成田亨『成田亨の特撮美術』
¥4,180 税込
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菊判 並製 282頁
本体価格 3,800円+税
ISBN 978-4-904702-50-5 C1071
2015年1月刊行
ブックデザイン 大西隆介(direction Q)
レイアウト 山口潤(direction Q)
印刷 山田写真製版所
製本 渋谷文泉閣
▼書評・記事
『毎日新聞』2015年2月8日書評
「独自の技術を編み出しながら実写のようなリアルな場面を作り上げ、特撮が嫌いだった名匠・今井正監督に、試写で「やっぱり実写はいいね」と言わしめた。」
▼概要
特撮美術のバイブル
「ウルトラ」の怪獣や宇宙人のデザインをてがけた成田亨は、独自に編み出した技術を駆使して“特撮に見えない特撮”を追求した。
54作品(映画・テレビ・舞台・ディスプレイ)と貴重写真235点を通して伝える、成田亨の特撮美術の神髄!
[目次]
S・F・X(特殊撮影)の可能性
第1章 映画とは何か
1 文化の中の映画の位置
2 映画の位置
3 芸術の分類
4 特殊撮影とは何か
5 映画のための特殊撮影
6 特撮映画
7 特撮映画の美術
8 特撮映画の企画デザイン
第2章 特撮デザイナーの準備
1 脚本を読む
2 打ち合わせをする
3 資料を集める
4 コンテを描く[絵コンテシステム]
5 見積もり予算を組む
6 再び打ち合わせをする
7 セットデザインをする
8 特撮スタッフの打ち合わせ
9 特撮美術スタッフの打ち合わせ
第3章 特撮美術の作業1[セット]
1 平台を敷く
2 ホリゾントを塗る
3 雲を描く
4 山を作る
5 川を作る
6 樹木を作る
7 民家を作る
8 瓦を作る
9 ビルを作る
10 橋を作る
11 海を作る
12 風洞による特撮
13 回転バック
14 汚し
15 星空
16 夜景
第4章 特撮美術の作業2[外注]
1 飛行機のミニチュア
2 船、艦のミニチュア
3 車のミニチュア
4 汽車のミニチュア
5 戦車のミニチュア
6 金属製のミニチュア
7 ビルのミニチュア
8 アイドル・キャラクターの製作
9 怪獣の製作
10 宇宙人の製作
11 新兵器のミニチュア
第5章 特撮の効果
1 飛行機を飛ばす
2 船の航行
3 車を走らせる
4 汽車を走らせる
5 ロケット発射
6 波を立てる
7 燃える町
8 爆破
9 切り出しによるミニチュア・セット
10 原爆を撮る
11 強遠近法模型
12 強遠近法ミニチュア・セット
13 逆遠近法ミニチュア・セット
14 錯視遠近法
15 合成
16 カメラの効果
17 水中撮影の特撮
18 ロケーションによる特撮
19 水中撮影
20 水槽の特撮
第6章 特撮美術の応用
1 特撮の応用1[舞台の特撮]
2 特撮の応用2[新映像の特撮]
3 特撮美術の応用1[舞台の特撮美術]
4 特撮美術の応用2[博覧会・展覧会の特撮美術]
旧版あとがき
写実的ミニチュアワークの集大成 樋口真嗣
成田亨の相棒として 成田流里
復刊にあたって 成田カイリ
作品一覧
▼プロフィール
成田 亨(なりた とおる)
1929(昭和4)
9月3日神戸市に生まれる。1930年4月青森県に転居後、囲炉裏の炭をつかんで左手火傷。小中学校時代を再び兵庫県で過ごし、空襲に遭遇。青森県で終戦を迎える。県立青森高等学校卒業後、画家・阿部合成、彫刻家・小坂圭二の指導を受ける。
1950(昭和25)
武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)西洋画科入学。3年次に彫刻科に転科し清水多嘉示に師事。
1954(昭和29)
アルバイトで東宝映画「ゴジラ」の撮影現場の手伝いをしたことをきっかけに、映画美術の世界に入り、彫刻家として新制作展(1955[昭和30]年の第19回展から1971[昭和46]年の第35回展まで)に出品を続けながら、映画の特撮シーンを数多く手がける。
1960(昭和35)
東映で特撮美術監督。1962(昭和37)年第26回新制作展で《八咫》が新作家賞受賞、協友となる。
1965(昭和40)
円谷特技プロダクションと契約、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「マイティジャック」の怪獣、宇宙人、メカニックのデザインのほか、特技全般を手がける。
1968(昭和43)
円谷プロを離れる。以後、ディスプレイデザイン、舞台、テレビ、映画の特撮を数多く担当。
1969(昭和44)
(株)モ・ブルを設立。
1970(昭和45)
日本万国博覧会の岡本太郎作《太陽の塔》の内部に《生命の樹》をデザイン。
1972(昭和47)
「突撃 ! ヒューマン !!」のキャラクターデザイン他特技全般を担当。
1983(昭和58)
六本木アネックスで個展。朝日ソノラマより画集出版。
1990(平成2)
京都府大江町(現・福知山市)に《鬼モニュメント》を制作。
1991(平成3)
東京・銀座に「ギャラリー宇輪」開設(1992年まで)。
1994(平成6)
北上市立鬼の館のためにレリーフ《鬼幻影》を制作。
1996(平成8)
フィルムアート社より『特撮と怪獣 わが造形美術』、『特撮美術』刊行。
1999(平成11)
水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された椹木野衣企画の「日本ゼロ年」に出品。同年青森県が、ウルトラ関係のデザイン原画189点を購入。2006(平成18)年開館の青森県立美術館の所蔵品となった。
2002(平成14)
2月26日、多発性脳梗塞のため永眠。享年72歳。
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