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両角吉晃『イスラーム法における信用と「利息」禁止』

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A5判 上製 336頁
定価: 9,500円+税
ISBN 978-4-904702-19-2 C3032
2011年1月刊行
装幀 中津創一郎
印刷 研究社印刷
製本 牧製本印刷 

▼概要
「イスラーム金融」の本質を法律学から追求する本格的研究書
『法学協会雑誌』(1997-98)に発表した論考をベースにその後の研究成果を踏まえてまとめたもの。東京大学法学部とロースクールでイスラーム法を担当する著者初の学術書。イスラーム世界との交流には必須の書。

[主要目次]
凡例
アラビア語転写文字の読み方
序章 イスラーム法とは
 第1節 「法」を指し示す2系統の用語
 第2節 イスラーム法
 第3節 イスラーム法の特徴
 第4節 法解釈方法論
 第5節 法学派
 第6節 イスラーム法史概説
第1章 リバーを取り巻く問題状況
 第1節 ムラーバハ契約を巡るイギリス裁判所の判決
 第2節 従来のリバー理解
 第3節 利息概念の検討
第2章 リバーおよび関連諸概念の分析
 第1節 「売買」の基本的ルール
 第2節 法学書に現れたリバーの定義
第3章 サルフ
 第1節 サルフの定義
 第2節 サルフの諸要件
 第3節 サルフの諸要件とリバー禁止準則の関係
 第4節 サルフにおける「増加」と「減少」
 第5節 サルフのイカーラとイスティブダール
 第6節 サルフにおける「相殺」
 第7節 総括:サルフに固有の準則とリバー禁止準則との関係
第4章 サラム
 第1節 サラムの定義とその特徴の概略
 第2節 売主の手元にない物の「売買」の禁止
 第3節 サラムの諸要件
 第4節 サラムとリバー禁止準則の関係
 第5節 サラムの代金および被売買物の受取前の「売買」
 第6節 サラムの諸要件の中に現れた「ムフリス」および「イフラース」の概念
 第7節 サラムの「売買」の意味
第5章 ムラーバハ
 第1節 ムラーバハの定義
 第2節 ムラーバハの諸要件
 第3節 代金(原価額)について
 第4節 代金に付加される費用
 第5節 背信行為成立の諸要件
 第6節 背信行為が明らかになった場合の効果
 第7節 ムラーバハと信用供与
第6章 カルド
 第1節 カルド:「消費貸借」
 第2節 恵与関係としてのカルド
 第3節 「使用貸借」としてのカルド
 第4節 「利益を生ぜしめるカルド」について──カルドにおけるリバー
 第5節 カルドの本質
第7章 エジプト民法典における利息概念
 第1節 エジプト民法典の歴史
 第2節 エジプト民法典概観
 第3節 エジプト民法典における消費貸借契約および利息
終章 結論
 第1節 リバー概念の意味
 第2節 イスラーム法の「変形」──エジプト民法典の危険負担制度とイスラーム法の滅失理論
 第3節 法的諸概念のコンステレーション
後記
索引

▼プロフィール
両角吉晃(もろずみ よしあき)
1968年 長野県生まれ
1990年 東京大学法学部卒業
1996年 東京大学法学部助教授
2010年 東京大学法学部教授

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