田中純『イメージの自然史──天使から貝殻まで』

A5判 並製 332頁
本体価格 体3,600円+税
ISBN 978-4-904702-11-6 C3010
2010年6月刊行
ブックデザイン 馬面俊之
印刷 精興社
製本 矢嶋製本

▼書評・記事
『日本経済新聞』2010年8月8日「歴史の深層から現在を思考」評・五十嵐太郎(建築評論家)
『東京新聞』2010年8月15日「かたちをめぐる自在な連想」評・柏木博(デザイン評論家)
『読売新聞』2010年10月10日 「変化するおもかげ追う」評・前田耕作(アジア文化史家)
『出版ニュース』2010年8月中旬号「ブックガイド」
『idea no.342』2010年9月号「ブック&インフォメーション」 

▼概要
記憶・生命の原型的イメージを手繰る
──都市表象分析をめぐる思索のエッセンス

「自然史」とは「ナチュラルヒストリー」を意味している。それは、「自然誌」「博物誌」「博物学」でもあり、分類学的な博物誌と系統学的自然史のあわいを揺れ動きながら、原型的イメージを図鑑のように編み、それが変容してゆく過程を歴史のなかにたどる。『UP』の好評連載「イメージの記憶」を中心に、『10+1』連載「都市表象分析」の最後の3回分も収録。本書には、前著『政治の美学』にいたるまでの著作のエッセンスが凝縮されており、田中純の思索を繙く最良の手引書となっている。

*田中純 公式ブログBlog (Before- & Afterimages)
2010年6月14日 「序」と「跋」の一部掲載
http://before-and-afterimages.jp/news2009/2010/06/post-89.html

[主要目次]

Ⅰ 図像的転回の源流へ
  第1章 イメージの系譜学──図像アトラス「ムネモシュネ」の方法
  第2章 アートヒストリーとナチュラルヒストリー──種・様式・シークエンス 
Ⅱ 進化のイメージ
  第1章 その馬を見よ──進化の肌理、歴史の知覚
  第2章 ヒトの「おもかげ」──ヘッケル『人類の発生』と《泰治君の夢》
  第3章 歪んだ創世記──『シュルツ全小説』に寄せて
  第4章 天使をめぐって 
(1) 天使の博物誌──フェヒナー『天使の比較解剖学』
(2) 始祖鳥のメタモルフォーゼ──押井守『天使のたまご』
  第5章 『リヴァイアサン』から『崖の上のポニョ』へ──ある象徴の系譜
  第6章 楳図かずおの進化論──ムシとコドモ
  第7章 幼形成熟の哀しみ──ビョークの人形愛
Ⅲ 情念のかたち
  第1章 転生するニンフたち──ヴィヴィアン・ガールズの情念定型
  第2章 鬼神たちの回帰──クロソウスキー『古代ローマの女たち』
  第3章 表象の墓碑銘──ゴンブリッチ「棒馬考」考
  第4章 メランコリーをめぐって
(1) 弥勒とメランコリー──タルホからゴヤへ
(2) 我ら、土星の子供たち──メランコリーの形式
  第5章 イメージのサヴァイヴァル──ゴダール『映画史』
  第6章 人形文字/文字という人形──多和田葉子「ゴットハルト鉄道」
  第7章 まなざしの色彩──シェーンベルクのドローイング
  第8章 書物のヒエログリフ化──『政治の美学』をめぐって
Ⅳ 写真という多面体
  第1章 細部の野蛮な自律性──矢代幸雄・ヴァールブルク・バタイユ
  第2章 歪んだガラス──修整写真の欲望
  第3章 写真の解剖学──歴史の証拠物件
  第4章 時のアウラ──ロッシとタルコフスキーのポラロイド写真
  第5章 石と化したスナップショット──ゲオルゲのイメージ戦略
  第6章 見えない抹消線──高梨豊『地名論』
Ⅴ 都市の波打ち際
  第1章 塔と貝殻──アルド・ロッシの詩学
  第2章 多孔性の科学──生命の楼閣、都市の生命
  第3章 波打ち際の知──『都市の詩学』への追記
  第4章 都市表象分析とは何か──自註の試み
(1) 「非都市の存在論」から「都市表象分析」へ
(2) 発掘された幼年時代──「語り」のかたち
註/跋/初出一覧
書誌/図版一覧/人名索引/事項索引

▼プロフィール  
田中 純 (たなか じゅん)
1960年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授・表象文化論(思想史・イメージ分析)。
[主要著書]
『都市表象分析I』(INAX出版、2000)
『ミース・ファン・デル・ローエの戦場』(彰国社、2000)
『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』『死者たちの都市へ』(青土社、2001、2004、サントリー学芸賞受賞)
『都市の詩学──場所の記憶と徴候』(東京大学出版会、2007、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)
『政治の美学──権力と表象』(東京大学出版会、2008、毎日出版文化賞受賞)

▼関連書籍
田中純『過去に触れる──歴史経験・写真・サスペンス』
工藤庸子[編]『論集 蓮實重彦』

¥ 3,888

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