療保険改革法についての「オバマケア事件判決」、同性婚の合憲性に関する「DOMA事件判決」など32件収録。
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木村草太『憲法の急所──権利論を組み立てる 第2版』
¥3,520
A5判 並製 440頁 本体価格 3,200円+税 ISBN 978-4-904702-65-9 C3032 2017年3月刊行 装幀 馬面俊之 印刷・製本 大日本法令印刷 ▼概要 待望の全面改訂版。新たに「憲法上の権利概説」の章を加え、権利の保障根拠と要件をまとめる。最新判例・学説をふまえてさらに充実。 判例ベースの主要論点を網羅した演習問題を素材に、具体的な議論の組み立て方を説明し、著者による論証例を付す。法科大学院生・学部上級生に必携の演習書。 [主要目次] I 講義編 憲法上の権利の知識と手順 第1章 憲法上の権利の基礎知識 第1節 憲法上の権利の概念と分類 第2節 自由権の基礎知識 第一款 防御権 第二款 特定行為排除権 第3節 請求権の基礎知識 第4節 平等権の基礎知識 第2章 憲法上の権利の基本手順 第1節 自由権の基本手順 第一款 防御権の基本手順 第二款 特定行為排除権の基本手順 第三款 自由権の競合 第2節 請求権の基本手順 第3節 平等権の基本手順 第4節 まとめ 第3章 憲法上の権利概説 第4章 私人間効力論 II 演習編 権利論を組み立てる 第5章 精神的自由権 第1問 国歌起立斉唱拒否事件 第2問 水泳受講拒否事件 第3問 月島宿舎ビラ配り事件 第4問 妄想族追放条例事件 第6章 経済的自由権 第5問 ペットボトル輸出規制事件 第6問 学習塾距離規制事件 第7章 平等権・請求権 第7問 Y市育児手当事件 第8問 生活保護申請却下・基準減額事件 第9問 住基ネット起因損害の賠償制限 ▼プロフィール 木村草太(きむら そうた) 1980年 横浜に生まれる 2003年 東京大学法学部卒業 2003年 東京大学大学院法学政治学研究科助手・憲法専攻 (2006年まで) 現 在 首都大学東京大学院社会科学研究科法学政治学専攻・都市教養学部法学系教授 [著書] 『平等なき平等条項論──equal protection条項と憲法14条1項』(東京大学出版会、2008)、『キヨミズ准教授の法学入門』(星海社新書、2012)、『憲法の創造力』(NHK出版、2013)、『テレビが伝えない憲法の話』(PHP新書、2014)、『憲法という希望』 (国谷裕子との対談収録、講談社現代新書、2016)など。 公式ブログ「木村草太の力戦憲法」 http://blog.goo.ne.jp/kimkimlr
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長谷部恭男『憲法入門』
¥2,420
******************* 2017年5月 電子版発行 以下のサイトで購入できます(順次取り扱い開始)。 GALAPAGOS STORE / BOOKSMART / VarsityWave eBooks / やまだ書店 / Bookbeyond / iBookstore / Kindle / dマーケット BOOKストア / koboイーブックスストア 〈スマートフォン向け〉boocross / どこでも読書 / TBSブックス / TSUTAYAミュージコ / コダワリ編集部イチオシ / よもっと!! ******************* 四六判 上製 188頁 本体価格 2,200円+税 ISBN 978-4-904702-05-5 C3032 2010年1月刊行 ブックデザイン 原 研哉+松野 薫 印刷 大日本法令印刷 製本 牧製本印刷 ▼書評・記事 日経ビジネスオンライン ビジネスマンだって、東大で勉強してみたい!「学問の入口フェア2010 LIVE東大人気講義」応援企画(前編) 『法学セミナー』2010年6月号 ブック・レビュー「通念の盲点をつく 憲法の新たな読み解き」評者・赤坂正浩(神戸大学教授) 『ハイローヤー』2010年8月号 ブックレビュー(評者・ハイローヤー編集部) ▼概要 憲法がわかる 第一線研究者による日本国憲法の入門書決定版 読んだだけではよく意味が分からない条文、普通のことばの意味とは違った意味で受け取るべき条文を大胆かつ軽やかに分かりやすく解説する。ですます体。文献解題付き、日本国憲法全文収録。 [目次] はしがき 第一章 憲法学への招待 一 国家のあるところ、憲法あり 二 社会契約論 三 契約か慣行か 四 憲法の制定? 五 現に受け入れられている憲法 六 立憲主義 [文献解題] 第二章 表現の自由 一 違憲審査と民主政 二 「二重の基準」の理論 三 表現の自由を制約する法令 四 政府が設定・提供する場 五 放送の自由と規律 [文献解題] 第三章 学問の自由 一 学問の自由の特殊性 二 なぜ学問の自由を保障するか 第四章 信教の自由と政教分離 一 信教の自由と立憲主義 二 政教分離原則の背景 三 目的効果基準 第五章 財産権 一 財産権の保障とその内容 二 ジョン・ロックの考え方 三 デイヴィッド・ヒュームの考え方 四 公共の福祉に適合する定め 五 収用と正当な補償 [文献解題] 第六章 職業選択の自由 一 職業選択の自由 二 違憲審査基準 三 なぜなのか──民主的政治過程が生み出す「公益」 第七章 人身の自由 一 人身の自由 二 適正手続の保障 三 なぜ手続の適正さが要求されるのか 四 死刑は残虐か [文献解題] 第八章 社会権 一 生存権 二 教育を受ける権利 三 労働基本権 第九章 参政権 一 参政権の性格 二 選挙権の保障の意味 三 投票価値の平等 四 なぜ多数決なのか [文献解題] 第一〇章 平等 一 法適用の平等と法内容の平等 二 目的と手段の合理的関連性 三 個人を平等な存在として扱っているか 四 その他の判例 五 ベースラインはあるか [文献解題] 第一一章 包括的基本権 一 一三条と「新しい権利」 二 プライヴァシーの権利──なぜ保障されるのか 三 索引情報 四 個人として尊重される 第一二章 誰の権利を保障するのか 一 外国人の権利 二 説明できるか──国ごとの責任分担 三 未成年者の権利 四 「法人の人権」 五 天皇および皇族の権利 六 誰から保障するのか [文献解題] 第一三章 代表民主政の原理 一 代表民主政 二 ルソーの『社会契約論』 三 直接民主政は善い政体か 四 競合し協奏する民主政 [文献解題] 第一四章 代表民主政の機構 一 憲法の尊厳的部分と機能的部分 二 議院内閣制 三 衆議院の解散 四 内閣の構成 五 両院のねじれ 六 裁判員制度 第一五章 平和主義 一 マッカーサー・ノート 二 戦力不保持原則 三 戦争と憲法原理 [文献解題] 第一六章 憲法の改正 一 憲法改正の手続 二 改正の限界 [文献解題] 日本国憲法 判例索引/事項索引 ▼プロフィール 長谷部恭男(はせべ やすお) 1956年 広島に生まれる 1979年 東京大学法学部卒業 東京大学教授をへて 現 在 早稲田大学法学学術院教授 [主要著書] 『権力への懐疑──憲法学のメタ理論』(日本評論社、1991) 『テレビの憲法理論──多メディア・多チャンネル時代の放送法制』(弘文堂、1992) 『憲法学のフロンティア』(岩波書店、1999) 『比較不能な価値の迷路──リベラル・デモクラシーの憲法理論』(東京大学出版会、2000) 『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書、2004) 『憲法とは何か』(岩波新書、2006) 『Interactive 憲法』(有斐閣、2006) 『憲法の理性』(東京大学出版会、2006) 『憲法 第4版』(新世社、2008) ▼関連書籍 長谷部恭男『憲法の境界』(羽鳥書店、2009) 長谷部恭男『憲法のimagination』(羽鳥書店、2010)
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前田雅英『法の奥底にあるもの──ゆく川の流れは絶えずして万事塞翁馬』
¥2,200
四六判 並製 152頁 本体価格 2,000円+税 ISBN 978-4-904702-57-4 C3032 2015年11月刊行 ブックデザイン 大森裕二 ▼書評・記事 『読売新聞』2015年12月6日 本よみうり堂「著者来店」 講義に情熱 休まず40年「(前略)時代の流れで変わる判断を、法理論にくみ上げて説明することが法律家の仕事と考える。「○か×かどちらかと言われても、答えは見つからない。足して2で割るのも間違っている」。調和点を求める過程こそが重要だという。(後略)」(記事・原田和幸) http://hatoripress.blog.so-net.ne.jp/2015-12-16 『都市問題』2016年6月号 評者:小石川裕介(後藤・安田記念東京都市研究所研究員) ▼概要 前田刑法の精髄。 刑事法学の第一線研究者でありつづけながら、40年間、講義を一度も休まなかった教育者・前田雅英の最終講義。 [目次] Ⅰ 四〇年間の講義 大陸移動説と「アメリカ大陸の発見」 万事塞翁馬 「銀行員半沢直樹」の世界 犯罪の増減は振り子のように 一九七五年という転換点 戦後社会の「波」と法理論の変化 最高裁の大きなうねり 財産犯の本質論の揺れ動き 未遂と共犯と大陸移動説 学問と縁──目黒区八雲(一九四九年) 刑法研究会と東京大学出版会 『刑法講義』と『刑事訴訟法講義』 判例研究の意味 「真理」は動くものである──儚いもの? 行為無価値論を採用しなければ社会は静止する? 行為無価値論と結果無価値論の対立の意味 新過失論と戦後の高度経済成長 公害現象と価値観の反転 Ⅱ 法理論から結論は導けない──法解釈とは価値判断である 死刑廃止論と表現の自由 法解釈は価値判断を隠す手品である 「どちらが正しいのか」と言ったとき、「問」まで雲散する 「場」が変われば答えも変わる──刑罰論の変化 解釈は考量である 異次元のものの比較 疑わしきは被告人の利益に──刑事法の衡量の特殊性? 「立場」が変われば結論も変わる? 「法」は相対的である 西欧近代からの「守・破・離」 リスト=シュミット二五版 国民の規範意識とポピュリズム 「価値」は不条理なもの 日本は「判例法国」である 実質的犯罪論 団藤刑法学と三島由紀夫の自殺 形式的犯罪論の極──中山刑法 実質的犯罪論と『可罰的違法性論の研究』 実質的構成要件論──構成要件該当性判断は、価値評価を伴う 実質的違法論 実質的責任論 日本的共犯論 量刑と理論──理論と結論の関係の典型 判例への信頼と実質的犯罪論 あとがき ▼プロフィール 前田雅英(まえだ まさひで) 1949年 東京に生まれる 1972年 東京大学法学部卒業 1975年 東京都立大学法学部助教授 1988年 東京都立大学法学部教授 2005年 首都大学東京法科大学院教授 現 在 日本大学大学院法務研究科教授 [主要著書] 『可罰的違法性論の研究』(東京大学出版会、1982年) 『刑法演習講座』(日本評論社、1991年) 『現代社会と実質的犯罪論』(東京大学出版会、1992年) 『刑法の基礎 総論』(有斐閣、1993年) 『刑法から日本をみる』共著(東京大学出版会、1997年) 『少年犯罪──統計からみたその実像』(東京大学出版会、2000年) 『裁判員のための刑事法入門』(東京大学出版会、2009年) 『ハンドブック刑事法──罪と罰の現在』(東京法令出版、2014年) 『刑事訴訟法講義[第5版]』共著(東京大学出版会、2014年)(初版2004年) 『刑法総論講義[第6版]』(東京大学出版会、2015年)(初版1988年) 『刑法各論講義[第6版]』(東京大学出版会、2015年)(初版1989年)
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大村敦志『法学入門──「児童虐待と法」から「こども法」へ』
¥2,420
四六判 並製 136頁 本体価格 2,200円+税 ISBN 978-4-904702-35-2 C3032 2012年12月刊行 ブックデザイン 原研哉+大橋香菜子 印刷 研究社印刷 製本 矢嶋製本 ▼書評・記事 ▼概要 法は社会問題をどう解決するか 高校を卒業したばかりの人、あるいはこれから法を学ぼうという人に向けた、民法学の第一線研究者による「法と法学」の入門書。本文の解説とともにコメント形式で補足説明を加えながら、基礎的な理解をはじめ、全体を俯瞰する視点を養う。 法というものを通じて、私たちの生きる時代や社会を理解し、そのあり方について考えていく際のてがかりを提示する。 大きく2つのパートから構成され、Part 1「〈児童虐待と法〉から」では、「児童虐待」という一つの社会問題を切り口に、「法」と「社会」の両方の側から「法という現象」を解説・分析し、同時に、法学という学問について理解を深める。 Part 2「〈こども法〉へ」では、いま現在、私たちが生きるこの国で行われている立法について考え、児童虐待だけに限らず「こども」に関する法を全体としてとらえ、「法の歴史」の中で「現在」を、「法の体系」の中で「こども」を、それぞれにつかみだそうと試みる。 [主要目次] はじめに──法と法学への招待 Part 1 「児童虐待と法」から 第1章 児童虐待への法的対応 第2章 児童虐待防止法の社会的背景 Part 2 「こども法」へ 第3章 いま、法と法学は 第4章 こども法の構想 補 論 2011年の民法改正について 付録 児童虐待関連法令(抄) あとがき──この本の先へ ▼プロフィール 大村敦志(おおむら あつし) 1958年、千葉県生まれ。1982年、東京大学法学部卒業。現在、東京大学法学部教授。専門は民法。契約法、消費者法、家族法を中心に研究。主な著書に、『民法総論』(岩波書店、2001)、『生活民法入門──暮らしを支える法』(東京大学出版会、2003)、『基本民法1・2・3(第2版)』(有斐閣、2005)、『他者とともに生きる──民法から見た外国人法』(東京大学出版会、2008)、『18歳の自律』『22歳+への支援』(共著、いずれも羽鳥書店、2010、2011)『民法改正を考える』(岩波新書、2011)、ほか多数。
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木庭顕『現代日本法へのカタバシス』
¥8,580
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*申し訳ありませんが、こちらの書籍は品切れです。 (重版予定はありません) A5判 上製 320頁 本体価格 7,800円+税 ISBN 978-4-904702-28-4 C3032 2011年10月刊行 装幀 原 研哉+大橋香菜子 印刷 研究社印刷 製本 牧製本印刷 ▼概要 『ローマ法案内』の著者の初の論文集 現代日本の法、法学、実務、法学教育について論じた既発表8編と書下し2編(「『ローマ法案内』補遺」、「夏目漱石『それから』が投げかけ続ける問題」)を収録。ローマ法研究者ならではの根源的な批判と鋭い考察に満ちた待望の書。 *“カタバシス”とは――ギリシア語で冥府への下降を意味し、過去への通路を指示するが、ローマ法を専門とする著者にとって、むしろ現代の日本に「降りる」ことこそが冒険を意味するというアイロニー。 [目次] はしがき I 1 現代日本法へのカタバシス II 2 「客殺し」のインヴォルティーノ,ロマニスト風 3 占有概念の現代的意義 4 「債権法改正の基本方針」に対するロマニスト・リヴュー,速報版 5 『ローマ法案内』補遺──主として日本の民事法との関連で 6 夏目漱石『それから』が投げかけ続ける問題 III 7 余白に 8 歴史学の認識手続と法学的思考 9 法学部──批判的紹介の試み 10 法科大学院と実定法学 ▼プロフィール 木庭 顕(こば あきら) 1951年生まれ。現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授。 『法存立の歴史的基盤』(東京大学出版会、2009年)で、日本学士院賞を受賞(2011年)。
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木村草太『憲法の急所──権利論を組み立てる』
¥3,080
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*現在、改訂版(第二版)が刊行されています。 A5判 並製 360頁 本体価格 2,800円+税 ISBN 978-4-904702-26-0 C3032 2010年7月刊行 ブックデザイン 馬面俊之 印刷・製本 大日本法令印刷 ▼書評・記事 ウェブサイト「ジセダイ」|ザ・ジセダイ教官 「若き憲法学者・木村草太先生に、"法学のマインド"を学ぶ!」前後編 *後編では、『憲法の急所』が紹介されています。 http://ji-sedai.jp/special/kyokan/KimuraSouta.html 『法学セミナー』2011年12月号「ブック・レビュー」 「おそらく、本書が司法試験受験生から絶大な支持を受けた理由は、「論証例」であろうが、私の印象では、むしろ「検討編」に本書の特徴があるように思われる。……本書「検討編」には無駄がない。……知識の確認・補強に加え、憲法上の争点を抽出する直感力を磨く上で役立つであろう」(評者・小山剛先生/慶應義塾大学教授) 『週刊文春』2011年12月1日号「東大で一番売れている本は『憲法の急所』、ならば慶應は?」 『SPA!』2011年10月18・25日号「THE BESTSELLERS」東大生協書籍部(本郷)のベストセラー第1位として紹介。 ▼概要 攻防の争点=急所を掴む 急所をふまえ、権利論を組み立てるための 判例・学説に対する明晰な理解と論証技術を身に付ける 首都大学東京法科大学院で教鞭をとる著者が、上級憲法の講義をそのまままとめた演習書。憲法上の権利の基本的知識と権利論の考え方について解説した「講義編」と人権論を網羅した具体的事例を検証する「演習編」の二部構成。基本知識があれば理解できる丁寧な記述と新司法試験を想定した長文の問題を特長とする。演習編には最先端の学説を意識した解説に加え、著者による論証例を付す。独習者向けテキストとしても最適。 *訂正 本書の内容につきまして訂正がありましたのでお知らせいたします。 ご迷惑をおかけしますが、ご参照いただけますようお願いいたします。 憲法の急所 正誤表 (2012年3月26日更新)★リンク準備中 [主要目次] Ⅰ 講義編 憲法上の権利の知識と手順 第1章 憲法上の権利の基礎知識 第1節 憲法上の権利の概念と分類 第2節 自由権の基礎知識 第3節 請求権の基礎知識 第2章 憲法上の権利の基本手順 第1節 自由権の基本手順 第2節 請求権の基本手順 第3章 私人間効力論 Ⅱ 演習編 権利論を組み立てる 第4章 精神的自由権 第1問 国歌伴奏拒否事件 第2問 水泳受講拒否事件 第3問 月島宿舎ビラ配り事件 第4問 妄想族追放条例事件 第5章 経済的自由権 第5問 ペットボトル輸出規制事件 第6問 学習塾距離規制事件 第6章 平等権・請求権 第7問 Y市育児手当事件 第8問 生活保護減額処分事件 第9問 住基ネット起因損害の賠償制限 ▼プロフィール 木村草太(きむら そうた) 1980年 横浜に生まれる 2003年 東京大学法学部卒業 2003年 東京大学大学院法学政治学研究科助手・憲法専攻 (2006年まで) 現 在 首都大学東京都市教養学部法学系・東京都立大学法学部准教授(兼任) (2016年4月、同大学教授) [著書] 『平等なき平等条項論──equal protection条項と憲法14条1項』(東京大学出版会、2008年) 公式ブログ「木村草太の力戦憲法」http://blog.goo.ne.jp/kimkimlr
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大村敦志+東大ロースクール大村ゼミ『22歳+への支援──ロースクールから考える大学院生の「支援システム」』
¥2,640
四六判 並製 176頁 本体価格 2,400円 ISBN 978-4-904702-22-2 C0032 2011年3月刊行 ブックデザイン 馬面俊之 印刷 研究社印刷 製本 牧製本印刷 ▼概要 「ロースクール白書」 その存在が問われている今、現役学生たちがロースクールの実態を自ら調査・分析。東大ロースクール生のリアルな「声」を聞く。大学院生全体を視野に入れながら、ロースクール生への支援のあり方、法曹養成制度のあり方を提言する。 [主要目次] はしがき 序 章 ロースクール生が直面している問題 第1章 ロースクール生の生活状況 1 修了生から見たロースクール 2 ロースクール生・法学部生へのアンケートから 第2章 支援制度の現状と課題 1 奨学金・授業料免除 2 寮 3 子育て支援 結 章 ロースクール生への支援とは 解説編 この本がめざすもの 大村敦志 メイキング編 この本ができるまで 竹内弘枝 あとがき ▼プロフィール 東大ロースクール大村ゼミ8名(2010年度) 竹内 弘枝 (たけうち ひろえ) 1982年 東京大学教育学部卒業 2006年 放送大学大学院修士課程卒業 現 在 (社)商事法務研究会研究員[法務教育担当] 大村 敦志 (おおむら あつし) 1958年 千葉県に生まれる 1982年 東京大学法学部卒業 現 在 東京大学法学部教授
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両角吉晃『イスラーム法における信用と「利息」禁止』
¥10,450
A5判 上製 336頁 定価: 9,500円+税 ISBN 978-4-904702-19-2 C3032 2011年1月刊行 装幀 中津創一郎 印刷 研究社印刷 製本 牧製本印刷 ▼概要 「イスラーム金融」の本質を法律学から追求する本格的研究書 『法学協会雑誌』(1997-98)に発表した論考をベースにその後の研究成果を踏まえてまとめたもの。東京大学法学部とロースクールでイスラーム法を担当する著者初の学術書。イスラーム世界との交流には必須の書。 [主要目次] 凡例 アラビア語転写文字の読み方 序章 イスラーム法とは 第1節 「法」を指し示す2系統の用語 第2節 イスラーム法 第3節 イスラーム法の特徴 第4節 法解釈方法論 第5節 法学派 第6節 イスラーム法史概説 第1章 リバーを取り巻く問題状況 第1節 ムラーバハ契約を巡るイギリス裁判所の判決 第2節 従来のリバー理解 第3節 利息概念の検討 第2章 リバーおよび関連諸概念の分析 第1節 「売買」の基本的ルール 第2節 法学書に現れたリバーの定義 第3章 サルフ 第1節 サルフの定義 第2節 サルフの諸要件 第3節 サルフの諸要件とリバー禁止準則の関係 第4節 サルフにおける「増加」と「減少」 第5節 サルフのイカーラとイスティブダール 第6節 サルフにおける「相殺」 第7節 総括:サルフに固有の準則とリバー禁止準則との関係 第4章 サラム 第1節 サラムの定義とその特徴の概略 第2節 売主の手元にない物の「売買」の禁止 第3節 サラムの諸要件 第4節 サラムとリバー禁止準則の関係 第5節 サラムの代金および被売買物の受取前の「売買」 第6節 サラムの諸要件の中に現れた「ムフリス」および「イフラース」の概念 第7節 サラムの「売買」の意味 第5章 ムラーバハ 第1節 ムラーバハの定義 第2節 ムラーバハの諸要件 第3節 代金(原価額)について 第4節 代金に付加される費用 第5節 背信行為成立の諸要件 第6節 背信行為が明らかになった場合の効果 第7節 ムラーバハと信用供与 第6章 カルド 第1節 カルド:「消費貸借」 第2節 恵与関係としてのカルド 第3節 「使用貸借」としてのカルド 第4節 「利益を生ぜしめるカルド」について──カルドにおけるリバー 第5節 カルドの本質 第7章 エジプト民法典における利息概念 第1節 エジプト民法典の歴史 第2節 エジプト民法典概観 第3節 エジプト民法典における消費貸借契約および利息 終章 結論 第1節 リバー概念の意味 第2節 イスラーム法の「変形」──エジプト民法典の危険負担制度とイスラーム法の滅失理論 第3節 法的諸概念のコンステレーション 後記 索引 ▼プロフィール 両角吉晃(もろずみ よしあき) 1968年 長野県生まれ 1990年 東京大学法学部卒業 1996年 東京大学法学部助教授 2010年 東京大学法学部教授
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木庭顕『ローマ法案内──現代の法律家のために』
¥5,720
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*申し訳ありませんが、品切れです。 A5判 上製 256頁 本体価格 5,200円+税 ISBN 978-4-904702-17-8 C3032 2010年12月刊行 装幀 原 研哉+中村晋平 印刷 研究社印刷 製本 牧製本印刷 ▼概要 現代法を読み解く鍵──法律を学ぶすべての人へ 近代法の淵源ローマ法を、歴史学の成果をふまえて捉え直す。『政治の成立』(1997年)、『デモクラシーの古典的基礎』(2003年)、『法存立の歴史的基盤』(2009年、いずれも東京大学出版会)の三部作の成果を元に、現代の法律家に向けて「新鮮なローマ法」を提示。現代の法について考え研究するすべての人に贈る知的営為の書。 [目次] 0 序 1 歴史的前提 1−0 [ロ−マ社会について知ることは大変に困難である,ということをまず強く念頭に置くこと] 1−1[第一の歴史的前提は政治であること,ただし政治の概念に注意を要すること] 1−2[ローマでは,どのようにして,政治を備えた体制ができあがったか] 1−3[できあがった政治はどのような仕組を有したか──政治制度の骨格] 1−4[裁判は最も重要な政治制度の一つである] 1−5[都市が無ければ政治は無く,したがって法も無い] 1−6[その都市はどうやって実現されたのか?] 2 民事法の原点 2−1[法の原理を把握するためには,まずデモクラシーの原理を把握しておく必要がある] 2−2[ローマでも,特有の仕方ではあったが,デモクラシーへと人々は辿り着いた] 2−3[法の基本原理は占有である] 2−4[民事訴訟の基本原則は占有概念のコロラリーである] 2−5[取得時効の存在理由は人権概念につながる] 2−6[消費貸借の危険性およびそれへの対処法] 2−7 地役権,相隣関係,不法行為 2−8 相続財産 2−9 身分法 3 契約法の基本原則 3−0[契約や契約法をどのように捉えるべきか] 3−1 助走 3−2 契約法を生み出した社会 3−3 占有原理の適用 3−4 契約の根幹 3−5 契約責任 3−6 売買 3−7 契約の類型について 3−8 自由人の労働 3−9 委任 3−10 組合 3−11 寄託,銀行 3−12 bonorum possessio 3−13 嫁資 dos,ususfructus,fiducia,そしてusucapioの付加的要件 4 所有権概念の登場とその帰結 4−1 新しい現実 4−2 占有概念の転換 4−3 領域上の占有を売買する 4−4 過失(culpa) 4−5 契約責任の変貌 4−6 意思 voluntas 4−7 刑事訴訟の新展開 4−8 犯罪の新しい概念 4−9 元首政 5 所有権に基づく信用の諸形態 5−1 locatio conductio 5−2 質権 5−3 債権信用 5−4 condictio 周辺の新動向 5−5 保証 5−6 特有財産 peculium 5−7 民事訴訟の変容 5−8 争点決定 litis contestatio 5−9 身分法の変容 6 「ローマ法」伝播に関する簡単な注記 6−1 元首政期以降の状況 6−2 ユスティニアーヌスの事業 6−3「ロ−マ法」の再発見 6−4 人文主義法学 6−5 実証主義 6−6 現代 欧文索引/和文索引 ▼プロフィール 木庭 顕(こば あきら) 1951年生まれ。現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授。 『法存立の歴史的基盤』(東京大学出版会、2009年)で、日本学士院賞を受賞(2011年)。
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長谷部恭男『憲法のimagination』
¥2,860
四六判 上製 248頁 本体価格 2,600円+税 ISBN 978-4-904702-15-4 C1032 2010年9月刊行 ブックデザイン 原研哉+中村晋平 印刷 大日本法令印刷 製本 牧製本印刷 ▼書評・記事 『AERA』2010年10月18日AERIAL-BOOK 「いま最も旬な憲法学者のエッセー集だ。~」(ら) 『朝日新聞』2010年11月14日 「本書のカギはまさに「想像力」だ」 『出版ニュース』2010年11月中旬号 ブックガイドにて紹介 「法律学とは人間や世の中あっての学問という著者の思索、見識が、痛烈な皮肉やウイットの中に発揮され、憲法を学び、論じるための指南にも」 『日経プレミアPLUS』 vol.11「仕事に効く〈本〉」 木村草太先生が紹介してくださいました。「日本最高の憲法学者の1人である著者が、哲学、文学、映画など幅広い知見を生かして憲法にアプローチするエッセイ・書評集。軽妙な語り口に引き込まれるうちに、憲法や法律が身近に感じられるはず」。 ▼概要 思索する愉しみ 古今の哲学や文学、映画を緯糸に、 憲法学者が織り上げるエッセイ・書評集 日本を代表する憲法学者によるエッセイ集。 最新論文集『憲法の境界』、入門書決定版『憲法入門』につづく羽鳥書店刊行の第三弾。東京大学出版会『UP』誌での連載エッセイ「憲法のimagination」24回を中心に、2004年以降、著者が各紙・誌で発表してきた書評、コラムの計42編をまとめた。法律は縁遠いものと思っている人にとっても、「憲法学は、人はいかに行動すべきかを考える学問の一分野だということになります」という著者の一言には意外性を感じ、関心を持てるだろう。その小気味よい文章に引き込まれるうちに、憲法について興味深く学び、考えることができる。より幅広い人びとにとって読みやすいリベラルアーツ版憲法入門書といえる一冊。 [目次] はしがき 第1部 憲法のimagination 1 生きている 2 イェルサレムとアテネ 3 日本国民、カモーン! 4 自己目的化の陳腐さについて 5 アテネ学会日記 6 国民を使用人扱いするのか? 7 法哲学者の偉大さについて 8 「ガチョーン!」の適切さについて 9 続く? 10 ゲバラのように生きる 11 東京・横浜学会日記 12 とらわれて 13 謎はない 14 特殊な国、アメリカ 15 そうしたかったから 16 どこへ行くのか 17 法と戦略 18 へぇ、へぇ 19 認識を示す 20 そんな風には生きてない 21 厳密に言ってどうなのか 22 先例に従う 23 四人の子ども 24 スピノザの自由 第2部 ハムレットとドン・キホーテ 1 カール・シュミットのシェイクスピア カール・シュミット/初見基訳『ハムレットもしくはヘカベ』 2 ドン・キホーテの夢 ミラン・クンデラ/金井裕・浅野敏夫訳『小説の精神』 セルバンテス/牛島信明訳『ドン・キホーテ』(全六冊) 3 信じられない カズオ・イシグロ/土屋政雄訳『日の名残り』 4 法をおしえて E・H・カントロヴィッチ/甚野尚志訳『祖国のために死ぬこと』 5 人ではない J・L・ボルヘス/鼓直訳『伝奇集』 6 本の虫日記 7 憲法論争と九条問題 8 青春の一冊--おのれの守護神を信じた職業選択 マックス・ウェーバー/尾高邦雄訳『職業としての学問』 9 この人・この3冊 第3部 憲法学は何を考えるのか 1 憲法学は何を考えるのか 2 憲法改正論議の不思議 3 ソウル学会日記 4 がっかりなさいましたか? 5 地方自治と民主政治 6 平成「20年」 7 人民は代表されえない 8 ショートエッセー わたしとコピペ 9 評価 初出一覧 ▼プロフィール 長谷部恭男(はせべ やすお) 1956年広島生まれ。東京大学法学部卒業。早稲田大学法学学術院教授。 著書に 『比較不能な価値の迷路」』 『憲法の理性』 『憲法の境界』 『憲法入門』など。 ▼関連書籍 長谷部恭男『憲法の境界』 長谷部恭男『憲法入門』
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内田貴『制度的契約論──民営化と契約』
¥3,740
A5判 上製 240頁 本体価格 3,400円+税 ISBN 978-4-904702-14-7 C3032 2010年7月刊行 ブックデザイン 原 研哉+中村晋平 印刷 理想社 製本 牧製本印刷 ▼概要 関係的契約から制度的契約へ 現代における契約の理論的枠組みを提示。「債権法を中心とする民法典の改正」を進めている著者の専門領域の最新研究の成果。『契約の再生』(1990 年)で、関係的契約という契約概念を提唱した著者が、民営化時代の契約の理論枠組みとして新たに制度的契約という概念を提唱する。現代を理解するための法的パースペクティブ。 [目次] 第1部 民営化(privatization)と契約──制度的契約論の試み 第2部 制度的契約と関係的契約──企業年金契約を素材として 第3部 講演:制度的契約論の構想 第4部 資料:松下年金訴訟 鑑定意見書 ▼プロフィール 内田 貴(うちだ たかし) 1954 年大阪府生まれ。東京大学法学部教授、法務省経済関係民刑基本法整備推進本部参与を経て、現在東京大学名誉教授、早稲田大学特命教授。 [主要著書] 『抵当権と利用権』(有斐閣、1983) 『契約の再生』(弘文堂、1990) 『契約の時代──日本社会と契約法』(岩波書店、2000) 『債権法の新時代──「債権法改正の基本方針」の概要』(商事法務、2009) 『民法Ⅰ 総則・物権総論(第4版)』(東京大学出版会) 『民法Ⅱ 債権各論(第3版)』(東京大学出版会) 『民法Ⅲ 債権総論/担保物権(第3版)』(東京大学出版会) 『民法Ⅳ 親族・相続(補訂版)』(東京大学出版会)
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藤田広美『民事執行・保全』
¥4,400
A5判 上製 352頁 本体価格 4,000円+税 ISBN 978-4-904702-10-9 C3032 2010年4月刊行 ブックデザイン 馬面俊之 印刷 研究社印刷 製本 牧製本印刷 ▼概要 実務に直結した分かりやすく明晰な解説 豊富な実務経験(裁判官・弁護士)をもとに、難しいとされる民事執行・保全の実務における解釈・運用の理論的基礎を分かりやすく解説。自ら教鞭をとる法科大学院での実践的な教材を想定し、自習での理解をうながしつつ、民事訴訟実務の全体を学ぶ際に必要な総合力を養う。法科大学院生や司法修習生のほか、若手法曹や実務担当者にも必携の書。 ・豊富な実務経験(裁判官・弁護士)をもとに明晰な解説。 ・執行と保全の基本構造および機能的な特質を詳述。 ・個別の制度・手続についても基本的な視座を提供。 ・民法や民事訴訟法との連関を意識し、総合的理解へ。 ・実践的な教材として、独習者にも最適。 ・「です・ます」体の丁寧な記述で、図版や書式例も豊富。 *訂正 本書の内容につきまして訂正がありましたのでお知らせいたします。ご迷惑をおかけしますが、ご参照いただけますようお願いいたします。今後、重版にともなう訂正および訂正予定を随時更新していきます。 民事執行・保全 訂正一覧 ★リンク準備中 [主要目次] まえがき 本書のコンセプト PART I 民事執行・保全の基本構造 Chapter 1 民事執行の基本構造 Chapter 2 民事保全の基本構造 PART II 強制執行通則 Chapter 1 執行機関 Chapter 2 執行当事者 Chapter 3 債務名義 Chapter 4 執行文 Chapter 5 強制執行開始要件 Chapter 6 強制執行の対象財産 Chapter 7 強制執行手続の停止・取消し Chapter 8 不当執行・違法執行からの救済 PART III 金銭債権の執行と保全 Chapter 1 対象財産の特定・選択 Chapter 2 不動産に対する強制執行 Chapter 3 動産に対する強制執行 Chapter 4 債権及びその他の財産権に対する強制執行 Chapter 5 金銭債権の執行保全[仮差押え] PART IV 非金銭債権の執行と保全&仮地位仮処分 Chapter 1 物の引渡請求権の執行 Chapter 2 作為・不作為請求権の執行 Chapter 3 意思表示請求権の執行 Chapter 4 非金銭執行の保全[係争物仮処分] Chapter 5 民事保全による暫定的救済[仮地位仮処分] PART V 担保執行 Chapter 1 担保執行の対象 Chapter 2 担保不動産執行 Chapter 3 動産競売 Chapter 4 債権その他の財産権についての担保執行 Chapter 5 形式的競売 PART VI 執行妨害とその対策 申立書等書式例/あとがき/事項索引/判例索引/法令索引 ▼プロフィール 藤田広美(ふじた ひろみ) 1962年生まれ。中央大学法学部卒。裁判官を経て、現在、琉球大学法科大学院教授・弁護士(沖縄弁護士会)。 [主要著書] 『講義 民事訴訟』 『解析 民事訴訟』 (共に東京大学出版会)、『破産・再生』(弘文堂、2012年)。
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大村敦志+東大ロースクール大村ゼミ『18歳の自律──東大生が考える高校生の「自律プロジェクト」』
¥2,420
四六判 並製 264頁 本体価格 2,200円+税 ISBN 978-4-904702-08-6 C0037 2010年4月刊行 ブックデザイン 馬面俊之 印刷 研究社印刷 製本 牧製本印刷 ▼書評・記事 『教育新聞』(教育新聞社)2010年5月13日「法の基本思想を学ぶ」 『進学レーダー』(みくに出版) 2010年6月号 「大人になるための条件とは?」(評者・河上進) 『学研 進学情報』2010年11月号「小論文ブックポート 52」(評者・福永文子) ▼概要 何歳から大人? ──法律家の卵、東大ロースクール生が5つのハイスクールを取材 民法学の第一線研究者である大村敦志氏が、教え子の東京大学ロースクールゼミ生に「高校生の自律をテーマに本を作ろう」と呼びかけたのが本書の始まり。成人年齢の引き下げの議論がなされるなか、「何歳から大人?」「成年とは何か?」という問いを抱え、ゼミ生たちは計5つの高校を訪ねる。彼らが「自律プロジェクト」としてとらえた高校での生徒会、運動会、文化祭、修学旅行などの特別活動を通して、高校生たちは何を学び、どのように「自律」していくのか、また、学校が担える役割は何か──インタビューを重ね、議論しながら、法律家の卵であるゼミ生たちがその答えを探る一冊。 [目次] 第 1 章 「大人」になることの意味 Ⅰ 法における「自律」 Ⅱ 日常生活で使われる「自律」の多義性 Ⅲ 学校の存在 第 2 章 「自律プロジェクト」としての特別活動 Ⅰ 生徒会 Ⅱ 運動会 Ⅲ 文化祭 Ⅳ 修学旅行 第 3 章 具体例に見る「自律プロジェクト」の実践 Ⅰ 私立麻布高等学校 Ⅱ 私立大妻高等学校 Ⅲ 都立新宿高等学校 Ⅳ 県立千葉高等学校 Ⅴ 県立兵庫高等学校 第 4 章 自律を考える Ⅰ 「自律」とは何か Ⅱ 学校の果たす役割 Ⅲ 未成年の「自律」と成人年齢引き下げ 解説編 この本がめざすもの……大村敦志 Ⅰ 「年少者」の「自律」とは Ⅱ 「ロースクール生」とは Ⅲ 「法教育」とは メイキング編 この本ができるまで……竹内弘枝 Ⅰ ゼミの進み方 Ⅱ ゼミを振り返って ▼プロフィール 東大ロースクール大村ゼミ(2009年度) 竹内 弘枝 (たけうち ひろえ) 1982年 東京大学教育学部卒業 2006年 放送大学大学院修士課程卒業 現 在 (社)商事法務研究会研究員[法務教育担当] 大村 敦志 (おおむら あつし) 1958年 千葉県に生まれる 1982年 東京大学法学部卒業 現 在 東京大学法学部教授
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長谷部恭男『憲法の境界』
¥3,520
A5判 上製 176頁 本体価格 3,200円+税 ISBN 978-4-904702-02-4 C3032 2009年7月刊行 装幀 鈴木堯+岩橋香月(タウハウス) 印刷 研究社印刷 製本 牧製本印刷 ▼書評・記事 『朝日新聞』2009年10月18日「道徳の思考に訴える“窓口”として」評者・苅部直(日本政治思想史) 『ジュリスト』2011/2/15(No.1416) 評者・中林暁生(東北大学准教授) ▼概要 未完のプロジェクト立憲主義の観点から考察 『比較不能な価値の迷路』『憲法の理性』(共に東京大学出版会)に続く長谷部憲法論文集第3弾。憲法のかかわる重要なテーマ──国境、国籍、主権、違憲審査等──について、憲法学の枠を踏み越えて、深く軽やかに考察する。 2007年と2008年の論考を中心に10本収録。憲法解釈をめぐる様々な議論が展開されるなかで、たえず議論をリードしている著者の最新論文集。 *訂正 本書の内容につきまして訂正がありましたのでお知らせいたします。ご迷惑をおかけしますが、ご参照いただけますようお願いいたします。今後、重版にともなう訂正および訂正予定を随時更新していきます。 憲法の境界 訂正一覧 ★リンク準備中 [主要目次] はしがき 第Ⅰ部 時間 第1章 われら日本国民は,国会における代表者を通じて行動し,この憲法を確定する. 第Ⅱ部 空間 第2章 国境はなぜ,そして,いかに引かれるべきか? 第3章 人道的介入は道徳的義務か?──『憲法と平和を問いなおす』を問いなおす 第Ⅲ部 人間 第4章 国籍法違憲判決の思考様式 第5章 学問の自由と責務──レオ・シュトラウスの「書く技法」に関する覚書 第6章 法律学から見たリスク 第7章 私が決める 第Ⅳ部 裁判 第8章 民事訴訟手続の基本原則と憲法(長谷部由起子) 第9章 憲法から見た民事訴訟法 第10章 取材源秘匿と公正な裁判──憲法の視点から ▼プロフィール 長谷部恭男(はせべ やすお) 1956年 広島に生まれる 1979年 東京大学法学部卒業 東京大学教授をへて 現 在 早稲田大学法学学術院教授 [主要著書] 『権力への懐疑──憲法学のメタ理論』(日本評論社、1991) 『テレビの憲法理論──多メディア・多チャンネル時代の放送法制』(弘文堂、1992) 『憲法学のフロンティア』(岩波書店、1999) 『比較不能な価値の迷路──リベラル・デモクラシーの憲法理論』(東京大学出版会、2000) 『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書、2004) 『憲法とは何か』(岩波新書、2006) 『Interactive 憲法』(有斐閣、2006) 『憲法の理性』(東京大学出版会、2006) 『憲法 第4版』(新世社、2008) ▼関連書籍 『憲法入門』(羽鳥書店、2010) 『憲法のimagination』(羽鳥書店、2010)
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