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成田亨『成田亨作品集』
¥8,800
決定版作品集 ★当サイトでご購入の方には、特典「ヒューマンサイン[復刻版]」をお付けします。 「ヒューマンサイン[復刻版]」は「成田亨 美術/特撮/怪獣」展(2014年)開催時に会場での購入特典として作成したものです。 B5判変型 並製 400頁(カラー312頁) 本体価格 8,000円+税 ISBN 978-4-904702-46-8 C1071 2014年7月刊行 装丁・デザイン 大西隆介(direction Q) レイアウト 山口潤(direction Q) *2021年の重版に伴い、本体価格5000円から8000円に改訂、カバー帯を新装 印刷 山田写真製版所 製本 渋谷文泉閣 2014年7月19日 初版 2014年9月10日 第2刷 2021年8月9日 第3刷 ▼『成田亨作品集』 is available for purchase in the United States, Singapore, Thailand, and Taiwan. For more information, please access the links below. ・KINOKUNIYA BOOK STORES OF AMERICA CO.,LTD. Email: bookwebusa@kinokuniya.com https://usa.kinokuniya.com/stores-kinokuniya ・KINOKUNIYA BOOK STORES OF SINGAPORE PTE. LTD. https://kinokuniya.com.sg/stores/ Enquiry: https://kinokuniya.com.sg/corporate-information/feedback/ ・KINOKUNIYA BOOK STORES OF (Thailand) CO., LTD. Email: siamparagon@kinokuniya.com https://thailand.kinokuniya.com/store ・KINOKUNIYA BOOK STORES OF TAIWAN CO, LTD. Email: kbsweb@kinokuniya.com https://www.kinokuniya.com.tw/artical.php?page_id=65&ch_id=57 ▼概要 ウルトラの原点。決定版作品集! ウルトラ、マイティジャック、ヒューマン、バンキッドから、モンスター大図鑑、特撮美術、後年の絵画・彫刻まで。未発表作品、実現しなかった幻の企画案も含む、全515点一挙収録。 成田亨の仕事は、「芸術って何だ」という根源的な問いに肉薄する! ── 村上隆(アーティスト) 「成田亨 美術/特撮/怪獣」展 オフィシャル・カタログ (展示700点のうち、515点を収録) 富山県立近代美術館 2014年7月19日~8月31日 福岡市美術館 2015年1月6日~2月11日 青森県立美術館 2015年4月11日~5月31日 [寄稿] 椹木野衣(美術批評家) 「成田亨という特異点──彫刻と閃光のはざまで」 三木敬介(富山県立近代美術館学芸員) 「〈彫刻〉と〈怪獣〉の越境者・成田亨」 山口洋三(福岡市美術館学芸員) 「四次元空間の中の仮想の彫刻(=未来の美術?)」 工藤健志(青森県立美術館学芸員) 「成田亨が残したもの」「試論 成田亨と鬼、あるいは〈芸能〉を継ぐ者」 田中聡(映像作家) 「他界の扉」 [目次] 成田亨プロフィール 成田亨のこと 成田流里 感謝の言葉 成田カイリ 序にかえて──「成田亨 美術/特撮/怪獣」展の開催に至る、およそ15年の経緯 工藤健志 成田亨という特異点──彫刻と閃光のはざまで 椹木野衣 成田亨が残したもの 工藤健志 1 |初期作品 1950-60年代 2 |ウルトラ 1965-67年 2-1|ウルトラQ 特撮美術の作業 成田 亨 2-2|ウルトラマン ウルトラマンの頃 成田 亨 メカニズム・デザインについて 成田 亨 2-3|ウルトラセブン 3 |マイティジャック 1968年 4 |ヒューマン 1972年 ヒューマン怪獣──風船獣の闘い 成田 亨 5 |バンキッド 1976年 6 |マヤラー/ Uジン 実現しなかった企画案1 1970-80年代 7 |未発表怪獣 1984-87年頃 天空獣のデザインの発想 成田 亨 8 |モンスター大図鑑 1985-86年 9 |日本・東洋のモンスター 1980-90年代 10| MU /ネクスト 実現しなかった企画案2 1989年+1990年代 11|1970-90年代の絵画・彫刻 阿部合成先生の思い出 成田 亨 12|特撮美術 原爆を撮る 成田 亨 〈彫刻〉と〈怪獣〉の越境者・成田亨 三木敬介 四次元空間の中の仮想の彫刻(=未来の美術?) 山口洋三 試論 成田亨と鬼、あるいは「芸能」を継ぐ者 工藤健志 他界の扉 田中 聡 成田亨 略年譜 成田亨 著作物および関連文献目録 作品一覧 ▼プロフィール 成田 亨(なりた とおる) 1929(昭和4)| 9月3日神戸市に生まれる。1930年4月青森県に転居後、囲炉裏の炭をつかんで左手火傷。小中学校時代を再び兵庫県で過ごし、空襲に遭遇。青森県で終戦を迎える。県立青森高等学校卒業後、画家・阿部合成、彫刻家・小坂圭二の指導を受ける。 1950(昭和25)| 武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)西洋画科入学。3年次に彫刻科に転科し清水多嘉示に師事。 1954(昭和29)| アルバイトで東宝映画「ゴジラ」の撮影現場の手伝いをしたことをきっかけに、映画美術の世界に入り、彫刻家として新制作展(1955[昭和30]年の第19回展から1971[昭和46]年の第35回展まで)に出品を続けながら、映画の特撮シーンを数多く手がける。 1960(昭和35)| 東映で特撮美術監督。1962(昭和37)年第26回新制作展で《八咫》が新作家賞受賞、協友となる。 1965(昭和40)| 円谷特技プロダクションと契約、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「マイティジャック」の怪獣、宇宙人、メカニックのデザインのほか、特技全般を手がける。 1968(昭和43)| 円谷プロを離れる。以後、ディスプレイデザイン、舞台、テレビ、映画の特撮を数多く担当。 1969(昭和44)| (株)モ・ブルを設立。 1970(昭和45)| 日本万国博覧会の岡本太郎作《太陽の塔》の内部に《生命の樹》をデザイン。 1972(昭和47)| 「突撃 ! ヒューマン !!」のキャラクターデザイン他特技全般を担当。 1983(昭和58)| 六本木アネックスで個展。朝日ソノラマより画集出版。 1990(平成2)| 京都府大江町(現・福知山市)に《鬼モニュメント》を制作。 1991(平成3)| 東京・銀座に「ギャラリー宇輪」開設(1992年まで)。 1994(平成6)| 北上市立鬼の館のためにレリーフ《鬼幻影》を制作。 1996(平成8)| フィルムアート社より『特撮と怪獣 わが造形美術』、『特撮美術』刊行。 1999(平成11)| 水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された椹木野衣企画の「日本ゼロ年」に出品。同年青森県が、ウルトラ関係のデザイン原画189点を購入。2006(平成18)年開館の青森県立美術館の所蔵品となった。 2002(平成14)| 2月26日、多発性脳梗塞のため永眠。享年72歳。 ▼書評・記事 『毎日新聞』2014年9月21日 「「ウルトラマン」など特撮作品のデザインや美術を手がけた著者の集大成」 『読売新聞』2014年9月28日書評 「ウルトラマンやその怪獣をデザインしたことで知られる成田亨。本書は、そのデザイン原画だけでなく、特撮美術、彫刻、絵画まで、氏の全活動にわたる全515点を収録した決定版作品集だ(後略)」(評・青木淳) 『朝日新聞』2015年2月15日書評 「成田亨──という名前になじみがなくても、〈ウルトラマン〉〈カネゴン〉〈バルタン星人〉と聞けば、「ああウルトラ怪獣!」とすぐに思い出せるだろう。(そう、彼こそは、ウルトラマンやウルトラセブン、そしてウルトラ怪獣たちの生みの親。伝説の怪獣デザイナー、いや、「アーティスト」である。(後略)」(評・原田マハ)
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桃山邑『河原者のけもの道』
¥2,420
▼書籍概要 B6判変型 並製 400頁 本体価格2,200円+税 ISBN 978-4-904702-91-8 C0074 2023年6月刊行 装幀 近藤ちはる 野戦攻城の幟の下、自らの手で野外に仮設劇場を建て、35年にわたり芝居をつづけてきた水族館劇場の座長、桃山邑最期のメッセージ。エッセイ、台本のほか、自らを赤裸々に語った8時間インタビューも収録する。 [主要内容] こんなふうに芝居の獣道を歩いてきた(インタビュー) 綯交の世界(エッセイ) おわかれだね/日雇下層労働の変容と山谷玉三郎の死 朱もどろの海の彼方から/ぼくの作劇法―座付き作者の使命 こんな音楽で舞台をいろどってきた 出雲阿國航海記(2022年公演台本) 水族館劇場 上演年表 寄稿:桑田光平・矢吹有鼓・佐藤良明・千代次 ▼著者プロフィール 桃山邑 (ももやま ゆう) 1957年生まれ。現代河原者にして水族館劇場座付作者。若い頃より建築職人として寄せ場を渡り歩く。1980年、曲馬舘最後の旅興行から芝居の獣道へ。1987年、水族館劇場として一座創設。以降35年にわたり寺社境内を漂流しながら人の縁を結んでゆく。2022年10月、銀河の涯へと旅立つ。桃山邑編『水族館劇場のほうへ』(2013年、羽鳥書店)。
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桑田光平・田口仁・吉野良祐[編]『東京時影 1964/202X』
¥3,520
▼書籍概要 A5判 並製 354頁 本体価格3,200円+税 ISBN 978-4-904702-89-5 C3010 2023年4月刊行 ブックデザイン 大西隆介・沼本明希子(direction Q) パンデミックで揺れ、変貌しつづける東京を歴史の地層から掘り起し、錯綜するイメージを切り取る。表象文化論からの果敢なアプローチ。 東京大学大学院総合文化研究科桑田ゼミにおけるリサーチを基礎に企画し、漫画、音楽、映画、文学、建築、美術──1964 年の東京、コロナ禍と五輪を経た現在の東京、両者を比較する表象分析の論考とエッセイ13 本を収録する。 [主要目次] 宙吊りの時間を記録する 桑田光平 序──「東京と」 田口仁 Part I/動 歩くこと──「人間の尺度」の回復 桑田光平 われら内なる動物たち──寺山修司、ダナ・ハラウェイ、AKI INOMATA 田口仁 Part II/時 Waves From A Seaside City in 1964──サーフィン、GS、City Pop 田口仁 都市のレイヤーを描く──マンガの中の東京、その地下 陰山涼 半醒半睡のシネマトグラフ──映画における東京と眠りの共同体について 高部遼 「壁」景から「窓」景へ──写真表現における東京を見る人の表象をめぐって 西川ゆきえ 無柱のメカニクス/かたちのポピュリズム──フラー・山田守・坪井善勝・丹下健三 吉野良祐 東京肉体拾遺──ボクシング、ミステリー、水 伊澤拓人 失踪者のための回路──都市における失踪表現の変遷 小林紗由里 Part III/標 赤瀬川原平の楕円幻想 桑田光平 ガールたちの無自覚な反乱──源氏鶏太と愛とBG 平居香子 ジオラマ都市のカタストロフ──ゴジラが去ったそのあとに 吉野良祐 Part X/夢 捏造のランデブー──樺美智子と土方巽 平居香子 あとがき 吉野良祐 人名索引/事項索引/図版一覧/執筆者紹介
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乾緑郎『ドライドックNo.8 乾船渠八號』(戯曲集)
¥2,420
★水族館劇場 花園神社公演(4/10–19)は中止となりました。 四六判 並製 248頁 本体価格2,200円+税 ISBN 978-4-904702-81-9 C0074 2020年4月中旬刊行 装幀:近藤ちはる ▶︎概要 「機巧のイヴ」シリーズなどで新たなSF伝奇小説を開拓する小説家・乾緑郎、初の戯曲集。野外に巨大な仮設劇場を建てる芝居集団〈水族館劇場〉の新宿花園神社公演(2020年4月10日〜19日)のために書下ろされた新作「ドライドックNo.8 乾船渠八號」に、劇作家協会新人戯曲賞最終候補作「ソリテュード」を併録。 有人砲弾、月へ! 造船と紡績でにぎわう架空都市「横濱」。ヴェルヌの「月世界旅行」が史実として持てはやされる港町で、月へ向け、有人砲弾の打ち上げ計画がはじまった。 横濱に建設された巨大なドックに、カンカン虫と呼ばれる下層労働者が船の錆落としのために打ちおろす槌(ハンマー)の音が鳴り響く。月世界旅行にあこがれる少年ワタルと糸繰り工女の虹子。持たざる者たちは、カイウサギの投機ブームに翻弄されながら、陰謀うずまく国家事業にのみこまれてゆく。 ▶︎収録作品 「ドライドックNo.8 乾船渠八號」 「ソリテュード」 ▶︎著者プロフィール 乾 緑郎(いぬい ろくろう) 1971年、東京生まれ。小説家・劇作家。2010年『完全なる首長竜の日』(宝島社)で第9回「このミステリーがすごい!大賞」を、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で第2回朝日時代小説大賞を受賞しデビュー。2013年『忍び秘伝(文庫化タイトル:塞ノ巫女)』で第15回大藪春彦賞候補。近年は作品の英訳版が発売され、中国のSF雑誌にも掲載されるなど、海外での評価も高い。『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)、『見返り検校』(新潮社)『僕たちのアラル』(KADOKAWA)、『ツキノネ』(祥伝社)、『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』(宝島社)など、著書多数。 ▶︎水族館劇場 2020年 新宿花園神社公演 「乾船渠八號 DRY DOCK NO.8」 作 乾緑郎 演出 桃山邑 2020年4月10日〜19日(10日間連続公演)19時より 会場:新宿 花園神社 境内特設野外舞台 http://suizokukangekijou.com/information/
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水族館劇場『朱もどろの海の彼方から──報告・琉球幻視行』(委託販売品)
¥1,650
B5判 並製 100頁 本体価格1500円+税 装幀:近藤ちはる 発行:水族館劇場 2019年12月 ▶︎概要 水族館劇場は、「さすらい姉妹」興行として2019年「風車(かじまやー)の便り──戦場ぬ止み音楽祭2019」へ参加し、5月に東京上野で、七月には沖縄で『陸奥(みちのおく)のの運玉義留(んたまぎるー)』(作演出 翠羅臼)を上演した。10月、沖縄というテーマを引き継いで、水族館劇場座長の桃山邑によって新たな台本「GO! GO! チンボーラ」が書かれ、東京世田谷の太子堂八幡神社で奉納芝居として上演された。 本書は、二つの台本(★)を収録するとともに、沖縄公演から、沖縄をめぐる新たな芝居上演にいたる記録として編んだものである。 『陸奥の運玉義留』(作演出 翠羅臼)★ 「風車の便り──戦場ぬ止み音楽祭2019」参加 東京 上野 水上音楽堂 5月31日 沖縄 辺野古 キャンプシュワブゲート前テント 7月12日 那覇 新都心公園 天幕渋さ 特設ステージ 7月13日 「赤い森の彼方へ──沖縄のアンダーグラウンド」(水族館劇場主催) 東京 新大久保EARTHDOM 7月5日 『GO! GO! チンボーラ~ 満月篇』(作演出 桃山邑) 東京 三軒茶屋 太子堂八幡神社境内 例祭奉納芝居 10月13日 『海を越える蝶 GO! GO! チンボーラ~ 満月篇 弐の替わり』(作演出 桃山邑)★ 東京 新大久保EARTHDOM 12月13日 ▶︎目次 沖縄から世界へ。世界から沖縄へ。──移民、貧困、歴史。希望なき社会の希望 桃山 邑 陸奥の運玉義留(作演出 翠羅臼) ボンヤリ沖縄行き 千代次 冬のかんげーぐと 居原田 遥 来訪と放浪─さすらい姉妹の旅の夏 梅山いつき 沖縄報告(辺野古─高江─安部海岸─読谷村)──2016年暮れ 秋浜 立 海を越える蝶 GO! GO! チンボーラ~ 満月篇 弐の替わり(作演出 桃山邑) ▶︎関連書 桃山邑[編]『水族館劇場のほうへ』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873600 水族館劇場『横浜寿町公演 FishBone 特別編集号』2017&2018 http://www.hatorishoten.co.jp/items/11150539 乾緑郎『ドライドックNo.8 乾船渠八號』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/26902335
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やなぎみわ『神話機械』
¥3,080
「やなぎみわ展 神話機械」 高松市美術館 2019年2月2日〜3月24日 アーツ前橋 2019年4月19日〜6月23日 福島県立美術館 2019年7月6日〜9月1日 神奈川県民ホールギャラリー 2019年10月20日〜12月1日 https://www.kanakengallery.com/detail?id=36191 静岡県立美術館 2019年12月20日〜2020年2月24日 http://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/exhibition/detail/57 ★公式図録 A4判変型 並製 128頁 本体2,800円+税 ISBN 978-4-904702-76-5 C1071 2019年3月刊行 ブックデザイン:木村三晴 【終了イベント】 羽鳥書店創業10周年記念&安藤礼二『迷宮と宇宙』刊行記念 「安藤礼二×やなぎみわ トークイベント」 11/18(月)19時より 会場:紀伊國屋ホール https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20190920095000.html ▶︎概要 火と桃投げと別離の古代神話から、人外で永久に演じつづけるマシンたちの神話世界へ。 美術と舞台を往還するやなぎみわ、10 年ぶりの大規模個展「神話機械 Myth Machines」公式図録(高松市美術館、アーツ前橋、福島県立美術館、神奈川県⺠ホールギャラリー、静岡県立美術館)。 福島の桃を撮影した新作シリーズ〈女神と男神が桃の木の下で別れる〉や、自動で演じつづけるマシン4機がつくりあげる演劇空間《神話機械》の会場写真を中心に、これまでの代表作や演劇アーカイブなどの資料も充実。 ▶︎目次 作品 Works 演劇アーカイブ Theatrical Archives 作品一覧 List of Works テキスト 「乗り入れの箱」毛利直子(高松市美術館学芸員) 「桃と境界をめぐって」荒木康子(福島県立美術館学芸員) 「折口信夫、中上健次、やなぎみわ──「うつほ」の共振」安藤礼二(文芸評論) 「遊行する機械──やなぎみわのステージトレーリング計画」高山 宏(視覚文化論) 略歴 Biography 主要文献目録 Bibliography ▶︎プロフィール やなぎみわ 1967年神戸市生まれ。1991年京都市立芸術大学大学院(工芸専攻)修了。1990年代半ばより、若い女性をモチーフにCGや特殊メークを駆使した写真作品を発表し、とりわけ、制服を身につけた案内嬢たちが商業施設空間に佇む〈エレベーター・ガール〉、2000 年より女性が空想する半世紀後の自分を写真で再現した〈マイ・グランドマザーズ〉、少女と老婆が登場する物語を題材にした〈フェアリー・テール〉シリーズ等により世界的な評価を受ける。2009年第53回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表、2010年より演劇プロジェクトを始動。大正期の日本を舞台に新興芸術運動の揺籃を描いた『1924』三部作(2011–2012)を美術館と劇場双方で上演し話題を集めた。あいちトリエンナーレ2013にて上演した『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』は2015年アメリカ・カナダ数か所を巡回した。ヨコハマトリエンナーレ2014を皮切りにステージトレーラー・プロジェクトが立ち上がり、2016年には野外劇『日輪の翼』(原作:中上健次)となって横浜・新宮・高松・大阪・京都への移動公演を行った。2018年高雄市立美術館(台湾)の国際企画展に招待され、新作写真〈女神と男神が桃の木の下で別れる〉等を発表した。
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三浦哲哉『『ハッピーアワー』論』
¥2,420
四六判 並製 178頁 本体価格 2,200円+税 ISBN 978-4-904702-70-3 C0074 2018年5月刊行 装幀:小川順子 装画:山本由実 ひたすらな孤立をあえて選択することで、無限に開かれたコミュニケーションを奇跡のように押し拡げてみせた濱口竜介の『ハッピーアワー』の美しさ。その美しさをあえて言葉にしようとする三浦哲哉の『「ハッピーアワー」論』のひたすら無謀な情熱。そのありえない出会いのさきに、濱口の傑作『寝ても覚めても』による無謀さの擁護が、すでに終わりかけている平成日本の目には見えない焦点を、ひそかに、だが鋭く、視界に浮上させている。 ────蓮實重彦(映画評論家) ▼概要 見終えたあと、外の世界がまあたらしく見えてくる。 映画批評家・三浦哲哉による、渾身の『ハッピーアワー』論。 濱口竜介監督の5時間17分におよぶ話題作『ハッピーアワー』(2015年)。その異例ともいえる上映時間にこめられた密度の濃い映画的仕組みを、丁寧かつスリリングに解き明かし、映画史の中に位置づける。書下し。 [主要目次]*詳細目次はページ下を参照 序 第一章 重心 第二章 台詞 第三章 変化 結論 『ハッピーアワー』のあとに見たい映画リスト ▼映画『ハッピーアワー』公式サイト 最新情報はこちらよりご確認ください。上映会情報も。 *上映会 5月12日(土)15時30分〜、26日(土)11時30分〜 会場:ブックハウスカフェ http://hh.fictive.jp/ja/ ▼刊行記念トークイベント 三浦哲哉×濱口竜介「『ハッピーアワー』という幸福な時間」 5月24日(木)19時〜 エスパス・ビブリオ *満員御礼にて終了 http://espacebiblio.superstudio.co.jp/?p=6695 ▼プロフィール 青山学院大学文学部准教授。映画批評・研究、表象文化論。1976年郡山市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程修了。著書に『サスペンス映画史』(みすず書房、2012年)、『映画とは何か──フランス映画思想史』(筑摩選書、2014年)。共著に『ひきずる映画──ポスト・カタストロフ時代の想像力』(フィルムアート社、2011年)、『オーバー・ザ・シネマ 映画「超」討議』(石岡良治との共編著、フィルムアート社、2018年)。訳書に『ジム・ジャームッシュ・インタビューズ──映画監督ジム・ジャームッシュの歴史』(東邦出版、2006年)。 2018年5月17日 初版 印刷・製本 大日本法令印刷 [詳細目次] 序 第一章 重 心 物語の要約 「心理表象主義」を超えて 「重心」 鵜飼のワークショップ サスペンス なぜ倒れるのか テーブルを挟んだ対面状態 純の試練 有馬温泉の四人 芙美の孤立 桜子の揺らめき あかりの模索 第二章 台 詞 「台詞が演者をサポートする」──『東京物語』の原節子 純と「せやな」 桜子と「わからへん」 あかりと「なんやねん」 芙美と「これか」 拓也と「まじか」 良彦と「どうすんねん」 鵜飼と「聞いてもいいですか?」 柚月と「すいません」 『ハッピーアワー』の言語 第三章 変 化 「自己認識」の変化 セルフモニタリング 撮影現場におけるセルフモニタリング=「自己吟味」 朗読会とその打ち上げにおける変化の連鎖 朗読会のアドリブ フィクションの開口部 さまざまな「好き」 公平の変化 交わらなさ 「もう遅い」と「まだ途中」 芙美の変化 結論 『ハッピーアワー』のあとに見たい映画リスト』 註 あとがき
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林英哲『あしたの太鼓打ちへ 増補新装版』
¥2,860
四六判 上製 306頁 本体価格 2,600円+税 ISBN 978-4-904702-68-0 C0073 2017年10月下旬刊行 ▼書評・記事 朝日新聞「仕事力 「どこにでも生きる道はある」林 英哲が語る仕事(全4回) http://www.asakyu.com/column/?id=1820 ▼概要 独奏35周年 英哲太鼓のすべて 書下ろし「太鼓打つ子ら」、ジャズピアニスト山下洋輔との対談「ぼくらがこうして出会うまで」、秘蔵写真を新たに収録。 新しい和太鼓史を創始した林英哲が、未来の太鼓打ちへ捧ぐ── 独自に開拓した奏法・打法をつまびらかにした唯一無二の「太鼓論」をはじめ、「太鼓談」「太鼓録」、自伝「太鼓記」を収めた決定版。 ▼目次 Ⅰ 太鼓論 その一 僕に流儀はない その二 記憶が肉体になる その三 太鼓を打つ意志 その四 無意識を獲得する その五 練習について その六 定型のない表現 その七 リズムと生理 その八 右手と左手 その九 大太鼓が打てるまで その十 屋台囃子の誕生 その十一 無法松と僕 その十二 命の本音 その十三 聞こえる音、聞こえない音 その十四 人が月になる時 その十五 単色の虹 その十六 非日常的肉体 その十七 女性と太鼓 その十八 バチについて その十九 人は服で決まる その二十 道具を工夫する その二十一 聴衆論 Ⅱ 太鼓談 ジャズピアニスト・山下洋輔さんと語る──ぼくらがこうして出会うまで 加賀浅野家・浅野昭利さんに聞く──太鼓作りの証言 Ⅲ 太鼓録 自分だけ大変なわけじゃない ボストン、そしてニューヨーク 父の場所 一九七五・四月 to 一九九五・九月 今世紀最後、大興奮ドイツ・ソロツアー 長い長い夏の旅 ハヤシ、ヤマシタ! さまざまな風を受けながら 還暦御礼 ナント、狂乱の日々 「風雲の会」誕生──風雲を巻き起こす英傑と弟子 Ⅳ 太鼓記 こうして僕は太鼓打ちになった 「太鼓打つ子ら」──立ち向かう、未来の太鼓打ちへ 独奏三十五周年のあとがき ▼著者プロフィール 林 英哲(はやし えいてつ) 太鼓奏者。11年のグループ活動を経て、1982年太鼓独奏者として活動を開始。84年初の和太鼓ソリストとしてカーネギーホールにデビュー、国際的に高い評価を得る。以後、太鼓独奏者としてロック、ジャズ、現代音楽、民族音楽などの演奏家と共演しながら、かつての日本の伝統にはなかったテクニックと体力を要する大太鼓のソロ奏法の創造、多種多様な太鼓群を用いた独自奏法の創作などジャンルを超越した、全くオリジナルな太鼓表現を築きあげる。2000年にはドイツ・ワルトビューネでベルリン・フィルと共演、2万人を超える聴衆を圧倒させるなど、日本から世界に向けて発信する新しい「太鼓音楽」の創造に取り組み続け、国内外でますます活躍のフィールドを広げている。1997年芸術選奨文部大臣賞、2001年日本伝統文化振興賞、2017年松尾芸能賞大賞を受賞。 公式HP http://eitetsu.net
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工藤庸子×蓮實重彦『〈淫靡さ〉について』はとり文庫005
¥1,430
A6判並製(文庫判) 240頁 本体価格 1,300円+税 ISBN 978-4-904702-67-3 C0095 2017年7月刊行 デザイン 原研哉+中村晋平+大橋香菜子 ▼概要 三島由紀夫賞受賞『伯爵夫人』の衝撃から1年──"作者"と、『論集 蓮實重彥』の編者が織りなす対談集。2016年7月と12月に、工藤庸子編『論集 蓮實重彥』(羽鳥書店)と工藤庸子『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』(東京大学出版会)の刊行記念として行われた二つの対談。ともにフランス文学研究の第一線にあり元同僚でもある二人が、女性・フィクション・大学を軸に、近代から現代を縦横に語る。工藤庸子渾身の書下ろし『伯爵夫人』論も収録。 ▼著者 工藤庸子(くどう ようこ) フランス文学者。東京大学名誉教授。『論集 蓮實重彥』(27人の「非嫡出子」による蓮實重彥論)の編者。三部作『ヨーロッパ文明批判序説』『近代ヨーロッパ宗教文化論』『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』(2003, 2013, 2016、いずれも東京大学出版会) 蓮實 重彥(はすみ しげひこ) フランス文学者、文芸批評家、映画批評家、小説家。第26代東京大学総長、同大学名誉教授。 ▼目次 Introduction にかえて──功成り名を遂げた元総長がなぜ? というごく自然な疑問をめぐるKYの独り言 工藤庸子 【対談】『論集 蓮實重彥』についてお話させていただきます 【対談】女性・フィクション・大学──スタール夫人×伯爵夫人 伯爵夫人のために──フィクション・映画・幽霊 工藤庸子 Conclusion にかえて──ちょうどそのときたまたまそこにいてくれたことの淫靡さを言祝ぐ 蓮實重彥
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工藤庸子[編]『論集 蓮實重彦』
¥5,940
A5判 上製 640頁 本体価格 5,400円+税 ISBN 978-4-904702-61-1 C0095 2016年7月刊行 ブックデザイン 原研哉+大橋香菜子 ▼書評・記事 『TARZAN』2016年8月11日号 「グレイストーク書店のレコメン棚トーク」今号の4冊 http://hatoripress.blog.so-net.ne.jp/2016-08-08 ▼概要 束になってかかってみました。 『監督 小津安二郎』、『「ボヴァリー夫人」論』、『伯爵夫人』の著者は何者なのか? 27名の「非嫡出子」による蓮實重彦論。 *特別収録 蓮實重彦「姦婦と佩剣──十九世紀フランス小説『ボヴァリー夫人』を二十一世紀に論じ終えた老齢の批評家の、日本語によるとりとめもないつぶやき」(『新潮』2014年8月号) [目次] 姦婦と佩剣──十九世紀のフランス小説『ボヴァリー夫人』を二十一世紀に論じ終えた老齢の批評家の、日本語によるとりとめもないつぶやき 蓮實重彦 ボヴァリー夫人のことなどお話させていただきます──蓮實重彦先生へ 工藤庸子 『「ボヴァリー夫人」論』では思い切り贅沢をさせていただきました──工藤庸子さんへの返信 蓮實重彦 I 義兄弟の肖像──『帝国の陰謀』とその周辺をめぐって 田中 純(表象文化論) Sign‘O’the Times――『伯爵夫人』を読む 阿部和重(作家) 批評と贅沢──『「ボヴァリー夫人」論』をめぐって 菅谷憲興(フランス文学) 「二次創作」に抗する「二次創作」──蓮實重彦『「ボヴァリー夫人」論』の「序章 読むことのはじまりに向けて」と「I 散文と歴史」を読む 石橋正孝(フランス文学) A comme art, et ...──Aはart(芸術)のA、そして…… 橋本知子(フランス文学) 塵の教え──フィクションに関するとりとめない註記 森元庸介(思想史) さらなる「運動の擁護」へ 柳澤田実(哲学・キリスト教思想) 批評家とは誰か──蓮實重彦と中村光夫 中島一夫(文芸批評) 蓮實重彦のイマージュ、反イマージュの蓮實重彦──「魂の唯物論的擁護」とは何か 互 盛央(言語論・思想史) 「昨日」の翌朝に、「アカルイミライ」の約束もなく──蓮實重彦による「文学史」と「映画史」 片岡大右(フランス文学・社会思想史) II 蓮實教授との三時間、日本の列車の車中にて ペドロ・コスタ(映画監督) 映画からこぼれ落ちそうになる男 三浦哲哉(映画批評) 『監督 小津安二郎』の批評的事件 クリス・フジワラ(映画批評・プログラマー) 犯し犯される関係の破棄──曽根中生・蓮實重彦・日活ロマンポルノ 久山めぐみ(編集者) 見ることを与えられて──蓮實重彦への讃辞 エイドリアン・マーティン(映画研究) メディア化する映画──一九二〇/一九三〇年代から二〇〇〇/二〇一〇年代へ 中路武士(映画論・メディア論) 蓮實について リチャード・I・スヘンスキ(映画研究) 抽象化に対抗して──蓮實重彦の映画批評 イム・ジェチョル(映画批評) シネマとアメリカ──蓮實重彦のふたつの顔 入江哲朗(アメリカ哲学・思想史・映画批評) III 遭遇と動揺 濱口竜介(映画監督) 胸の高鳴りをおさえながら 三宅 唱(映画監督) 眼差しに導かれて 小森はるか(映像作家) 私は如何にして心配するのをやめて「ハスミ・シゲヒコ」の影響を脱したか 内藤 篤(弁護士・名画座館主) 恩師 蓮實先生 遠山右近(行政官) 不実なる誘いにのって 小川直人(学芸員) 蓮實のおじちゃま とよた真帆(女優) 『伯爵夫人』とその著者を論じるための権力論素描──編者あとがき 工藤庸子 蓮實重彦 著書目録 *執筆者(50音順) 阿部和重(作家) 石橋正孝(フランス文学/立教大学) イム・ジェチョル(映画批評) 入江哲朗(アメリカ哲学・思想史・映画批評/東京大学大学院) 小川直人(学芸員/せんだいメディアテーク) 片岡大右(フランス文学・社会思想史/東京大学) 工藤庸子(フランス文学) 久山めぐみ(編集者/文遊社) ペドロ・コスタ(映画監督) 小森はるか(映像作家) 菅谷憲興(フランス文学/立教大学) リチャード・I・スヘンスキ(映画研究/バード大学) 互 盛央(言語論・思想史/講談社) 田中 純(表象文化論/東京大学) 遠山右近(行政官) とよた真帆(女優) 内藤 篤(弁護士・名画座館主) 中路武士(映画論・メディア論/鹿児島大学) 中島一夫(文芸批評/近畿大学) 橋本知子(フランス文学/京都女子大学) 濱口竜介(映画監督) クリス・フジワラ(映画批評・プログラマー) エイドリアン・マーティン(映画研究) 三浦哲哉(映画批評/青山学院大学) 三宅 唱(映画監督) 森元庸介(思想史/東京大学) 柳澤田実(哲学・キリスト教思想/関西学院大学) ▼関連書 蓮實重彦 『「ボヴァリー夫人」拾遺』 工藤庸子 訳・解説 『いま読むペロー「昔話」』 田中純 『過去に触れる』 内藤篤『円山町瀬戸際日誌』
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水族館劇場『横浜寿町公演 FishBone 特別編集号』2017&2018セット(委託販売品)
¥2,200
*セット販売 横浜寿町にひと夏かぎり開催された、水族館劇場のヨコハマトリエンナーレ・ヨコハマプログラムの一大ページェントを記録する、るなぱあく特集号。 会期途中に製作された2017年9月の特別編集号と、2018年4月の新宿花園神社公演にあわせて製作された「総集編」の特別編集号との2冊セットでお届けします。 ▼各号の詳細は、以下をご覧ください。 水族館劇場『横浜寿町公演 FishBone 特別編集号』(2017) http://www.hatorishoten.co.jp/items/8470262 水族館劇場『横浜寿町公演 【総集編 2018】FishBone 特別編集号』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/11150519
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水族館劇場『横浜寿町公演 【総集編 2018】FishBone 特別編集号』(委託販売品)
¥1,430
★ 読者の皆様、書店様へ 本冊子はISBNはついていませんので、一般書店ではご注文できません。 当サイトでは、委託により販売しています。 *会場等では税込1300円で販売しておりましたが、消費税をつけた価格に変更いたしました。ご了承ください。 A4判 並製(中綴じ製本) 44頁 オールカラー デザイン:近藤ちはる 発行:水族館劇場 2018年4月15日 ▼概要 横浜寿町にひと夏かぎり開催された、水族館劇場のヨコハマトリエンナーレ・ヨコハマプログラムの一大ページェントを記録する、るなぱあく【総集編】! アウトオブトリエンナーレ 2017.8.3─9.17 「盜賊たちのるなぱあく」 芝居公演 2017.9.1─5 / 9.13─17 「もうひとつの この丗のような夢 寿町最終未完成版」 特設サイト:http://www.suizokukangekijou-yokohama2017.com/ 水族館劇場公式HP:http://suizokukangekijou.com/ 今号(2018)は、2017年横浜寿町の夏を、町の関係者の声、るなぱあく参画者やヨコトリ関係者、一線の研究者のエッセイなど、るなぱあく全体の総集編として、新たに27名の書下し原稿を収録。前号(2017)で掲載できなかった、芝居を中心としたるなぱあく会期後半のグラビアを一挙公開。 ▼前号(2017)および、セット販売(2017&2018) 2017年版 FishBone特別編集号(1,404円) http://www.hatorishoten.co.jp/items/8470262 2017&2018 FishBone特別編集号セット(税込2,160円) http://www.hatorishoten.co.jp/items/11150539 ▼目次 みえない境界からあふれでるように叫びとささやきが呼んでいる 桃山 邑 世の終わり 近づきくればいつの日か おれたちの出番くると知りそめ 野本三吉 とある実録・寿町 千代次 水族館劇場の寿町公演を観て 村田由夫 寄せ場寿町の夏 小林直樹 水族館劇場の芝居 佐藤眞理子 二〇一七年夏、横浜寿町に異変がおきた! 長澤浩一 「寿には娯楽がない」という 近藤 昇 今年の寿町夏祭り、何故いつもの場所でやらないんだろう? 石井淳一 盜賊たちの思い出のるなぱあく 癸生川 栄 月明かりに立って 相澤虎之助 るなぱあく古書街 宮地美華子 ゴドー達の街へ 津田三朗 あてにしないで待て もうひとつふたつの夢 この丗のような白昼夢(るなぱあく) 椹木野衣 「この丗のような夢」@寿町 逢坂恵理子 島と星座とガラパゴスと水族館劇場──「この丗のような夢 寿最終未完成版」公演顛末記 庄司尚子 台風への備え 野口敦子 水族館劇場の美学――「関係性の美学」でも「敵対性の美学」でもなく 藤田直哉 「水」の奇跡 毛利嘉孝 新生果実 村井良子 水族館劇場へようこそ 桑田光平 ジャズと演歌と桃山邑 佐藤良明 黒い翁 安藤礼二 孤独な熾火たちのために──「盜賊たちのるなぱあく」の名残 田中 純 鈴木清『天幕の街』より ▼「盜賊たちのるなぱあく」参画者 会田誠・毛利嘉孝・藤田直哉・野本三吉(加藤彰彦)・鬼海弘雄・岡本光博・葵生川栄・大島幹雄・ボッチン・大坂秩加・尾形一郎/尾形優・津田三朗・渡辺友一郎・映像制作集団 空族・安田登・玉川奈々福・本橋信宏・東良美季・鈴木義昭・伊藤裕作・田中優子・翠羅臼・高沢幸男・荒木剛・田中純 ▼関連書 ▽ 桃山邑[編]『水族館劇場のほうへ』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873600 ▽ 田中純 『過去に触れる───歴史経験・写真・サスペンス』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4874205 『イメージの自然史──天使から貝殻まで』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873243 ▽ 尾形一郎 尾形優 『私たちの「東京の家」』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873707 『沖縄彫刻都市』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873995 ▽ 高山宏 『夢十夜を十夜で』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873501
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水族館劇場『横浜寿町公演 FishBone 特別編集号』(2017)(委託販売品)
¥1,430
★ 読者の皆様、書店様へ 本冊子はISBNはついていませんので、一般書店ではご注文できません。 当サイトでは、委託により販売しています。 *会場等では税込1300円で販売しておりましたが、消費税をつけた価格に変更いたしました。ご了承ください。 A4判 並製(中綴じ製本) 44頁 オールカラー デザイン:近藤ちはる 発行:水族館劇場 2017年9月1日 ▼概要 横浜寿町にひと夏かぎり開催された、水族館劇場のヨコハマトリエンナーレ・ヨコハマプログラムの一大ページェントを記録する、るなぱあく総力特集! アウトオブトリエンナーレ 2017.8.3─9.17 「盜賊たちのるなぱあく」 芝居公演 2017.9.1─5 / 9.13─17 「もうひとつの この丗のような夢 寿町最終未完成版」 特設サイト:http://www.suizokukangekijou-yokohama2017.com/ 水族館劇場公式HP:http://suizokukangekijou.com/ グラビアページでは、るなぱあくの全景・全容を紹介。「この丗のような夢」三部作を構成する、三重県芸濃町公演、新宿花園神社公演、それぞれの特集ページも。 21名にのぼる寄稿者による充実のテキストを収め、るなぱあく参画者・役者・スタッフの詳細な紹介文も必見。 ▼目次 道窮まり命乖くも 桃山 邑 どっこい人間節の街 ── 老いていくことの意味 野本三吉 寿町でブルースを 二見 彰 黒い翁(サトゥルヌス)の子供たち ──トリエンナーレを地底から撃つために 田中 純 序破急ならぬ、破序急、そして転々々……旅は続く 淺野幸彦 藝能の根源から 安田 登 地霊と共に生まれ変わる「この丗の夢」 大島幹雄 江戸文化のからくり 田中優子 天幕芝居の原像 翠 羅臼 桃山讃江 内堀 弘 観劇記 ── 水族館劇場「この丗のような夢・全」への返歌 三枝明夫 雑感 水族館劇場と写真家・鈴木 清 ── 夢と現のマージナル 鈴木 光 一九八七年、その頃ぼくは何をしていただろう 那須太一 寿の空をヒラヒラと 秋浜 立 誰のための芸術? 毛利嘉孝 水族館劇場が、地域アートに齎すかもしれないもの 藤田直哉 水族館劇場さんとの関わり 岡本光博 一夏の「幻」を捉えるために。 居原田 遥 楽日、寿町に行ってみよう(かな) 高山 宏 思ふ行くへの …… 。 中原蒼二 編集後記にかえて 矢吹有鼓 執筆者・参画者・役者・スタッフ紹介 ▼「盜賊たちのるなぱあく」参画者 会田誠・毛利嘉孝・藤田直哉・野本三吉(加藤彰彦)・鬼海弘雄・岡本光博・葵生川栄・大島幹雄・ボッチン・大坂秩加・尾形一郎/尾形優・津田三朗・渡辺友一郎・映像制作集団 空族・安田登・玉川奈々福・本橋信宏・東良美季・鈴木義昭・伊藤裕作・田中優子・翠羅臼・高沢幸男・荒木剛・田中純 ▼関連書 ▽ 桃山邑[編]『水族館劇場のほうへ』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873600 ▽ 田中純 『過去に触れる───歴史経験・写真・サスペンス』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4874205 『イメージの自然史──天使から貝殻まで』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873243 ▽ 尾形一郎 尾形優 『私たちの「東京の家」』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873707 『沖縄彫刻都市』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873995 ▽ 高山宏 『夢十夜を十夜で』 http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873501
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桃山邑[編]『水族館劇場のほうへ』
¥6,380
B5判変型(H224×W182) 上製 452頁(カラー32頁) 本体価格 5,800円+税 ISBN 978-4-904702-41-3 C0074 2013年6月刊行 ブックデザイン 近藤ちはる(UltRA Graphics) 印刷 精興社 製本 牧製本印刷 *公演情報 *トークイベント (終了しました) 大島幹雄×桃山邑「サーカスと藝能」 古書ほうろう 2015年9月18日 http://horo.bz/event/oshimamikio-momoyamayu20150918/ ▼書評・記事 『文学』 2013年7・8月号〈特集:浅草と文学〉(岩波書店) 冒頭に「水族館劇場座主桃山邑に」と掲げた、高山宏先生の寄稿 「「尖端的だわね。」──『浅草紅団』の〈目〉」 が掲載されています 『西日本新聞』2013年8月11日書評 「本を閉じても心はまだ水族館劇場の世界を漂って、まるで、昼と夜が交差する一瞬の逢魔が刻の人さらいにあったよう。切ない懐かしい危うい心模様なのだ。」(評者 姜信子) 『東京新聞』2013年12月29日「2013 私の3冊」 姜信子「今年一番の不穏の書。この世のはずれの河原から逢魔が刻(とき)の幻のようにやってくる野外劇集団「水族館劇場」。その二十五年の道のりはまるで一瞬の夢みたいで、せつなくて、禍々しくて、人をかどわかしたり、ひそかに世界を揺さぶったり」 『本の雑誌』2014年1月特大号「2013年度 私のベスト3」 「この人たちのテント芝居を昔から見ていた。大仕掛けも、いかがわしさも、まるで祭りの見世物小屋のようで、終われば蜃気楼のように消えていく。でも、その人たちと挨拶一つしたことがない。テントはこの世の外のことなのだ。それがまるごと本になった。なんと無粋と思ったが、それでも読めばやはり面白い。一夜、途方もない物語を聞くようであった」(内堀弘) ▼概要 此の世の外へこぼれてゆけ ! ! 巨大な特設テント劇場で催される吃驚カーニヴァル 来たよで戸が鳴る 出てみりゃ風だよ 現代河原者の徒党による21世紀の明宿集! 水族館劇場は「スペクタクル」と「テアトロン」の、まさしく原義、原点に帰るべき劇団である。 ──学魔・高山宏 1987年の旗揚げ以来、野外劇・テント芝居をつづけてきた「水族館劇場」という名の芝居集団。みずから建てる巨大なテント劇場で繰りひろげる独自の世界は、年を追うごとに新たな観客をよびよせ、注目度を増している。水族館劇場の何が人を魅了するのか。一般の演劇とは一線を画した集団の、全貌と思想を明らかにする。 [主要内容] 水族館劇場旗揚げ25年、“いま”そして“これから” ・座長・桃山邑による書き下し、水族館劇場精神史「野戦攻城の旗」 ・表も裏も全公開、ブックパノラマ台本『NADJA 夜と骰子とドグラマグラ』 ・女優・千代次が語り下す、野外劇・テント芝居40年、寄せ場興行17年の軌跡 ・冬の寄せ場へ、路上芝居ユニット〈さすらい姉妹〉の『谷間の百合』台本 ・“水の劇場”をいろどりささえる、棟梁・舞台監督・美術の裏方座談会 ・早稲田演劇博物館、九州大学総合研究博物館での舞台・宣伝美術展を紙上再現 ・終わりなき旅へ誘う、高山宏・毛利嘉孝・津田三朗・梅山いつき特別寄稿 ・400点以上の写真で解き明かす、大仕掛けを自在にあやつる芝居集団の全貌 ▼劇団プロフィール 水族館劇場 1987年に桃山邑らによって結成された野外劇集団。中世河原者の系譜にみずからを位置づけて全国に神出鬼没。役者や裏方も鳶、踊り子、放浪芸人など、あらゆる階層から集結する。自分たちで 高さ13メートルにおよぶ巨大な仮設劇場(ごや)を建設。劇団の代名詞とも言える25トンにも及ぶ本水を使った演出、大掛かりな舞台装置、馬や白梟など動物も使って、既存の劇場では見ることのできない祝祭パノラマを現出。天幕は張るが、一度として同じ形の劇場をつくらない。いっぽうで寄せ場といわれる、現代社会の最下層労働者が蝟集する街にも進駐。〈さすらい姉妹〉として冬の路上で投げ銭芝居を上演。現代演劇の本流から大きく逸脱した傾奇者(かぶきもの)の精神が、四半世紀を経て注目をあつめている。2009年、企画展示「やぶれ船で流浪する水夫たち──水族館劇場20年の航跡」が早稲田大学坪内博士記念演劇博物館で、2012年には「場をつくる──大水族館劇場展」が九州大学総合研究博物館で開催された。 水族館劇場 公式HP http://www.suizokukangekijou.com/ ●編者プロフィール 桃山 邑(ももやま ゆう) 1958年生まれ。現代河原者にして水族館劇場座付作者。若い頃より建築職人として寄せ場を渡り歩く。1980年、曲馬舘最後の旅興行から芝居の獣道へ。驪團(りだん)を経て1987年に水族館劇場として、あたらしく一座創設。へっぽこ役者三人で大八車を引いて筑豊炭鉱街へむかう。東京に戻って劇場機構を拡大しながら、寺社境内を漂流してゆく。水族館劇場をいちど限りのメラヴィリアとして見物衆に堪能してもらうために危険な仕掛けをつぎつぎに考案、役者の反発を買いながら現在にいたる。不思議な縁でむすばれた、さまざまな世直しの一味とも連携をつづける。その試行がどこにたどりつくのか誰も知らない。
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内藤篤『円山町瀬戸際日誌──名画座シネマヴェーラ渋谷の10年』
¥2,640
四六判 並製 346頁 本体価格 2,400円+税 ISBN 978-4-904702-59-8 C0074 2015年12月刊行 ブックデザイン 大森裕二 ▼書評・記事 『Real Sound 映画部』内藤篤氏インタビュー 「映画には過去も現在もない」シネマヴェーラ渋谷館主が明かす、名画座経営10年の信念 http://realsound.jp/movie/2015/12/post-676.html 『Cut 』2016年2月号 「著者の映画愛溢れるエッセイ」「映画ファン必読の一冊」http://hatoripress.blog.so-net.ne.jp/2016-01-25 『BOOKSTAND映画部! 』【映画を待つ間に読んだ、映画の本】 第26回 『円山町瀬戸際日誌/名画座シネマヴェーラ渋谷の10年』~名画座の経営は、「解せぬ!!」ことの連続なのだ。 (文/斉藤守彦)http://bookstand.webdoku.jp/cinema/saitou/201601/23120000.html 『新潮45』2016年2月号 「弁護士兼名画座館主の映画愛」(評/文芸ジャーナリスト・佐久間文子)http://www.bookbang.jp/review/article/507487 『読売新聞』2016年1月31日 本よみうり堂「著者来店」 弁護士の傍ら名画座開館「弁護士として映画や音楽の法実務に関わる一方で、2006年に名画座「シネマヴェーラ渋谷」を東京渋谷区円山町に開館、「映画狂い」の性分を生かし二足のわらじを履く。(中略)「期待しないで見た映画が面白いと感動も大きい。ネットで評判を調べて見るのはもったいない」。上映プランの一つ一つに未来の映画ファンへの思いを込めている。」(記事・多可政史) http://www.yomiuri.co.jp/life/book/raiten/20160201-OYT8T50065.html?from=tw 『考える人』(新潮社)メールマガジン 「弁護士はいかにして名画座館主となりしか」(「考える人」編集長 河野通和) 『産経新聞』2016年3月6日「聞きたい。」 一本一本に愛情を込めて「シネコン全盛の昨今、個人経営の映画館を、それも世の趨勢から取り残されたような名画座を、東京・渋谷の円山町に開設して10年がたつ。いまだに客の好みがわからないとぼやくが、それでも何だか楽しそうな様子が行間から漂ってくるのは気のせいか。(後略)」(記事・藤井克郎) http://www.sankei.com/life/news/160306/lif1603060021-n1.html ジュンク堂書店PR誌『書標』(ほんのしるべ)2016年3月号 著書を語る 「『円山町瀬戸際日誌』を上梓して」(内藤篤)https://honto.jp/store/news/detail.html?nwid=1000018276&shgcd=HB300&extSiteId=junkudo&cid=eu_hb_jtoh_0411 『キネマ旬報』5月上旬号 「ゆるやかな空気の変化を記したメモワール」(評/佐野亨) 『映画芸術』455号 「二十一世紀的名画座の成り立ちと日常」(評/千浦僚) ▼概要 弁護士業と二足のわらじを履く、館主の一喜一憂と、「名画座」の行く末を描く、名画座館主のエッセイ 。10年間の「番組一覧」付。 シネマヴェーラ渋谷 開館10周年記念刊行 http://www.cinemavera.com/index.html 「とるものもとりあえず、駆けつけねばならぬ ! ! !」 2006年1月の開館ほどなくして、観客総数6名という不入りに驚愕した蓮實重彦氏より、緊急アッピールの檄文がとんだ。あの日から──山あり谷あり、祝10周年! [目次] 円山町三国志 または、余は如何にして名画座親父となりし乎 円山町瀬戸際日誌 山口百恵編 鈴木清順編 「廃墟としての90年代」仕込み編 最終兵器・鈴木則文降臨! 清水宏あるいは「素材論的憂鬱」 グラインドハウス A GO GO!! 生誕100年マキノ雅弘 宴の準備 生誕100年マキノ雅弘 宴の始末 混迷と繁忙の7月 年末年始への慌ただしさ サヨナラだけが人生だ 新・円山町瀬戸際日誌 岸田森は「持ってる男」なのか? 喜劇監督としての野村芳太郎 千葉チャンはお祭りである 11度目の「映画史上の名作」の夏 あるいは興行事情激変の巻 台北番外編 ナゾの監督・中村登 洋画でカラブリ? 佐分利信でリベンジ? 韓国映画の怪物たち 曾根中生追悼! 映画史上の名作で一息 ワイズマン! 岡本喜八讃歌 神代辰巳没後20周年 安藤昇 祝芸能生活50周年 ルビッチ・タッチ! あとがき 番組一覧 ▼プロフィール 内藤 篤 (ないとう あつし) 1958年東京生まれ。弁護士(1985年登録)・ニューヨーク州弁護士(1990年登録)。2006年より名画座「シネマヴェーラ渋谷」館主。 東京大学教養学部の蓮實重彦映画ゼミに1年半モグリで参加。東京大学法学部卒業後、大手渉外法律事務所に勤務ののち、1994年に内藤・清水法律事務所(青山綜合法律事務所と改称)を開設。主たる仕事領域は、エンタテインメント(映画、音楽、演劇、音楽出版、マーチャンダイジング、アート取引、玩具、広告等)およびメディア/コミュニケーション関係(放送、出版、インターネット等)の法実務。慶應義塾大学法科大学院講師および一橋大学大学院国際企業戦略研究科講師(ともにエンタテインメント法担当)。 *主要著書 『ハリウッド・パワーゲーム──アメリカ映画産業の「法と経済」』(TBSブリタニカ、1991年、平成3年度芸術選奨文部大臣新人賞受賞) 『エンタテインメント・ロイヤーの時代──弁護士が語る映像・音楽ビジネス』(日経BP出版センター、1994年)、『走れ、エロス!』(筑摩書房、1994年) 『エンタテインメント契約法[第3版]』(商事法務、2012年) [共著] 『パブリシティ権概説[第3版]』(木鐸社、2014年) 『映画・ゲームビジネスの著作権 [第2版]』(CRIC、2015年) [翻訳書] 『エンターテインメント・ビジネス──その構造と経済』(ハロルド・L・ヴォーゲル著、リットーミュージック、1993年)
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成田亨『成田亨の特撮美術』
¥4,180
菊判 並製 282頁 本体価格 3,800円+税 ISBN 978-4-904702-50-5 C1071 2015年1月刊行 ブックデザイン 大西隆介(direction Q) レイアウト 山口潤(direction Q) 印刷 山田写真製版所 製本 渋谷文泉閣 ▼書評・記事 『毎日新聞』2015年2月8日書評 「独自の技術を編み出しながら実写のようなリアルな場面を作り上げ、特撮が嫌いだった名匠・今井正監督に、試写で「やっぱり実写はいいね」と言わしめた。」 ▼概要 特撮美術のバイブル 「ウルトラ」の怪獣や宇宙人のデザインをてがけた成田亨は、独自に編み出した技術を駆使して“特撮に見えない特撮”を追求した。 54作品(映画・テレビ・舞台・ディスプレイ)と貴重写真235点を通して伝える、成田亨の特撮美術の神髄! [目次] S・F・X(特殊撮影)の可能性 第1章 映画とは何か 1 文化の中の映画の位置 2 映画の位置 3 芸術の分類 4 特殊撮影とは何か 5 映画のための特殊撮影 6 特撮映画 7 特撮映画の美術 8 特撮映画の企画デザイン 第2章 特撮デザイナーの準備 1 脚本を読む 2 打ち合わせをする 3 資料を集める 4 コンテを描く[絵コンテシステム] 5 見積もり予算を組む 6 再び打ち合わせをする 7 セットデザインをする 8 特撮スタッフの打ち合わせ 9 特撮美術スタッフの打ち合わせ 第3章 特撮美術の作業1[セット] 1 平台を敷く 2 ホリゾントを塗る 3 雲を描く 4 山を作る 5 川を作る 6 樹木を作る 7 民家を作る 8 瓦を作る 9 ビルを作る 10 橋を作る 11 海を作る 12 風洞による特撮 13 回転バック 14 汚し 15 星空 16 夜景 第4章 特撮美術の作業2[外注] 1 飛行機のミニチュア 2 船、艦のミニチュア 3 車のミニチュア 4 汽車のミニチュア 5 戦車のミニチュア 6 金属製のミニチュア 7 ビルのミニチュア 8 アイドル・キャラクターの製作 9 怪獣の製作 10 宇宙人の製作 11 新兵器のミニチュア 第5章 特撮の効果 1 飛行機を飛ばす 2 船の航行 3 車を走らせる 4 汽車を走らせる 5 ロケット発射 6 波を立てる 7 燃える町 8 爆破 9 切り出しによるミニチュア・セット 10 原爆を撮る 11 強遠近法模型 12 強遠近法ミニチュア・セット 13 逆遠近法ミニチュア・セット 14 錯視遠近法 15 合成 16 カメラの効果 17 水中撮影の特撮 18 ロケーションによる特撮 19 水中撮影 20 水槽の特撮 第6章 特撮美術の応用 1 特撮の応用1[舞台の特撮] 2 特撮の応用2[新映像の特撮] 3 特撮美術の応用1[舞台の特撮美術] 4 特撮美術の応用2[博覧会・展覧会の特撮美術] 旧版あとがき 写実的ミニチュアワークの集大成 樋口真嗣 成田亨の相棒として 成田流里 復刊にあたって 成田カイリ 作品一覧 ▼プロフィール 成田 亨(なりた とおる) 1929(昭和4) 9月3日神戸市に生まれる。1930年4月青森県に転居後、囲炉裏の炭をつかんで左手火傷。小中学校時代を再び兵庫県で過ごし、空襲に遭遇。青森県で終戦を迎える。県立青森高等学校卒業後、画家・阿部合成、彫刻家・小坂圭二の指導を受ける。 1950(昭和25) 武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)西洋画科入学。3年次に彫刻科に転科し清水多嘉示に師事。 1954(昭和29) アルバイトで東宝映画「ゴジラ」の撮影現場の手伝いをしたことをきっかけに、映画美術の世界に入り、彫刻家として新制作展(1955[昭和30]年の第19回展から1971[昭和46]年の第35回展まで)に出品を続けながら、映画の特撮シーンを数多く手がける。 1960(昭和35) 東映で特撮美術監督。1962(昭和37)年第26回新制作展で《八咫》が新作家賞受賞、協友となる。 1965(昭和40) 円谷特技プロダクションと契約、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「マイティジャック」の怪獣、宇宙人、メカニックのデザインのほか、特技全般を手がける。 1968(昭和43) 円谷プロを離れる。以後、ディスプレイデザイン、舞台、テレビ、映画の特撮を数多く担当。 1969(昭和44) (株)モ・ブルを設立。 1970(昭和45) 日本万国博覧会の岡本太郎作《太陽の塔》の内部に《生命の樹》をデザイン。 1972(昭和47) 「突撃 ! ヒューマン !!」のキャラクターデザイン他特技全般を担当。 1983(昭和58) 六本木アネックスで個展。朝日ソノラマより画集出版。 1990(平成2) 京都府大江町(現・福知山市)に《鬼モニュメント》を制作。 1991(平成3) 東京・銀座に「ギャラリー宇輪」開設(1992年まで)。 1994(平成6) 北上市立鬼の館のためにレリーフ《鬼幻影》を制作。 1996(平成8) フィルムアート社より『特撮と怪獣 わが造形美術』、『特撮美術』刊行。 1999(平成11) 水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された椹木野衣企画の「日本ゼロ年」に出品。同年青森県が、ウルトラ関係のデザイン原画189点を購入。2006(平成18)年開館の青森県立美術館の所蔵品となった。 2002(平成14) 2月26日、多発性脳梗塞のため永眠。享年72歳。
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